えのキングの投資日記

日本株投資日誌

8/1(月) 円高メリット株も要チェック ニトリホールディングス(9843)

 

7月29日(金)

【相場概況】

日経平均 寄与度ランキング

東証プライムの値上がり銘柄513/値下がり銘柄1259
騰落レシオ(25日) 130.48%
空売り比率 42.1%
売買代金 
東証プライム 3兆2524億円
東証スタンダード 730億円
東証グロース 1194億円

恐怖指数

日経平均 S&P500 日経VI VIX

日経VIが警戒レベルの18.93まで下落してきています。

Fear & Greed Index

恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)

【業種】


【個別】

www.nikkei.com

純利益49%増になる上方修正上限500億円の自社株買いを発表したアドバンテスト(6857)が大幅高になっています。

www.nikkei.com

4~6月期の最終損益が3年ぶりの黒字になることを発表したOLC(4661)が大幅高になっています。

www.nikkei.com

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4~6月の純利益が40%増になることを発表したアンリツ(6754)や、原材料の鉄くず価格の下落により、上期純利益の上方修正を発表した大同特殊鋼(5471)が大幅高になっています。

www.nikkei.com

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主力のスマートフォン向けゲームタイトルがグローバルで好調であり、4~6月期の純利益が74%増になることを発表したドリコム(3793)ストップ高まで買われ、8/31を基準に1:2の株式分割を発表したBranding Engineer(7352)一時ストップ高になるまで買われています。


グロース株が物色される環境で、前日決算を材料に急伸したエムスリー(2413)6%近い続伸になり、東証グロース市場においても、フリー(4478)そーせいグループ(4565)JTOWER(4485)など主力どころが大幅上昇になっています。

www.nikkei.com

反面、4~6月期の営業利益が1028億円で過去最高になるも、上海ロックダウンの影響でコンセンサスを100億円ほど下回ったキーエンス(6861)が大幅下落になっています。

www.nikkei.com

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スマホ向け部品の販売減で、4~6月期の営業減益を発表した村田製作所(6981)が売りこまれ、2年ぶりの4~6月期最終赤字を発表したNEC(6701)7%を超える下落になっています。

t.co

今期営業益予想を5600億円→4800億円に下方修正したデンソー(6902)が、5%を超える下落になり、トヨタ紡織(3116)アイシン(7259)などトヨタ系列の部品会社が決算を材料に売り込まれています。

www.nikkei.com

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低調な決算を受けて、日産(7201)日野自動車(7205)が大幅安になり、三菱自動車(7211)マツダ(7261)円高を嫌気して軟調な動きになっています。

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大規模通信障害に関する会見を前に、KDDI(9433)3%を超える下落になっています。


テクニカル分析

日経平均 日足 MACD

日経平均は小幅に反落!

並び黒

 

ギャップアップからスタートし、一時、心理的な節目の28000円をつけるも失速。

2日連続で陰線を形成する「並び黒」を作っています。

「並び黒」を形成すると、売り圧力が強くなり、相場の調整につながることが散見されます。

米株高を受けて、ナイトセッションで日経先物は反発して帰ってきています。

来週は、再び28000円の壁トライからスタートするかもしれませんが、壁に跳ね返されたときは注意が必要です。

仮に、調整に入った場合、200日線(27561円)を下値支持線として、日柄調整に留まることができるなら、調整後の一段高が期待できると思います。

しかしながら、200日線を割り込むことになれば、下落トレンドに転換し、思わぬ下落に見舞われる可能性もあると思います。

来週は、日経平均の当面の方向性を占ううえで重要なポイントになる可能性があると思います。

【本日のトピック】

さて、昨日のブログで、為替の動きに注意が必要と書きましたが、急激な円高ドル安が進行しています。

米利上げの警戒が弱まり、日米の金利差が縮小する思惑から、一時132円台まで円高・ドル安が進行しています。

連日、決算発表が続いていますが、製造業などで、円安メリットを上海ロックダウンの影響などで食いつぶしている会社も散見されます。

ほとんどの会社の想定為替125円程度までなので、今のところ、為替がマイナスに作用することはありませんが、
本業の営業利益が伸び悩み、為替で帳尻を合わせてきているような会社は注意が必要かもしれません。

反面、これまで為替の円安がマイナスに作用していた輸入業者や内需関連の銘柄にスポットがあたる可能性も考慮しておいたほうがいいと思います。

ニトリホールディングス(9843)

https://www.nitorihd.co.jp/


ご存じ、ニトリホールディングス(9843)は家具・インテリア用品の販売をしている会社ですが、海外で集中生産した家具を国内で販売するビジネスモデルを取っているため、為替の円安はマイナスに作用しています。

7/1に発表になった1Qの決算は、前年同期比に比べて苦戦する内容でした。

決算資料を見ても為替の円安がデメリットになっていることがわかります。

ところが、7/1決算発表後株価悪材料出尽くし」なのか、反発に転じてきています。

先日発表になった、7月月次の既存店売上高6カ月ぶりに前年実績を上回る実績がでています。


スマホで操作できるWI-FIエアコン」「横向き寝がラクなまくら」などヒット商品も出てきているようです。

コジマ(7513)ビッグカメラ(3048)の決算を見ても感じるのですが、一部の大手企業は従業員の給与や初任給の上昇を発表しています。

恐らく、旅行などは、まだコロナが怖いし遠出はしにくいものの、余裕のできた資金で、家電や家具の買い替えが進んできているものと思います。

t.co

ニトリホールディングス似鳥社長は、「円安は年後半に反転し8月ごろには1ドル=115円くらいになる」という自身の見通しが「間違っていた」と認めていますが、案外、少し遅れて円高の流れがくるのかもしれません。


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7/29(金) 日本株は為替の動きに注意!

 

7月28日(木)

【相場概況】

日経平均 寄与度ランキング

東証プライムの値上がり銘柄数1203/値下がり銘柄550
騰落レシオ(25日) 137.75%
空売り比率 48.1%
売買代金 東証プライム 3兆2742億円
     東証スタンダード 779億円
     東証グロース 1077億円

恐怖指数

日経平均 S&P500 日経VI VIX

Fear & Greed Index

恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)

【業種】


【個別】

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4-6の純利益が23%減になるも、増収を確保し、コンセンサスを上回ったエムスリー(2413)14%近い上昇になっています。

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2期連続で最高益を更新し、1000億円を上限とする自社株買いを発表した信越化学(4063)が大幅高になっています。

t.co

東京電力管内柏崎刈羽原発の再稼働を経済団体が申し入れしたとの報道から、原発再稼働の思惑東電HD(9501)が大幅高になり、中部電力(9502)東北電力(9506)など電力株が全面高になっています。

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1Qの営業利益前年同期比2.9倍になった三菱自動車(7211)11%近い上昇になり、年初来高値を更新しています。

原油を手掛かりにINPEX(1605)が買われ、1Qの営業益が倍増になった東邦ガス(9533)10%を超える上昇になっています。

6/15の、このブログでも紹介した東光高岳(6617)1Qの営業益56.9%増13億8800万円通期計画44億円に対し、進捗率31.5%になる発表をし、年初来高値を更新する大幅上昇になっています。

骨粗鬆症関節リウマチなど代謝疾患の予防になる破骨細胞分化抑制剤に関して特許査定を受領したと発表したアイビー化粧品(4918)が場中値つかずのストップ高比例配分になっています。

www.nikkei.com

反面、ゲーム事業の反動や投資育成事業の減益が響き、3Q累計(10-6月)の営業益が27.9%減559億円になったと発表したサイバーエージェント(4751)6%近い下落になっています。

www.nikkei.com

原材料高が原因で、今期利益予想の下方修正を発表したカゴメ(2811)が大幅続落になっています。

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半導体不足上海ロックダウンの影響で、通期最終損益の下方修正を発表した小糸製作所(7276)8%を超える大幅下落になっています。

長期金利低下を受けて、三菱UFJ(8306)三井住友(8316)など銀行株軟調になり、為替の円高を受けて、トヨタ(7203)デンソー(6902)など自動車関連も売られています。

www.nikkei.com

上海ロックダウンの影響で1Qの営業益59%減大幅下方修正を発表した三菱電機(6503)が、後場から6%近い急落になっています。

www.nikkei.com
1Qが大幅減益になった弁護士ドットコム(6027)12%近い大幅続落に沈んでいます。


テクニカル分析

日経平均 日足 MACD

日経平均は2日続伸!

大幅ギャップアップからスタートし、5日線(27760円)を上抜き、一時28000円を回復しましたが、そこから頭打ちになり、動きの乏しいレンジの動きを示す「陰のコマ線」を形成しています。

日経平均と騰落レシオ(25日)

日経VIと日経平均 4月と6月に20を切ったあたりから日経平均も急落しています


騰落レシオ(25日)137.76%まで上昇してきていて過熱感が出ていることや、日経VI20を割っていることからも、いったん調整に入ってもおかしくない水準ではあるものの、200日線(27561円程度の調整に留まることができれば、再度28000円トライも望めると思います。

三尊天井


3/25高値28338円6/9高値28389円を上抜き、「三尊天井」を否定できるかが、当面のポイントになりそうです。

【本日のトピック】

さて、ご存じの通り、昨日のFOMCは、大方の予想通り0.75%の利上げとなりました。

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S&P500 ヒートマップ

心配された、マイクロソフトグーグルの決算も、コンセンサスを、やや下回るも、先行きについて楽観的な見通しを示したからか、大幅上昇になっています。

FOMC後、パウエル議長「利上げペースを緩めることが適切になる可能性が高い」と発言し、ナスダックを中心に米株は大幅上昇になりました。

FED Watch

現時点では、9月0.5%の利上げ、その後は0.25%の利上げを数回こなし、政策金利の天井「3.25%-3.50%」になるというのが、中心的な見通しになっています。


米国のインフレが収まったというのは時期早々と思いますが、とりあえず、8/25~27ジャクソンホール会議あたりまでは、米株はしっかりの動きになるのではないかと思います。

一方で、日本株にとって、懸念材料になり得るのが為替の動きです。

パウエル議長の会見後から、米長期国債利回りは低下し、為替は円高になってきています。

購買力平価ドル円の乖離

IMF購買力平価と比較すると、現状はプラザ合意直前28%をはるかに超える異常な乖離になっていることがわかります。

米国金利が頭打ちになってくるならば、為替の流れに逆回転が起こりうることも頭に入れておいたほうがいいと思います。

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7/22(金)~7/28(木) 夏の旅行にいきますのでブログ休みます。 7/29(金)再開予定です。

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7/29(金)再開予定です。よろしくお願いいたします。

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7/21(木) 米株市場見通しは来週の決算次第か?

7月20日(水)

【相場概況】

日経平均 寄与度ランキング

東証プライムの値上がり銘柄1727/値下がり銘柄88
騰落レシオ(25日) 119.94%
空売り比率 40.2%
売買代金 東証プライム 2兆8749億円
     東証スタンダード 1180億円
     東証グロース 1065億円

恐怖指数

日経平均 S&P500 日経VI VIX

Fear & Greed Index

恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)

【業種】


【個別】

SOX指数の大幅上昇を受けて、東京エレクトロン(8035)レーザーテック(6920)アドバンテスト(6857)SCREEN(7735)など主力半導体関連が軒並み4%を超える大幅上昇になっています。

ソニーG(6758)キーエンス(6861)村田製作所(6981)リクルート(6098)などグロース株の主力どころも全面高の流れになりました。

www.nikkei.com

松野官房長官が、新型コロナ対策として「行動制限しない」方針を述べたため、Hanatour Japan(6561)アドベンチャー(6030)オープンドア(3926)エアトリ(6191)など旅行関連が大幅上昇になっています。

22年12月期経常益予想5.4億円から8.5億円上方修正したザインエレクトロニクス(6769)10%を超える急騰になり、22年6月期営業利益予想上方修正を発表したアンビションDXホールディングス(3300)10%近い上昇になっています。

反面、九州電力(9508)中国電力(9504)など電力株の一角が軟調になり、木村化工機(6378)助川電気工業(7711)など原発関連も売り込まれています。

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卵巣がん向け遺伝子治療用品VB-111」において、第三相臨床試験で主要項目を達成できず治験を終了する方針が報じられたナノキャリア(4571)ストップ安まで売り込まれています。

ビッグマウスで知られる、伊藤社長Twitter「数年以内に時価総額2000億を目指す」と発言したことから、建設DXを手掛けるスパイダープラス(4192)が動意づきましたが、いまだ赤字続きなことから、短期資金の逃げ足も速く、結局、大幅安になっています。

株主優待を廃止することを発表した光・彩(7878)7%近い大幅安になっています。

テクニカル分析

日経平均 日足 MACD

日経平均は5日大幅続伸!

大幅ギャップアップからスタートし、アセンディングトライアングル上抜けを形成しています。

その後も寄り値を安値に一段高になり、200日線(27611円)を上抜いて終わっています。

騰落レシオ(25日)が、一気に119.94%まで上昇してきて、やや過熱感が出始めていますので、このまま上昇基調が続くかは疑問ではありますが、25日線(26479円)も上向き転換するなど、少しづつ上昇トレンドの条件をこなしつつあります。

3/25高値(28338円)の時も、6/9高値(28389円)をつけたときも、200日線を上回ったのは数日にすぎず、その後は大きく下落しています。

中期の上昇トレンドを形成できるかは、本日上抜けた200日線下値支持線に変えることができるかがポイントになりそうです。

【本日のトピック】

さて、昨日は米株市場が大幅高になりましたが、昨日のブログに書いた「当面のリスク要因」懸念が薄れるニュースが流れたことが要因と思われます。

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ネットフリックスが発表した4-6月期(第2四半期)の会員数は97万人の落ち込みになりましたが、市場予想の半分未満に留まったことが好感され、株価は時間外で一時12%の上昇になっています。

7-9月期(第3四半期)の会員数は100万人を見込んでいて、アナリスト予想(183万人増)を下回るも、上期減少からプラスに転じる模様です。

ネットフリックス 株価

ネットフリックスの成長シナリオは崩壊していて、株価は、昨年高値から1/3以下の水準で推移していました。

今回の発表も、決して褒められたものではないと思いますが、マーケットは「最悪期を脱しつつある」と評価した様子で、他のグロース株が買われるきっかけになったと思います。

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原油価格においても、ロシアのガスプロム「ノルドストリーム」を通じた欧州へのガス輸出を、21日に再開する方針であることがブルームバーグにより報じられています。

輸送能力を下回る水準での再開になりそうですが、ガス輸出停止は欧州経済に深刻なダメージを与えると見られていたため、とりあえず一息つけるかもしれないというところでしょう。

グロース株決算に期待が持てる株価反応悪材料出尽くし
になったことと、エネルギー問題に、一息つけるニュースが流れたことが、昨日の米株大幅高につながったものと思われます。

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IBM 日足

反面、18日ドル高ロシア事業撤退を理由にフリーキャッシュフローの下方修正を発表したIBMの株価は大きく売りこまれています。

来週発表になるGAFAMの決算が、ネットフリックス型悪材料出尽くしになるのか、IBM型の株価反応になるかによって、米株市場の見通しは大きく変わってくると思います。

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7/20(水) 当面の市場リスク

7月19日(火)

【相場概況】

日経平均 寄与度ランキング

東証プライムの値上がり銘柄1161/値下がり銘柄617
騰落レシオ(25日) 106.41%
空売り比率 42.4%
売買代金 東証プライム 2兆4278億円
     東証スタンダード 795億円
     東証グロース 1067億円

恐怖指数

日経平均 S&P500 日経VI VIX

Fear & Greed Index

恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)

【業種】


【個別】

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日経新聞「EV向け省エネ自動運転センサー」を開発と報じられたソニーG(6758)が大幅高になっています。

原油価格上昇を受けて、INPEX(1605)5%近い上昇になり、石油資源開発(1662)コスモエネルギー(5021)なども大幅上昇になっています。

www.nikkei.com


政府2023年度予算案概算要求基準で、「防衛費の上限を撤廃する方針」を発表し、川崎重工(7012)IHI(7013)三菱重工(7011)日本アビオニクス(6946)など防衛関連が大きく買われています。

東邦亜鉛(5707)住友鉱山(5713)大阪チタニウム(5726)など非鉄金属が物色され、長期金利上昇から、三菱UFJ(8306)三井住友(8316)など銀行株も買われています。

日本郵船(9101)商船三井(9104)など海運株にも見直し買いが入り、川崎汽船(9107)7%を超える急騰になっています。

減益予想になっていた営業益上方修正、一転、増益見通しを発表し、同時に500万株・30億円の自社株買いを発表した日本国土開発(1887)年初来高値を更新しています。

決算が好感された、KeyHolder(4712)リックソフト(4429)ストップ高まで買われています。

反面、任天堂(7974)イカレント(6532)エムスリー(2413)などグロース株の一角が売り込まれています。

www.nikkei.com

抗がん剤「エンハーツ」の特許訴訟について、特許庁が審査を中止すると報じられた第一三共(4568)3%近い急落になり、中外製薬(4519)アステラス製薬(4503)などの他薬品株も売り込まれています。

www.nikkei.com
洋上風力発電事業者の公募ルール変更で、世界大手が参入を見直すと報じられ、風力発電に対する期待が後退したレノバ(9519)6%を超える下落になっています。

今期営業赤字の見通しになった串カツ田中(3547)7%近い下落になり、今期の見通しを非開示とした三益半導体(8155)5%近い下落に沈んでいます。

通期見通しを引き下げたビルス(4370)や3Qが最終減益となったグッドパッチ(7351)は、場中値つかずのストップ安比例配分まで売り込まれています。

テクニカル分析

日経平均 日足 MACD

日経平均は4日続伸!

大幅ギャップアップからスタートし、心理的節目の27000円を回復するも、27000円の壁に押し戻され、寄り付きで開けたマドを埋める展開になりました。

しかしながら、マド埋めが終了した後からは、再び、買いが優勢になり、陰線ながらも、6/28以来の75日線(26851円)を突破しています。

明日以降、まずは6/28の高値(27062円)を突破できるかが注目です。突破することになれば、アセンディングトライアングル上抜けになり、200日線(27624円)がターゲットになってきます。

逆に、本日上抜けた75日線が下値支持線として機能しない場合には、トリプルトップを形成し、思わぬ反落につながる可能性もありますので注意が必要です。

【本日のトピック】

さて、本日は当面の市場リスクを考察します。

①米ハイテク決算

 

7/18米株市場は、引けにかけて失速し、マイナスで終わりました。

www.bloomberg.co.jp


その要因としてあげられているのは、「アップルの採用抑制」のニュースです。

アップルはコロナ過の中でも、おおむねウォール街の予想を上回ってきましたし、過去の経済混乱時でも、競合他社より、うまく立ち回ってきています。

それだけに、今回の採用抑制のニュースは、アップルがリセッションに関して危機感を持っているということでしょう。

アップル 日足

ブルームバーグの報道後、アップルの株価は2.1%安147.07ドルで終了しています。


1日の下落幅としては、約3週間ぶりの下落になり、他のハイテク株の下落にも波及しています。

ハイテク株の業績不安の要因は、まちがいなく20年ぶりのドル高になると思います。

20年前とは、会社規模も市場規模も比べ物にならないくらい成長していますので、今回のドル高が決算にどの程度影響を与えるのか、そして株価がどのように反応するのか、過去から類推することが難しいと思います。

アップル7/284-6月(第3四半期)の決算発表を迎えます。
アナリスト前年同期をやや上回る830億㌦(約11兆4600億円)の売上高を予想しています。

これまで通り、期待通りの決算になるのか、予想を下回る決算になるのか、そして、その時株価はどのように反応するのか これからの世界の株価に大きく影響してくると思います。

②エネルギー問題

昨日、原油価格は4%ほど上昇し、一時100ドルを超える価格になっています。

www.google.com

ロシアの国営天然ガス企業ガスプロムは、欧州の一部買い手に不可抗力条項を宣言しています。

ガスプロムは、主要パイプラインに問題が発生したとし、欧州向けのガス供給を絞ってきましたが、今後も少ない供給の状況が継続するかもしれないと宣言したのです。

もちろん、これは、ロシアのいやがらせです。
ロシアは資源供給を盾に、欧州に報復措置に出てきているのでしょう。

原油価格はFRBの金融政策ではコントロールすることが出来ません。

原油価格が、再び上昇すれば、スタグフレーション懸念が再燃します。

www.nikkei.com


バイデン大統領サウジアラビアに訪問し、原油の増産を訴えたようです。

しかしながら、いまのところ、具体的な増産の話は出てきていません。

サウジに煙に巻かれたという状況でしょうか?

www.bloomberg.co.jp

そして、今すぐではないと思いますが、ロシアのエネルギー供給停止が、欧州の深刻な経済打撃につながるということも想定しておいたほうがいいと思います。

ロシアのガス停止は、EUのGDPを最大1.5%押し下げるという試算もありますし、ドイツのエネルギー大手のユニパーは経営難に陥ってきています。

米国がインフレを、うまく脱出できたとしても、欧州発のブラックスワンが降り立つこともあり得ることを頭のすみに置いておくべきかもしれません。






7/19(火) 米株は打診買いを検討する環境に

7月15日(金)

【相場概況】

日経平均 寄与度ランキング

東証プライムの値上がり銘柄689/値下がり銘柄1074
騰落レシオ(25日) 98.72%
空売り比率 45.6%
売買代金 東証プライム 2兆5444億円
     東証スタンダード 782億円
     東証グロース 1007億円

恐怖指数

日経平均 S&P500 日経VI VIX

Fear & Greed Index

恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)

【業種】


【個別】

www.nikkei.com

上方修正を発表したファーストリテイリング(9983)8.7%の上昇で年初来高値を更新しています。
ファーストリテイリング1銘柄で日経平均214円引き上げていることになり、本日の日経平均ファストリさまさまという状況です。

www.nikkei.com


新型コロナ治療薬がBA4、BA5にも高い抗ウイルス活性を有すると発表した塩野義製薬(4507)3%を超える上昇になっています。

www.nikkei.com

大型トラックの生産を再開したことが報じられた日野自動車(7205)4%近い大幅高になっています。

www.nikkei.com

前期経常益が前年比2.6倍の9.6億円 今期調整後営業利益が9.2億円~12.9億円 前期比22.5%~76.3%になる見通しを発表したSanSan(4443)が急伸し、東証プライムで値上がり率トップになっています。

www.nikkei.com

今期1Qの経常益が10.5億円になり、通期計画15億円の進捗率が70.4%になることを発表したTKP(3479)がマドを開けて急伸し、市場予想を上回る上方修正を発表したPRTIMES(3922)9%を超える大幅上昇になっています。

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岸田首相今冬に原発を最大9基稼働させ、国内全体の電力使用量の約1割に相当する分を確保する方針を示したことから、関西電力(9503)九州電力(9508)四国電力(9507)など電力株が物色され、原発再稼働の思惑から、高田工業所(1966)助川電気工業(7711)東京エネシス(1945)太平電業(1968)日本ギア工業(6356)など原発関連銘柄が物色されています。

しかしながら、岸田首相が会見した原発9基は、新しく稼働するものではなくすでに稼働が予定されていて、定期検査などで止まっているものを稼働させると言ったにすぎません。しかも東電管轄はなし
電力危機の回避につながるものではなく、選挙が終わっても、なおエネルギー問題に政治決断が示せない岸田政権には不安が募ります。


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反面、JPモルガン2Qの決算が予想を下回り、売り込まれたことから、三菱UFJ(8306)三井住友(8316)などの銀行株や、東京海上HD(8766)SOMPOホールディングス(8630)など保険株軟調になっています。

東京エレクトロン(8035)SCREEN(7735)アドバンテスト(6857)など半導体関連や、ソフトバンクG(9984)富士フィルム(4901)など主力どころが売られています。

原油からINPEX(1605)石油資源開発(1662)が売られ、三井物産(8031)住友商事(8053)など商社株軟調になっています。

IDOM(7599)は、1Qの決算が15.9%増収で、営業益も3.4%の増益になることを発表したものの、減収減益となる通期計画が据え置かれたことが嫌気され、7%を超える下落になっています。

3Q累計が40%減になり、通期営業益の下方修正を発表したセラク(6199)が急落しています。

テクニカル分析

日経平均 日足 MACD

日経平均は3日続伸!

ギャップアップからスタートするも、75日線(26868円)にいったん押し戻される動きになり、一時前日比マイナスになる動きになっています。

コマ線


しかしながら、5日線(26611円)近辺では切り返し、様子見姿勢を表す陽のコマという足形になっています。

先物のナイトセッションは、米株高を受けて、26990円まで切り返して帰ってきています。

アセンディングトライアングル


日本が休日の7/18の米株次第ではありますが、休み明けは、3回目の27000円の上値抵抗線上抜けチャレンジになりそうです。

トリプルトップ


仮に上抜けることが出来れば、200日線(27638円)あたりまでの上昇は期待できると思いますが、もし、27000円の上値抵抗線を上抜けることが出来なければ、トリプルトップを形成する恐れもありますので、注意が必要です。

【本日のトピック】

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FED Watch 7月


さて、6月CPI(消費者物価指数発表で、7月のFOMCでの1%の利上げ観測が、急速に強まった米株市場ですが、セントルイス連銀のブラード総裁ウォラーFRB理事らから、「0.75%の利上げを支持する」とのコメントが相次ぎ、一時80%を超えていた1%の利上げ見通しが、30%程度まで下がっています。

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ミシガン大学消費者サーベイ

7/15に発表になった、7月ミシガン大学消費者サーベイでは、長期の予想インフレ期待2.8%に低下しています。
6月から0.3%の低下になり、2.8%は1年ぶりの水準です。

この予想インフレは、国民に聞いた「今後5-10年の予想インフレ(年率)」であり、6月は速報値で3.3%に上昇。その後3.1%に改定されたのですが、「国民のインフレ懸念が強まっている」と解釈され、金利上昇、株価下落を招く一因となりました。

今回は逆で、予想以上の下落となり、金利低下、株価上昇の流れになっています。

WTI 原油先物

原油価格も、一時期よりは落ち着いてきていて、インフレ懸念は、とりあえず沈静化に向かっているといえそうです。

こうなると、7/26のFOMCの結果と、アルファベットマイクロソフトアップルアマゾンといった主力企業の決算で、市場がどのように反応するかにかかってくると思われます。

20年ぶりのドル高水準が、GAFAMの決算にどのような影響を与えてくるかはわかりませんが、チャートは下値切り上げの三角持合い」を形成してきていて、かなり煮詰まっていることがわかります。

決算がよければもちろん、悪くても許容の範囲であるならば上昇が見込めるのタイミングではないかと思います。

長期投資、もしくは、ナンピンをするつもりでの打診買いを検討するところではないかと思います。






7/15(金) CPI発表! 難しい舵取りを迫られるFRB

7月14日(木)

【相場概況】

日経平均 寄与度ランキング

東証プライムの値上がり銘柄1051/値下がり銘柄697
騰落レシオ(25日) 94.09%
空売り比率 44.2%
売買代金 東証プライム 2兆2407億円
     東証スタンダード 660億円
     東証グロース 1185億円

恐怖指数

日経平均 S&P500 日経VI VIX

Fear & Greed Index

恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)

【業種】


【個別】

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台湾TSMCの決算が好感されて、東京エレクトロン(8035)レーザーテック(6920)アドバンテスト(6857)など半導体関連が大幅高。
通期営業利益上方修正を発表したアドテック・プラズマ・テクノロジー(6668)10%を超える上昇になっています。

為替が139円台に乗ってきていて、スズキ(7269)マツダ(7261)三菱自動車(7211)など自動車株が物色されています。

日本郵船(9101)商船三井(9104)川崎汽船(9107)海運株に見直し買いが入っています。

1Qが営業黒字に転換した吉野家HD(9861)が大幅高になり、好決算と増配が好感されたサカタのタネ(1377)一時ストップ高になるまで買われています。

前期経常が、前期比倍増の12.3億円、今期予想も14.9億円になることを発表したEnjin(7370)ストップ高になり、同じく前期経常が前期比2.1倍の4.2億円、今期予想が5.1億円になる見通しを発表したShinwa Wise HD(2437)ストップ高まで買われています。

反面、強い米CPIを受けても、米10年国債利回りが下落したことから、三菱UFJ(8306)三井住友(8316)など銀行株が下落し、第一生命(8750)かんぽ生命(7181)など保険株も売られています。

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東京地裁福島第一原発事故を巡り、旧経営陣4人に対し、計13兆3210億円東京電力HD(9501)に支払う判決を下しました。
過去最高額の賠償額になり、これが嫌気され、東京電力HD10%の下落になっています。

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しかしながら、同社は賠償金を受け取る側なので、本来は悪材料にはなりにくいと思います。
一方で、柏崎刈羽原発「テロ対策施設」として、安全審査の合格を取得しています。

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岸田首相は、今冬に原発を最大9基稼働すると表明しましたので、明日は大商いになると思いますが、「噂で買って事実で売れ」との格言どおり、祭りの終わりは近づいていると思います。

下方修正無配転落を発表したジンズホールディングス(3046)が急落していて、上期大幅赤字を発表したマネーフォワード(3994)13%を超える下落に沈んでいます。

マイクロ波加熱を用いるCO2削減精製技術でリチウム実鉱石の溶解に成功したと発表し、ストップ高まで買われていたマイクロ波化学(9227)ですが、VC(ベンチャーキャピタル)ロックアップ解除ラインの908円を超えてきたことから、VCの断続的な売りがでた様子で、マイナスで引けて終わっています。

テクニカル分析

日経平均 日足 MACD

日経平均は続伸!

ギャップダウンからスタートし、一時5日線(26557円)25日線(26480円)を下回るも切り返し、終値ベースで上回って終了しています。

5日線25日線ゴールデンクロスしてきていて、明日もこれらの移動平均線を下値支持ラインとして踏み止まれるかが注目です。

アセンディングトライアングル


明日以降も上昇し、27000円の壁を抜けていくアセンディングトライアングルを形成できるかがポイントです。

【本日のトピック】

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さて、ご存じの通り、昨日、米CPI(消費者物価指数が発表になりました。
総合は、前年同月比で9.1%の上昇となり、約40年半ぶりの高い伸びになっています。

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支持率低迷にあえぐバイデン大統領は必死です。
大統領みずから、CPIに言及するという異例の措置を取って、6月CPIは古い情報だとコメントしています。

CPIの中身は、エネルギー(原油天然ガス)の強い上昇のほかは、特に目立った突出はないのですが、まんべんなく上昇しているともいえる状態で、ピークかどうか判断しにくい状況です。

CPIが発表になって、2年国債利回りが上昇し、反面、10年国債利回りが下落して、かなり極端な逆イールドが発生しています。

FED Watch 7月

FedWatchをみると、実に7月のFOMC1%金利上昇になる確率が84.5%になっています。

FED Watch 9月

さらに、9月のFOMC0.75%金利上昇確率が82.3%です。

FED Watch 11月

11月は0.25%の利上げ確率が65.2%です。

12月 FED Watch

12月0.25%の利上げ43.5%利上げナシ40%の確率になっています。

つまり、急速な利上げを断行し、年内にも利上げのメドをつける。来年は利下げを探る。という強硬なスケジュールをマーケットは織り込んできているということです。

そのため、2年国債の利回りが急上昇し、10年国債利回りが下落する異常な逆イールードが発生しています。

このことは、インフレが短期に収まると同時に、景気悪化もやむなしという状況です。


株価が、こういった状況をどの程度織り込んでいるのか、本日からスタートする決算発表も合わせて見ていく必要があると思います。