9月19日(木)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別銘柄】
サンリオ(8136)が大幅続伸になり、年初来高値を更新しています。
モルガン・スタンレーMUFG証券が、19日、同社の投資判断を「イコールウェイト」継続ながら、目標株価を2,800円から4,100円に大幅に引き上げています。
キャラクターの認知度向上によるライセンス需要拡大から米国と中国のロイヤリティ売上高予想を増額し、業績予想を上方修正しているようです。
同証券は、2025年3月期から2027年3月期までの営業利益予想を増額しており、今期は331億円から402億円にまで引き上げ、会社計画の371億円も上回るとみているようです。
株価は長期上昇トレンドを形成していますが、月足ボリンジャーバンドの+3σ到達時は反転する傾向にありますので注意が必要です。
同社は、18日引け後に、東京証券取引所が同社株の市場区分を25日付で東証スタンダードから東証プライムに変更すると発表しました。
同社は過去に昇格準備を発表しており、昇格への期待が高かった銘柄ではあるものの、正式決定によって、今後のTOPIX連動ファンドなどからの買い需要を先取りする動きが先行したようです。
株価は5日線を足場に大きく上方に放れており、新たなステージに入ったと言えそうです。
売れるネット広告社(9235)が急伸し、ストップ高まで買われています。
同社は18日引け後に、社長の加藤公一レオ氏がCROSS FM社に対し出資を行い、取締役に就任したと発表しました。
CROSS FMの放送事業におけるデジタル音声広告商品の開発などが取締役就任の目的ですが、CROSS FMはホリエモンこと堀江貴文氏が会長を務めているとあって、短期資金を集めた格好のようです。
今後の取引については現時点では未定であり、目先の株価はボラタイルな展開が続くかも知れません。
AeroEdge(7409)が急反発しています。
同社は18日引け後に、商業用航空機関連部品の量産に向けて設備投資を実施すると発表しました。
世界的な旅客需要の増加に伴う航空機需要への対応として航空機メーカーや航空機エンジンメーカーが生産拡大を進める中、海外の新規顧客から新たに航空機関連部品の量産委託の引き合いがあったためとしています。
既存の本社工場内に設備を設置し、2026年6月期下期を目途に量産販売を始める予定です。
業容拡大も見込まれ、株価は目先25日線へと向けた動きが期待できそうです。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅続伸!
ギャップアップからスタートし、陽線を形成するも25日線(37,407.22円)に頭を抑えられる形で長めのウワヒゲを引いています。
ただ「幻のSQ」になっていた9月SQ値(36,906.92円)をキャッチアップしてきており、上値追いになる可能性も出てきています。
歴史を振り返ればFRBの利下げサイクル入りは、日本株にとって相場の転換点となっていることが多く、米景気が崩れなければ利下げ局面の「最初の利下げ」が日本株相場の大底になるという経験則があります。
後述のように、日銀の政策次第ではありますが、半導体関連や小型株は動きが変わってきています。
押し目は積極的に仕込むところと考えます。
【本日のトピック】
さて、ご存じの通り、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長率いる金融当局は18日、0.5%の大幅利下げに踏み切りました。
ドットチャートは上記になりますが、ばらつきがあるため、中央値を取ってわかりやすくまとめると下記のようになります。
利下げ前のFFレートは5.25-5.5%であり、今年は年末までに4.375%(中央値)まで下がる見通しです。
今回0.5%下げましたので、年内あと2回(0.25%×2回)の利下げが想定されます。
来年の2025年末には3.375%まで、2024年末時点から さらに1%の利下げが想定されており、合計0.25%×4回利下げが想定されます。
FOMCは年8回ありますから、半分は据え置きのFOMCがあるという想定です。
2026年はそこからさらに0.5%利下げ見通しで2.875%まで金利が下がる想定ですが、これはロンガーラン(中立金利)と同じ水準で、2026年には利下げが終わる見込みです。
ロンガーラン(中立金利)とは、FOMCが公表する政策金利の長期見通しのことで、景気を刺激も抑制もしない景気に対して中立的な金利を意味します。
ロンガーラン(中立金利)=自然利子率+期待インフレ率
となり
金融緩和=ロンガーラン(中立金利)>政策金利
金融引き締め=ロンガーラン(中立金利)<政策金利
になります。
今回のFOMCの特徴は、このロンガーラン(中立金利)が
2.9%程度まで引き上げられているところです。
長く2.5%に据え置かれていましたが、6月2.75%、9月2.9%と段階的に引き上げられています。
昨日の米株市況が軟調であったのは、ロンガーラン(中立金利)が上昇し、金利引き下げのゴールが近くなったため、長期金利が上昇したからであろうと思います。
ロンガーラン(中立金利)が引き上げられるということはインフレは長期的には大きくは下がらないと見ているということです。(景気は好調)
これを受けて、ドル円は143円台まで円安が進んでいます。
日銀は、かなり難しい舵取りが求められそうです。
前回の利上げは、明らかに拙速であり、マーケットも激しく反応しましたが、それだけ日銀は円安によるインフレを警戒しているということです。
ザイム真理教の政治家のプレッシャーもあったのでしょうが、円安を恐れてタカ派となり、マーケットをないがしろにすれば、資産デフレに陥り、ゆくゆくはデフレ経済に逆戻りになるでしょう。
20日の金融政策決定会合では、政策維持が見込まれていますが、植田総裁の会見が注目されます。
ブルームバーグ・エコノミクスの木村太郎シニアエコノミストは、「金融政策の正常化を進めるにあたり、実体経済面での前進と不安定な金融市場とのバランスをどのように取っていくのかという点について、日銀の考えを探る重要な機会となる」と指摘し、「日銀が10月の利上げを想定しているのであれば、植田総裁は記者会見で何かしらのシグナルを出してくるだろう」と語っています。
日銀の政策次第では、大きくマーケットの方向性を変える可能性を秘めており、20日の総裁会見は注目されます。