5月12日(火)
【相場概況】

【売買代金】

【ヒートマップ】

【個別銘柄】

東映アニメーション(4816)が続伸しています。


同社は、11日、2026年3月期(前期)の連結純利益が前期比6%増の250億円で着地したと発表しました。
従来予想(19%減の191億円)から一転増益となり、好感する買いが先行したようです。
海外での版権事業が好調に推移したほか、有価証券の売却益などが上振れに寄与しています。
売上高は7%減の936億円、営業利益は4%減の310億円と、それぞれ従来予想から56億円、50億円上方修正しています。
年間配当予想は1株あたり44円と、従来予想の41円から引き上げました。
立花証券の野島亮太アナリストは「前期の営業減益幅が縮小し、今期(27年3月期)の営業増益の可能性が高まったことがポジティブだ」との見方を示し、「主力の『ドラゴンボール』や『ワンピース』の新作を発表せずとも過去作品の配信から収益を獲得する構造ができつつあり、安定収益の拡大に期待が持てる」と語っています。

清水建設(1803)が急伸しています。

同社は、12日の13時、2027年3月期(今期)の連結純利益が前期比3%増の1,300億円になるとの見通しを発表しました。
追加変更工事の獲得などで手持ち工事の採算が改善するとしており、堅調な業績予想を評価した買いを集めたようです。
売上高は12%増の2兆3100億円を見込み、年間配当予想は1株あたり77円と前期から5円増配しています。

本日は、同社の決算発表と株価急伸を受けて、大成建設(1801)や大林組(1802)、鹿島(1812)といった他のゼネコンにも連想買いが普及しています。

丸文(7537)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。

同社は11日引け後に配当方針を変更すると発表しました。
従来は「連結配当性向40%またはDOE(株主資本配当率)2.5%の何れか高い方を目安」としていましたが、この数値をそれぞれ連結配当性向は「50%」へ、DOEは「3.5%」へ引き上げました。
これに伴い2027年3月期の配当予想を77円と増額しています。
株価は2024年4月以来の高値水準を回復し、同年1月高値1,819円を目指すステージに入ったと言えそうです。
【本日のトピック】


さて、JX金属(5016)が大幅下落になりました。

同社は、11日、最大2,500億円の自社株TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表しました。

しかしながら、今回の自社株買いに向けて新株予約権付社債(転換社債=CB)を発行するとも公表しました。
自己TOB+ユーロ円CB
今回マーケットが最も驚いたのが、この自己株TOBとユーロ円CB発行の同時発表です。
大株主

・なんでこんなことすんねん!

最大の理由は、ENEOS依存からの脱却です。ENEOSは現在同社株を42%超を保有しています。
これは市場から見ると、親会社支配・独立性不足・資本政策自由度不足というディスカウント要因になります。
同社は、ENEOS保有株を市場放出させず、自社で吸収するという戦略を選択したということです。
・なんでユーロCBやねん!

今回、同社は普通社債や借入ではなく、ゼロクーポンCBを発行します。つまり利払いゼロでオーバーパー発行です。
これは、海外投資家が同社をAI関連企業と見ており、海外投資家からの需要が大きいと見ているため可能になったものです。
会社側は、CB投資家が一斉転換する可能性は低いと説明しています。
つまり、まず自己株大量取得し、将来的に必要分だけ転換という構造なので、結果としてはEPSの改善、ROEの改善、親子上場ディスカウントの低下、浮動株増加を同時に狙う高度な資本政策といえます。
・なんで株が下がるねん!

同社株は、本日ストップ安近くまで下落しました。
理由はユーロCBの発行です。
ユーロCBは主にヘッジファンドが購入し、CBの裁定取引をおこないます。
CB裁定取引では、
・CB買い
・現物空売り
が発生するため需給悪化要因になります。したがって、短期では上値が重くなる可能性があります。
・しか~し!

同社が発表した2025年度営業利益は1,750億円です。
前年度1,125億円から+625億円の大幅増益です。
さらに
配当も18円→31円へ大幅増配です。
会社側は増益要因として、AIデータセンター需要拡大・フォーカス事業の販売増・銅価上昇を挙げています。
2026年度営業利益予想は1,900億円とさらに増益予想です。
しかも重要なのは、中東危機影響▲70億円を織り込んでなお増益という点です。
・なにが儲かってんの?

同社が展開する半導体用スパッタリングターゲットは、AI半導体製造に必須と言われています。
同社はAIデータセンター需要拡大に牽引され、最先端向けを中心として販売好調と説明しており、増産を決定しています。


Inp基板
AIデータセンターではGPU間通信の高速化が必要です。
そのため、光トランシーバーと光通信需要が爆発しています。
会社側も、「光トランシーバー需要の急速な拡大」を説明しています。
つまり、同社はAI通信インフラ材料の企業でもあるということです。



圧延銅箔・チタン銅
こちらもAIサーバー向けで、高速配線、高周波通信、高性能基板向け材料です。

来期の販売見通しもかなり強気です。
・半導体用ターゲット +19%
・InP基板 +13%
・チタン銅 +32%
特にチタン銅+32%はインパクトがあります。
AIサーバー・高速通信投資が予想以上に強い可能性を示しています。

今回の決算では、ラピダスへの出資・東邦チタニウム完全子会社化・高機能材料増産も強調されています。
つまり、同社は半導体・AI・航空宇宙・高機能金属へ経営資源を集中しており、もはや単なる銅会社ではありません。

・結局どやねん!
短期的にはCB需給で株価は荒れる可能性が高いと思われます。
しかし、今回の同社の決算は『AIインフラ時代の高機能材料企業への転換』を示したものです。
さらに、自己TOB・ユーロ円CB・ENEOS持株低下・株主還元方針変更を同時に実施したことで、「親会社保有の素材会社」から「グローバルAI材料企業」への再定義が始まった可能性があります。
ある程度時間がたてば、需給による売りも止まると考えます。
現在のAI相場は、半導体 → AIインフラ → フィジカルAIへテーマが移行し始めています。
中長期的には、同社株はAIインフラ・光通信・高速配線・半導体材料という巨大テーマの中心銘柄として、再評価されるシナリオも十分考えられます。



































































































