えのキングの投資日記

日本株投資日誌

5/31(月)

5月28日 相場概況

日経平均 29149.41円 +600.40(+2.10%)
TOPIX  1947.44Pt +36.42(+1.91%)
マザーズ 1145.19Pt -0.69(-0.06%) 

f:id:ENOKINGkun:20210529164643p:plain

日経平均 寄与度ランキング

東証1部の騰落銘柄数は値上がり1847/値下がり315
騰落レシオ(25日)86.60
売買代金 3兆1088億円

f:id:ENOKINGkun:20210529165211p:plain

日経平均 日経VI VIX

日経VI 19.76 -0.58 (-2.85%)
VIX 16.76 +0.02 (+0.12%)
5/28

業種 全業種値上がり 非鉄金属鉄鋼機械など

個別 足元下値模索をしていたソフトバンクG(9984)が3.7%の大幅上昇。
信越化学(4063)村田製作所(6981)ホンダ(7267)OLC(4661)などの主力株も大幅高です。
日本製鉄(5401)JFE HD(5411)などの鉄鋼株や三菱商事(8058)住友商事(8053)などの商社株、牧野フライス(6135)オークマ(6103)などの機械株に非常に強い動きが見られました。
その他、ボーイング株の大幅上昇やエアバス増産報道などを手掛かりに航空関連が物色されており、東レ(3402)東邦チタニウム(5727)ジャムコ(7408)などが急伸しています。
村上ファンド系のシティインデックスイレブンスの大量保有が判明した富士石油(5017)が一時ストップ高し、通期見通しを引き上げたフィルカンパニー(3267)ストップ高比例配分になっています。
反面、武田(4502)大日本住友製薬(4506)など薬品株が軟調な動きになり、証券大手の野村(8604)も逆行安になっています。
その他、第三者割当による自己株処分を発表し、7.72%の希薄化につながるエイベックス(7860)が売られ、その第三者割当を引き受け、筆頭株主になるサイバーエージェント(4751)も3%強の下落に沈んでいます。
また、こども庁創設が検討どまりになるという報道を受け、ベビーカレンダー(7363)幼児活動研究会(2152)が大幅安になり、マザーズメルカリ(4385)ミンカブ(4436)サイバートラスト(4498)などが大きめの下落になりました。

f:id:ENOKINGkun:20210530080805p:plain

日経平均 日足 

日経平均は大幅続伸!
窓を開けてのギャップアップ陽線です。
5/18の陽線から9営業日連続陽線になっており、9営業日連続陽線というのは1999年以来22年ぶりの出来事のようです。
上昇トレンド回帰必須の25日線(28650円)を一気に上抜けており、わずかではありますが5日線(28651円)ゴールデンクロスしています。
週足も2週連続陽線となり、少しずつ、上昇トレンド回帰への下地が出来つつあるように感じます。

f:id:ENOKINGkun:20210530084531p:plain

月末安アノマリー

しかしながら、ここもとは月末になると大きく売られるアノマリーが当てはまっており、直近14回のうち、実に11回、前日下げを考慮すると13回の月末下落になっています。
上記チャートのオシレーターストキャスティックスも過熱ラインの80%を超えてきていますし、先物のナイトセッションも29030円と、一時29150円までの高値を付けていた水準から上ヒゲを引く形になっています。
いったん、窓埋めの調整で、25日線(28650円)くらいまでの調整があってもおかしくないと思われます。
外資先物オプションの手口をみても、PUTのヘッジポジションが多く取られており、6月SQにむけて上下に大きく振れる可能性も残されています。
25日線を下値支持線に変えて、75日線(29246円)を超えていける形になるかがポイントと思われます。

f:id:ENOKINGkun:20210530123022p:plain

米 個人所得税 納税額

さて、少し前に、米国では、ゲームストップ問題で、ロビンフッターがヘッジファンドに白旗をあげさせたということが話題になりました。
今や、米国市場では、個人投資家の動きがマーケットに与える影響が非常に高くなっています。
そして、今回の5月の調整についても、個人投資家の動きが密接にかかわっています。
上記は、米国の固定資産税個人所得税の増減ですが、不動産の高騰もあり、固定資産税約20兆円も増えたことにより、個人の納税額は過去最高になっていることがわかります。

f:id:ENOKINGkun:20210530124644p:plain

通常、米国の納税期限は4/17くらいですが、今年はコロナの影響が考慮され5/17になっていました。
上記は個人保有の上位20社の株価の推移とS&P500の推移ですが、5/17の納税期限にむけて、個人投資家が株を売っていたことがわかります。

f:id:ENOKINGkun:20210530131530p:plain

上記は個人投資家に人気のARKイノベーションETF、および主要組み入れ銘柄の値動きと、資金流入額の動きですが、4/28前後から納税期限にむけて売られてきており、納税期限前あたりから資金の流出額も減ってきていることがわかります。
通常であれば、納税が終われば、また買い戻される動きがみられるのですが、今年は、納税から半月たった今でも、テスラやテラドックのリバウンドは4割程度で、個人投資家の買いが戻っていない状況になっています。

 

f:id:ENOKINGkun:20210530133726p:plain

上記は赤色が個人投資家 青色が個人以外の年金やヘッジファンドを中心とした機関投資家出来高推移ですが、ここからも、個人は動いておらず、機関投資家が買いの主体であったことがわかります。

f:id:ENOKINGkun:20210530135142p:plain

上記は、米国の納税期限前後の業種別リターン推移ですが、鉄鋼銀行ヘルスケア化学機械あたりは、個人の納税関係なく、ずっと買われていたことがわかります。
機関投資家は上記のようなセクターに投資していたということです。

f:id:ENOKINGkun:20210530140851p:plain

そして、これらのセクターは上記のように、テーパリング懸念で株価が下落したときにも強い動きをしていたことがわかります。
6/30あたりを過ぎれば、税金の還付金が帰ってくるため、また個人投資家が復活するという見立てもあるかもしれませんが、現状の米個人の貯蓄高約27%です。 通常より20%も多い状況です。にもかかわらず個人の買いが復活しないのは、一時のロビンフッターが毎日のように報道されたブームが沈静化したことを意味するのかもしれません。
マーケットは金融相場から業績相場に移行する時期をむかえているのかもしれません。
少し前ならテック系の株を高値でつかんでも、待ちさえすればお迎えがきましたが、業績相場に転換すれば、100年先の未来を織り込んだ高PER株は物色されなくなります。
日本株も同じですが、お客様のポートフォリオの見直しを考えなければいけない時期にきているのかもしれません。