6月18日 相場概況
日経平均 28964.08円 -54.25(-0.19%)
TOPIX 1946.56pt -17.01(-0.87%)
マザーズ 1177.17pt -5.48(-0.46%)
東証一部の騰落銘柄数は値上がり540/値下がり1570
騰落レシオ(25日) 101.99
売買代金 東証一部 3兆5356億円
マザーズ 1397億円
日経VI 18.40 -0.15(-0.81%)
VIX 20.70 +2.95(+16.62%)
SKEW指数 150.78 -10.23(-6.35)
一時、160を超えたSKEW指数ですが、もし、SKEW指数が天井を打ち、VIXが上昇してくる動きが継続していくようなら、およそ2か月以内にS&P500は急落する可能性があり要注意です。
業種 精密機器、その他製品、電気機器など上昇
海運、鉱業、空運など下落
個別 前日のナスダック上昇を手掛かりに、信越化学(4063)や村田製作所(6981)、アドバンテスト(6857)などハイテク株の多くが上昇。
日本電産(6594)の4%超えの上昇が目をひきます。
SMBC日興が目標株価2800円→3000円に引き上げたSUMCO(3436)が大幅高しています。
直近、売り込まれていたエムスリー(2413)やメドピア(6095)も大幅高し、ブリストルマイヤーズスクイブと抗体薬物複合体であるMORAb-202に関する戦略的提携契約をかわしたエーザイ(4523)も急騰し12000円台にのせてきています。
その他、自己株取得を発表したバイタルKSK(3151)やファンコミュニケーションズ(2461)が急伸し、JPモルガンが新規に「Overweight」 目標株価9000円に設定したOBC(4733)も大幅高しています。
反面、これまで上昇モメンタムをつくってきていたトヨタ(7203)が4%近い下落になり、10000円を割り込んできています。
景気敏感株にアゲインストな地合いの中、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の海運大手がそろって急落していて、日本製鉄(5401)、JFE HD(5411)、神戸鋼(5406)など鉄鋼大手も軒並み安くなっています。
米長期金利低下を嫌気し、三菱UFJ(8306)や三井住友(8316)など銀行株が売られ、第一生命(8750)やSOMPO HD(8630)など保険株も厳しい下げになりました。
JAL(9201)、ANA(9202)やJR西日本(9021)、西武HD(9024)などアフターコロナ関連の多くが売られ、株主優待の一部変更が嫌気されたクロスフォー(7810)が急落しています。
マザーズに新規上場したEnjin(7370)は高い初値をつけたあと、前場は大幅高したものの、後場になり失速し、初値を若干上回る終値で終わっています。
さて、セントルイス連銀のブラード総裁が「インフレ加速で、FRBは2022年にも最初の利上げをするだろう」と利上げ前倒し観測の発言をし、NYダウは533ドル安になり、週間で今年最大の下落を記録しています。
日経先物も、ナイトセッションで28420円 -510(-1.76%)まで下落し安値引けで終わっています。
上記は日経先物の一目均衡表ですが、6/14の時間論でいう変化日に高値をつけ下落に転じ、雲の下限を割り込んできています。
遅行スパンも下向きで下落トレンド入りを予見させますが、まだ株価を突き抜けておらず、転換線と基準線のデットクロスが起こっていません。いわゆる三役逆転という下落トレンド入りの完成までには至っていないことがわかります。
下段はRSIと標準偏差ですが、5月の27130円をつけたときでさえ、-1σまで達していないのに、今回は-1σを割り込んでいます。つまり、短期オシレーターは、かなりの突っ込みすぎをしめしています。
時間論の次の変化日は6/23の水曜日になりますので、来週の短期目線では、月、火あたりまで下落し水曜までにいったんリバウンドすることを想定します。
上記はオプションの主要大口のプットの建玉状況ですが、左はプットの売り、右はプットの買いを表しています。
これを見ますと、ABNアムロは28625円、28500円、28000円のプットをかなり売り越してきていることがわかります。
SQまでにこれらの水準以上であればプレミアムが丸取りになりますので、ABNアムロとしては、これらの水準を割り込ませないように仕掛けてくることが予想されます。
ただ、29000円、28875円あたりではプットを買ってきていますので、いったんリバウンドしても29000円程度のリバウンドに終わってしまえば、プット売りを清算し下落を仕掛けてくる可能性もあり得ると思います。
上記は、主要大口のコールの建玉状況ですが、野村とCスイスが30000円のコールの買いをもっています。
GSも29875円のコール買いを保有しています。
この目線からも、一方的な下落ではなく、いったんは吊り上げを狙ってくる可能性があると思われます。
ただ、ソシエテは30000円、29750円、29500円にコールの売りを保有していますので、SQまでには、この水準以下に抑えてくるように動くと思われます。
したがって、来週は週前半突っ込んでも、いったんはリバウンド。リバウンドが29400円の前回高値を超えない程度に収まるようなら、再度第3波動の大きな下落につながる恐れもあると感じています。
上記は裁定取引の残高推移です。
これを見ると、6/11のSQ週において、裁定買い残が7250億円まで増加 裁定売り残が4267億円まで減少しており、買い残が売り残を逆転していることがわかります。
裁定買い残とは「先物売り、現物買い」のポジションで、まだ解消していない現物買いの残高のことです。
裁定買い残が積み上がる状況とは、裁定解消の時の現物売りが出てくることになりますので、それだけ将来の売り圧力が高まっていることをしめします。
5月の急落前にもこの逆転現象はおこっていました。
裁定残は毎週水曜日にJPXから発表されますが、(空売りネットというサイトでも見れます)来週においても解消される動きがなければ、たとえ、想定通り短期のリバウンドがあったとしても、その後は中期的に大きな下落がくることを想定しておいたほうがいいと思います。