6月24日 相場概況
日経平均 28875.53円 +0.34(+0.00%)
TOPIX 1947.10Pt -2.04(-0.10%)
マザーズ 1181.24Pt +0.75(+0.06%)
東証一部の騰落銘柄数は値上がり924/値下がり1155
騰落レシオ 95.74
売買代金 東証一部 1兆9475億円
マザーズ 1746億円
日経VI 18.39 -0.63(-3.31%)
VIX 16.32 -0.34(-2.04%)6/23現在
SKEW指数 154.85 -5.66(-3.53%)
VIXが低下してきていますので、ひと安心と言いたいところですが、SKEW指数が再度上昇してきています。
SKEW指数が高値から天井を打ち、VIXが上昇ということになれば、S&P500の急落につながることがありうるので注意が必要です。
業種 鉱業、鉄鋼、非鉄金属など上昇
空運、陸運、不動産など下落
個別 CSが目標株価を13600円→12700円に引き下げたものの、現値よりもかなり高いため、ソフトバンクG(9984)が大幅上昇しています。
FDAから、アルツハイマー薬Lecanenabがブレークスルーセラピーに指定を受けたと発表したエーザイ(4523)が強い上昇を見せる場面がありました。
上方修正を発表したメルカリ(4385)が急騰し、為替が円安に振れたことから、SUBARU(7270)やホンダ(7260)など自動車株が物色されています。
その他、親会社から資金借り入れなどを発表したさいか屋(8254)が急騰し、中期経営計画が好感されたフジオーゼックス(7299)も大幅高しています。
反面、アフターコロナ関連が弱く、JAL(9201)、ANA(9202)など空運大手が売り込まれ、JR西日本(9021)や西武HD(9024)など鉄道株も大幅安になっています。
三越伊勢丹(3099)や高島屋(8233)など百貨店株も売られ、串カツ田中(3547)や鳥貴族(3193)など外食関連株の多くも売り込まれました。
ローソンが大衆薬の取り扱いを拡充すると発表したことから、マツモトキヨシ(3088)やココカラファイン(3098)、ツルハHD(3391)などドラッグストア株が軟調になっています。
IPOラッシュが続く中、アイドマHD(7373)やデコルテHD(7372)、ペイロール(4489)など直近上場株が早々に手仕舞い売りに押されています。
本日上場のIPOは持ち越しをを含め4銘柄が初値を付けました。2日目で初値を付けたアイPF(7345)は初値を付けた後、一時ストップ安になるなど売り込まれ、HCSHD(4200)やセレンディップ(7318)も高い初値を付けた後、終値では大きく売り込まれています。ベイシス(4068)は持ち越しとなっています。
日経平均は小反発!
値動きの小さいなか、ローソク足は「コマ」を形成し、売り買いが拮抗していることを示しています。
25日線(28858円)上はキープしたものの、昨日のザラ場高値に達することができず、上値の重い展開です。
売買代金も2兆円を割り込み、上値追いは難しい状況です。
需給面でも、先物主導での吊り上げからの下落を狙っていると思われるポジションやクロスが見られ、今週末から来週にかけて注意が必要です。
さて、6/22のパウエル議長の議会証言で、利上げ論争はいったん落ち着いたかのように思われましたが、翌日には複数のFRB関係者が講演をおこなっており、2022年中の利上げの可能性を示唆する発言が見られています。
過度の引き締め懸念には歯止めがかかったものの、早期利上げ観測は、いぜんくすぶっている状況と思われます。
今回の利上げ論争で大きく反応したのは、米2年国債利回りでした。
FOMC前は0.15%程度であった利回りが、一時0.282%程度まで上昇し、2020年4月以来の高水準まで急上昇しています。
その後、パウエル議長の議会証言で、いったん下落しかけましたが、昨日は再び上昇してきています。
また、2023年1月限月のFF金利先物で2022年末までの政策金利の織り込み度合をみても、同じように、いったん下落したものの、昨日は再び高値近辺まで上昇しています。
これらをみても、市場は早期利上げを意識した状態にあるということを示しています。
このような、環境下の中、ドル円が2020年3月以来の111円台をつけてきています。
ドル円はこれまで米10年国債利回りの相関が高かったものの、足元では、米10年国債利回りより、米2年国債利回りとの相関が高くなっていることがわかります。
市場に早期利上げ観測がくすぶる中、ドル円が金融政策の影響を受けやすい短期金利と相関を強めているというのは整合性がある動きであると思います。
米2年国債利回りは、おおむね政策金利に連動して動きますが、利上げ観測が高まるときには、先行きの利上げを織り込む形で政策金利から上方乖離する傾向があります。
現状は、まだ乖離が大きい状況ではないため、利上げ観測が高まれば、実際の利上げを待たなくとも、2年国債利回りは、より大きく上昇する可能性があると思われます。
2年国債利回りとドル円の相関が強い中、短期金利の上昇は、よりドル円を円安に誘導する可能性があると思われます。