8月5日 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり802/値下がり1290
騰落レシオ(25日)84.01
売買代金 東証一部 2兆2065億円
マザーズ 959億円
日経VI 19.92 -0.93(-4.46%)
VIX 17.97 -0.07(-0.39%)8/4
業種 海運、鉄鋼、精密機器などが上昇。
パルプ・紙、建設、空運などが下落。
個別 日本郵船(9101)が13%近い上昇になり、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)もそろって6%以上の急上昇になっています。
日本製鉄(5401)や神戸鋼(5406)など鉄鋼株も大幅高になり、日経新聞に自社で開発した低コスト5G通信技術を2500億円でドイツの新興通信会社に輸出すると報じられた楽天G(4755)が8%を超える上昇になりました。
通期の営業利益を9300億円→9800億円に上方修正の発表をしたソニーG(6758)は、序盤売られるところがあったものの、終値では2%以上の上昇になりました。
特許侵害訴訟で、33億円の和解金(従来請求額は97億円)で任天堂と和解したと発表したコロプラ(3668)が大幅高になり、決算が好感されたテルモ(4543)やユニチャーム(8113)、キッコーマン(2801)などが急騰しています。
反面、指数寄与度の高いファーストリテイリング(9983)、ソフトバンクG(9984)が下落し、2銘柄で日経平均を30円引き下げています。
JAL(9201)、ANA(9202)の空運株や富士急行(9010)、西武HD(9024)などの陸運株の多くが売り込まれています。
決算関連では、カーチスHD(7602)や新日本科学(2395)、リコー(7752)などが急落しています。
また、1Qが大幅減益になった大成建設(1801)が大きく値を崩し、上期が営業赤字になったシンバイオ製薬(4582)はストップ安まで売り込まれています。
日経平均は反発!
ほぼ高値引けの陽線を形成しましたが、200日線(27906円)は奪還できず。
最近は、27500円を割ってくると、年金と思われる買いが下支えしていますが、相変わらず、戻り売りが多く上値が重い展開です。
来週には、25日線(28076円)と200日線がデッドクロスしてくる公算で、早期に奪還できないと調整が長引く可能性が出てきます。
カギは8/10のソフトバンクGの決算と思われ、177万株の信用買い残を積み上げている同社株がどのような結末になるのか要注目です。(超超ウルトラCはMBOですが・・)
さて、連日新規感染者数が増えており、マーケットに不安を与えているデルタ株ですが、もはや、お願いレベルの緊急事態宣言ではとめることは難しく、やはり、ワクチンを一刻も早く普及普及させるかにかかっています。
上記はロックダウンではなく、ワクチン接種を推進したイギリスの例ですが、デルタ株の感染者数も低下傾向にあり、死者数は年始に比べれば、ずいぶん少なくなっていることがわかります。
イギリスの場合は、まず、第一回のワクチン接種を徹底し、それから二回目のワクチン接種を推進したため、新規感染者数はデルタ株普及により跳ね上がりましたが、二回目接種が普及していくにしたがって、新規感染者数も低下傾向に推移してきているとのことです。
そして、上記は日本の昨年と今年の新規感染者数の推移ですが、コロナ感染には、ある程度流行のサイクルがあることがわかります。
昨年は、8月9日を境に、いったん新規感染者数が低下傾向になり、年末にかけて急上昇しています。
ワクチン接種が遅れている日本ですが、今週中には9月いっぱいのファイザーワクチンの供給スケジュールが自治体に提示される予定です。
お盆明けには職域接種もスタートするとのことで、8月中にワクチン接種率は一気に進んでくると思います。
昨年は、秋口に感染者数が減少したものの、年末に急上昇していますが、日本の場合は、第一回、第二回のワクチン接種を同時推進しており、第二回のワクチン接種が進んでくれば、昨年の年末急上昇した感染者数も抑えられるのではないでしょうか?
マーケットは、信用残など需給が悪く、まだまだ予断を許さない状況ですし、SQ明けには、いったんヒヤッとする場面もあると思っていますが、いったんセリングクライマックスを迎えてしまえば、デルタ株の沈静化と選挙前の政府の景気対策も期待できますので、秋口には騰勢を取り戻すのではないかと思います。