1月11日(火) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり960/値下がり1157
騰落レシオ(25日) 107.13%
空売り比率 44.7%
売買代金 東証一部 3兆0073億円
マザーズ 1256億円
業種
個別
米長期金利上昇を材料に、銀行株が買われ、三菱UFJ(8306)や三井住友(8316)、みずほ(8411)が、そろって大幅高になっています。
T&D(8795)やMS&AD(8725)、第一生命(8750)など保険株も続伸になり、野村証券(8604)や大和証券(8601)など証券株にも強い買いが入っています。
大発会以降、調整色を強める相場の中、武田薬品(4502)やKDDI(9433)、東京ガス(9531)などディフェンシブ色の強い銘柄が買われています。
新型コロナの新規感染者急増を材料に川本産業(3604)がストップ高になり、中京医薬品(4558)も大幅続伸しています。
決算が好感されたエスクローAJ(6093)や液体水素用バルブの本格出荷を開始すると発表した宮入バルブ(6495)など、材料のあった低位株には値幅を求めた短期資金が殺到しています。
反面、キーエンス(6861)が売買代金2位の大商いで8%近い下落になっています。
資生堂(4911)や日本電産(6594)、SMC(6273)など値がさ株も大きく売り込まれました。
レーザーテック(6920)や東京エレクトロン(8035)、アドバンテスト(6857)など半導体関連も大幅安に沈んでいます。
日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)など海運株も売り込まれ、ローソン(2651)や良品計画(7453)、フェリシモ(3396)、ツインバード(6897)など、決算を発表した銘柄の多くは売り込まれています。
その他、海外市場で株式売り出しを実施すると発表した日本ペイントHD(4612)が急落しています。
日経平均は3日続落!
売りが先行し、一時400円を超える下落になるものの、後場から、やや持ち直し28200円を挟んで膠着状態となりました。
28500円を挟んだ持合い相場が継続していますが、下向きの75日線(28906円)と、200日線(28805円)とのデッドクロスが近づいてきています。
本日 MACDもデッドクロスしており、ヒストグラムもマイナス転換しています。
持合いが続くに従い、徐々にチャート形状が悪くなりつつあります。
日経VIが21.30ポイントまで上昇してきており、今後もボラタイルな動きになることが想定されます。
動きがでるのはSQ後かもしれませんが、思わぬ下落も想定しておいたほうがいいかもしれません。
さて、連休明けも流れは変わらず、グロース株の下落がきつい状況です。
マザーズは、本日も、かろうじて自立反発していますが、本日は上記のような大型のグロース株の下落が目立つ動きになりました。
特に、キーエンス(6861)の下落が大きく、4日間で約18%もの急落になっています。
特段、悪材料が出たわけでもないのですが、なぜ、ここまで極端に売り込まれているのでしょうか?
キーエンスのような超値がさ株は、個人の売買で動く銘柄ではないですし、外国人も、悪材料の見当たらない株を、ここまで売りたたくことはありません。
考えられるのは、長期保有の機関投資家の売りであり、大手生保の売却である可能性が高いと思います。(彼らは、日々の相場動向に左右されず、決められた期日までに決められた株数を売ってきます。)
昨年、大手生保は地銀株の売却方針を発表していますが、米国金利上昇で、発生した債券の損失をグロース株を売却することで埋め合わせしている可能性があるのではないかと思います。
そうだとすれば、今後も彼らは上記のような、大型グロース株を売却してくる可能性があると思います。
特に、SDGsをうたっていないとか、脱炭素にかかわっていない銘柄は、売却する大義名分が立ちやすいと思いますので注意が必要と思われます。