4月27日(水)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄600/値下がり銘柄1199
騰落レシオ(25日) 79.57%
空売り比率 50.5%
売買代金 東証プライム 3兆9994億円
東証スタンダード 766億円
東証グロース 1131億円
本日は、TOPIXの浮動株比率見直しに伴うリバランスが発生しており、売買代金が大引けで1兆2000億円追加 空売り比率も50.5%になっています。
イベント発生のための売買であり、セリングクライマックスは当てはまらないと思います。
【恐怖指数】
VIX指数が30を越えてきています。
【業種】
【個別】
日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の海運大手に見直し買いが入り大幅高になっています。
ビールの値上げを発表したアサヒGHD(2502)が大幅高になり、サッポロHD(2501)やキリンHD(2503)も連れ高しています。
前期の利益見通しの上振れを発表した三越伊勢丹(3099)が3%を超える上昇になり、決算と自社株買いが好感されたアマノ(6436)も14%近い急騰になっています。
JR東海(9022)は着地の計画下振れは材料視されず、今期の業績回復を期待した買いが入り、東邦ガス(9533)や大阪ガス(9532)などガス株にも強い買いが入っています。
反面、ナスダックが年初来安値を更新したことから、グロース株が売られ、レーザーテック(6920)やリクルート(6098)などが弱く、OLC(4661)やセブン&アイ(3382)など内需株も売り込まれています。
決算が失望を呼んだファナック(6954)が大幅安になり、シマノ(7309)も通期見通し引き上げが好感されず、12%を超える大幅下落になっています。
通期見通しを引き下げたマクアケ(4479)は場中値つかずのストップ安比例配分に沈んでいます。
野村HD(8604)は自社株買いを発表したものの、減益着地が嫌気され大幅安になり、大和証券G(8601)や岡三証券G(8609)など証券株全般が売り込まれています。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅続落!
ギャップダウンからスタートするも、心理的な節目の26000円は下回ることなく、切り返し下ヒゲ陽線となっています。
米株に比べ、日本株の下落率が少ないのは、円安と金融緩和の効果と思います。
恐らく、変化はないとおもいますが、明日の黒田総裁の会見は注目です。
本日決算発表になったキーエンス(6861)、信越化学(4063)の通過済みの数字はすばらしいものでした。
反面、今期(次の一年)の見通しを非開示(キーエンスは毎回非開示)としていて、上海ロックダウンの影響などが見通せていません。
今期見通しを非開示とする銘柄が増えており、その多くが中国のロックダウンを理由にしています。
中国のロックダウン+FOMC+ロシアといったリスクがどの様な形でマーケットに影響を及ぼしてくるのか、注意深く見ておいたほうがよさそうです。
【本日のトピック】
さて、注目されたMSFTとGOOGの決算ですが、MSFTは予想数字をかろうじて上回ったものの、GOOGは予想に届かないという結果になりました。
そのため、昨日の米国マーケットは、
株安→リスクオフ懸念→債券に資金流入→金利下落という構図になっていて、これまでの
インフレ→金利上昇→株安
とは異なる動きになっています。
マーケットはGAFAMの決算をリスクオフの材料として認識し始めているということでしょうか?
そうかといって、インフレは沈静化していません。
4/26に発表になったケース・シラー米住宅指数をみると、
2月も20.2%と上昇しています。
したがって、FOMCのタカ派姿勢も簡単には緩まないでしょう。
そして、まだ、マーケットが織り込んでいないリスクが二つほど発生してきています。
ひとつは、上記のロシアによるポーランドとブルガリアへの天然ガスの供給を停止というニュースです。
このことは、いまだ、エネルギーの多くをロシアに依存しているドイツに強烈なゆさぶりをかけています。
ドイツは、原発再稼働の動きを閉ざしており、エネルギー問題はドイツ経済に深刻なダメージを与えます。
ロシアは、まさに「肉を切らせて骨を断つ」という作戦を取りつつあるということです。
そして、もう一つのリスクとしては、イーロンマスクのツイッター買収です。
ブルームバーグは、資金の一部を自身が保有するテスラ株を担保とした融資で調達していると報道しています。
株を担保にした融資とは、ある意味信用取引みたいなもので、たいてい、担保価値が一定以下になった場合、強制決済などの条項がついています。
ただでさえ、資金の一部をテスラ株売却で調達するのではという懸念でTSLAは約8%ほど下落しています。
ヘッジファンドからすれば、格好の的となり、強制決済を狙って売り仕掛けしてくる可能性もあると思います。
経験上、○○ショックなどと名前が付く暴落の時には、不思議と次から次へと悪材料が重なってきます。
しかしながら、ショックと名のつく暴落があった後は、その後の上昇も大きなものになっています。
私は夏すぎあたりが「買い場」になると思っていましたが、ショックと名の付く暴落があった場合は、「買い場」がもう少し早く来るかもと感じています。
そんなときに、チェックしておきたいのが、上記の「Fear&Greed Index」です。
現状は30%程度ですが、2018年のクリスマスショックや、コロナショックの時には0%になったことがあります。
そして、その時は最高の買い場になっています。
上記にリンクもコピーしてありますので、参考にして見てください。