5月13日(金)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄数1557/値下がり銘柄259
騰落レシオ(25日) 81.71%
空売り比率 44.2%
売買代金 東証プライム 3兆5923億
東証スタンダード 757億円
東証グロース 1215億円
【恐怖指数】
VIX指数は30割れまで急低下しています。
前日コロナショック以来の1ケタ、6%をつけました。
12%まで回復していますが、緊張状態は継続中です。
https://www.cnn.com/markets/fear-and-greed
【業種】
【個別】
ソフトバンクG(9984)が悪材料出尽くしから12%を超える上昇になり、決算が好感された東京エレクトロン(8035)も5%を超える上昇。ファーストリテイリング(9983)も4%を超える上昇となり、3銘柄で日経平均を308.35円引き上げています。
レーザーテック(6920)やリクルート(6098)、キーエンス(6861)など主力グロース株が大幅高になり、東証グロース市場でも、メルカリ(4385)やフリー(4478)、JTOWER(4485)などが急騰しています。
決算を材料に、シスメックス(6869)やコスモエネルギー(5021)、ENEOS(5020)などが値を飛ばし、フジクラ(5803)や日揮ホールディングス(1963)もストップ高まで買われています。
中小型株では、決算を受けて、BASE(4477)やカオナビ(4435)、フレクト(4414)などがストップ高になり、SBI証券が株を取得すると発表したダブルスコープ(6619)もストップ高まで買われています。
反面、前日決算で下落したNTTデータ(9613)が8%近い続落になり、今期大幅減益見通しとなった日産自動車(7201)も売り込まれています。
コーセー(4922)や資生堂(4911)など化粧品株が決算を受けて下落し、今期減益計画を発表したセコム(9735)も11%を超える下落に沈んでいます。
カシオ(6952)やKADOKAWA(9468)、メドピア(6095)なども決算を材料に急落し、今期大幅減益のエン・ジャパン(4849)はストップ安比例配分まで売られています。
事業再生ADRを申請した日医工(4541)は連日のストップ安比例配分に沈んでいます。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅反発!
ギャップアップからスタートし、5月SQ値 25951.24円を上抜け、5日線(26175円)もキャッチアップしています。
しかしながら、25日線(26806円)と75日線(26860円)がデッドクロスしてきており、中期下落トレンドは継続しています。
来週はリバウンドするサイクルになると思いますが、上向き反転する可能性の高い5日線を下値支持線に変えて、25日線を上抜けすることができるかが注目になりそうです。
25日線を上抜き、3月高値からのトレンドラインを上抜けすることが出来れば、中期上昇トレンドスタートになりますが、それまでに失速すれば、再度下値トライになる可能性も十分あります。
来週はグロース株の巻き戻しがあると思いますが、手は早くなるでしょう。
バリュー株は、押し目買いに徹しないと、資金効率が悪くなります。緻密な戦略が要求されると思います。
【米株市況】
5/13の米株は反発しています。
米ミシガン大学消費者信頼感指数は、予想値より悪い59.1となり、11年8月以来の低水準となりました。
この指数は、いわばアンケートですし、サンプル数も少ないので、必ずしも重要視するものではないのかもしれませんが、米国は不景気の物価高(スタグフレーション)に陥る可能性がありうることを示しています。
先週の米株の動きをみると、NASDAQの株価の動きと、長期国債利回りの動きの関係性が変わってきたことがわかります。
これまでは、
金利上昇=株安であったのが、先週は金利低下=株安、週末は金利上昇=株高というように、金利と株価の動きがパラレルになっていることがわかります。
これまでは、
インフレ→金利上昇→株安
であったのが、
株安→景気悪化懸念→安全資産の債券に資金流入→金利安というサイクルに変わってきたということです。
今後も、インフレ状況や景気動向で、この相関関係は変わってくるかもしれません。
日本株が米株に比べ、優位に動く見通しは変わりありませんが、米国の景気が腰折れてしまえば、外国人の買いも滞るため日本の株価の上値も限られてしまいます。
米国景気が横ばいか、やや弱めくらいであれば、日本株の割安感が評価される可能性は高いと思います。
ここ数日は、米国の重要な景気指標発表等はありませんが、突発的な要人発言などでマーケットが動揺することもあるかもしれません。
パウエル議長が言うように、米国の深刻な景気悪化がないのであれば、マーケットの動揺は押し目買いのチャンスと考えていいと思います。
【本日のトピック】
さて、米国の一方的な金利上昇に歯止めがかかってきたこともあり、日本のグロース株にも、決算が好感されたものには素直に買いが入る動きが見えてきました。
個人的には、来週はグロース祭りになるのではないかと思っていますので、来週の短期上昇銘柄候補を挙げておきます。
①フレクト(4414)
5/12決算発表
今期売上31%増 営業利益50%増見通し
ITによる業務支援を手掛け、人手不足に対応する「省力化関連」のテーマ性有り。
最終益減少のためEPSは上がってませんが、このクラスの小型企業は売上の伸びが重要
シンプルにEPSに営利を反映させて1.5倍すると、150円ほどになり、想定PERは現値から13倍程度に低下。
昨日は18万株強の買いを残しストップ高
②グローバルセキュリティエキスパート(4417)
5/13 決算発表
今期 売上23%増 営業利益60%増 5期連続増収増益。
今回の決算で予想PERは30.6倍に低下。
中堅・中小企業を中心に、サイバーセキュリティの自衛力向上を目指す「教育」を軸に多面的なサービス提供。
今期配当は未定だが、日経新聞インタビューで配当性向18%とコメントしており、EPS136.8円なら25円ほどの増配に。
③セカンドサイトアナリティカ(5028)
5/13決算発表。
売上42%増 営業利益63%増 3期連続最高益
今回の決算でPERは30.6倍に低下。
機械学習を活用し、ビジネス課題を解決するアナリティクスコンサルティングスとAI事業プロダクトを展開。
直近上場銘柄で高値から半値以下の水準。見直し買いの余地大。
その他、5/13決算での好決算銘柄を挙げておきます。
監視銘柄にあげといてもいいかもしれません。
来週はグロース優位の相場と思いますが、米国市場が、再び金利上昇→株安となれば、流れが変わりますので、臨機応変な対応が必要と思われます。