3月8日(水)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1238/値下がり銘柄521
騰落レシオ(25日) 124.52%
空売り比率 41.2%
売買代金
東証プライム 2兆7202億円
東証スタンダード 1165億円
東証グロース 1577億円
【恐怖指数】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種】
【個別】
鳥貴族ホールディングス(3193)が反発しています。
同社は2月の月次動向を発表し、2月既存店売上が前年同月比2.7倍と急拡大しています。
15カ月連続のプラスになり、客数が同2.6倍、客単価も同3.8%上昇になっています。
新型コロナが流行する前の水準を上回ってきていて、今後もインバウンドの増加等が見込まれ、同社には追い風が吹くと見る向きもあります。
大泉製作所(6618)がストップ高まで買われています。
本日公開された特許公報でデンソー(6902)と共同で「電池モジュール」に関する特許の登録があったことが材料視されています。
同社は半導体セラミックスのサーミスタを利用した電子部品の製造・販売を手掛けます。
ちなみに、同社は、昨年7月にフェローテック(6890)がTOBを実施して51%を保有した、フェローテックの子会社です。
同社の株価は、フェローテックの株価にも影響すると思います。
本日は110万株超の買いを残していますので、一段高が期待されるところですが、1000円台は多くのシコリがあるため、抵抗帯をぬけることができるか注目です。
企業のビジネス研修や英会話サービスを手掛けるアルー(7043)が大幅高になり、年初来高値を更新しています。
同社は情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格である「ISO/IEC27001」の認証を取得したと発表しています。
同認証は第三者認証機関が、国際規格に基づいて適切に管理・運用されていることを証明するもので、サービス拡販につながるとの見方もあります。
引き続き、買い優勢の展開が期待されるところです。
メディア総研(9242)が大幅反発しています。
同社は2023年7月期 2Q累計業績を発表しています。
営業利益が1億9300万→2億2800万 純利益が1億3500万円→1億5800万に上振れて着地したことを発表しています。
学生イベントの原価が抑えられたため売上総利益率が向上したことが要因です。
株価は1600円あたりの抵抗帯を抜けてきていて、一段高が期待されるところです。
共立メンテナンス(9616)が大幅続伸しています。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券が同社目標株価を5500円→6200円に引き上げています。
同証券は、同社の2023年3月期 3Qの営業利益が市場予想を下回った背景は、10-12月のリゾートの稼働率が上がり、リネン代や室内清掃費などの変動費が増加したことが要因と指摘しています。
今後は稼働率より客室平均単価を重視する方針で、来期以降は好転が期待できるとのことです。
株価はマド埋めを達成してきていて、今後の動きが注目されます。
【テクニカル分析】
日経平均は続伸!
ギャップダウンからスタートするも切り返し、赤三兵を形成しています。
ほぼ、「陽の丸坊主」になっていて、上昇トレンドが継続ということになりそうですが、短期の騰落レシオがかなり過熱していることや、空売り比率も41%台まで下落していることを考えると、一旦下押しするタイミングも近いと思います。
やはり、SQ明けの日銀政策決定会合はターニングポイントになるかもしれません。
【本日のトピック】
さて、昨日はパウエル議長の議会証言が「タカ派寄り」と受け取られ、米株市場は大きく下落しました。
昨日の証言で一番注目された部分は、上記のコメントで、ピーク金利の上昇のみならず、「利上げのペースの加速」の可能性が示唆されたことでしょう。
ご存じの通り、FRBは、この3回で利上げ幅を「0.75%」→「0.5%」→「0.25%」へと縮めてきました。
「利上げのペースの加速」は利上げ幅を、もう一度0.5%に引き上げることを意味します。
かって、FRBは、一つの利上げサイクルの中で、利上げペースを鈍化させた後に、再度ペースを加速させたことはありません。
なぜならば、それは「金融政策の失敗」を意味し、FRBにとって屈辱的な事象になるからです。
したがって、FRBのメンツを考えれば、0.25%の利上げ回数を増やすことは許容できても、利上げペースの加速は、なるべく避けたい事象と思われます。
もちろん、FRBが失敗を認めず0.25%の利上げに固執するのはよくないことと思われますが、もし、3月に0.5%の利上げを実行すれば、マーケットの信頼を失うだけではなく、「ブレイナード副議長が抜けたため、FRBはタカ派に変貌した」とみなすでしょう。
当然、マーケットの失望は大きく、暴落に近い状況になると思います。
FEDwatchは、前日まで、3月は「0.25%の利上げ」が優勢でしたが、昨日のパウエル議長証言を受けて「0.5%の利上げ」優勢に逆転しています。
こうなると、3/10の雇用統計、3/14のCPIの発表が、俄然注目されることになると思います。
ただ、昨日のブログにも書きましたが、雇用統計については予想より鈍化するのではないかと考えています。
大手求人サイトの求人広告が減少してきていて、「労働市場の減速の兆し」がみられるからです。
長期国債は、一時4%を越えましたが、従来のレンジの範囲です。
雇用統計が発表になれば、米株市場も落ち着きを取り戻す、もしくは反発すると思いますがいかがでしょう。