5月2日(火)
【相場概況】
【騰落レシオ】
【空売り比率】
【売買代金】
東証プライム 2兆6675億円
東証スタンダード 1069億円
東証グロース 1450億円
【米株市況】
【恐怖指数】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種】
【個別】
イビデン(4062)が大幅高になり、年初来高値を更新しています。
同社が発表した、2023年3月期決算は、売上高が前期比4.1%増の4175億4900万円、営業利益が同2.2%増の723億6200万円になりました。
しかしながら、2024年3月期は、売上高が前期比4.2%減の4000億円、営業利益が同28.1%減の520億円の大幅減益で市場コンセンサスも大きく下回っています。
ただ、株価は嫌気されることなく反発しています。
同時に発表された、2028年3月期を最終年度とする新中期経営計画が好感されているようです。
業績の目標数値は、2026年3月期分まで設定していて、同期に売上高6200億円(今期予想比55%増)、営業利益1250億円(同2.4倍)を目指す方針を掲げています。
青木武志社長は、半導体メーカーなどの投資意欲が回復に向かう時期について「24年3月期の下期から」との見通しを示し、「半導体は年央から回復」というコンセンサスに、概ね合致しています。
市場では会社側が示した回復シナリオを材料視する雰囲気が優勢で、大量の買いを集めたようです。
住信SBIネット銀行(7163)が続伸しています。
テレビ東京の経済番組「モーニングサテライト」のトレーダーズvoiceに、著名個人投資家の片山晃氏がリモートで出演し、同社株を取り上げたことで見直し買いに繋がったようです。
同氏は、メガトレンドに乗るとのトレーダーズワードで話をしており、ここからメガトレンドに乗っていく可能性がある銘柄として同社株を取り上げています。
現在、個人投資家が株取引を行う時は当たり前のようにネット証券を使うようになりましたが、同じことが銀行業界でも起こっていくのではないかと指摘しています。
また、直近、ゴールドマン・サックス証券が新規「買い」でカバレッジを開始し、目標株価を2100円に設定したことが話題になりましたが、新たに強気なカバレッジをしてくるところが、他にも出てくるのではないかと見る向きもあるようです。
本日は楽天銀行(5838)も物色されていて、今後のネット銀行の値動きが注目されます。
独立系の自動車部品メーカーのGMB(7214)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。
同社は2023年3月期の業績修正を発表していて、経常利益を従来予想の23.5億円→33億円へと40.4%上方修正しています。
退職給付費用の減少が13億円程度あった他、販売価格の値上げや原材料費・物流コスト上昇の落ち着きなども貢献したとのことです。
株価は新値追いとなっていますが、過熱感も台頭していますので慎重に動きを見たい処です。
モンスターラボ(5255)が上場来高値を更新していますが、本日も長い上影となっています。
3月下旬に新規上場した銘柄ですが、既存株主にVC(ベンチャーキャピタル)が多く、ロックアップが1,080円以上で解除されます。
そのため、1,080円以上ではVC売りが継続的に出ていると思われ、それが上値を抑えています。
とても短期間で熟せる株数ではないものの、それでも何度かトライしに行く動きから買い気も強い様子です。
同社は15日に1Q決算発表を控えており、それ次第では上放れていく期待はあるものの、それまではVC売りをコツコツ熟していく展開が続きそうとの見方が多いようです。
連休明けもロック解除ラインである1,080円以上となる場面が出てくるか注目されます。
テラプローブ(6627)が大幅反発し、年初来高値を更新しています。
同社は台湾の半導体後工程大手パワーテック・テクノロジー(力成科技)の子会社で、半導体テスト工程の受託サービスを手掛けています。
いちよし証券ではレーティングを新規に「A」、フェアバリューを5,000円としています。
半導体テスト受託専業という世界的に見てもユニークなポジションを活かした展開を評価していて、2023年12月期営業利益は前期比6.7%増の73億円を見込むとしています。
半導体市況が調整局面のなかでも、同社業績は底堅く推移していて、中期的に収益拡大余地が大きいと判断しています。
株価の新展開入りが期待されるところです。
【テクニカル分析】
連休前の日経平均は小幅続伸!
大幅ギャップアップからスタートするも、次第に売りが優勢になり、「陽線」→「陰線」の出合い線を形成しています。
相場が下落に転じる可能性を暗示していて、連休明けの足形が注目されます。
連休中の日経平均先物は、一時28560円まで下落するも、
5/5に発表になった雇用統計で、予想を上回る数字が示されると、米市場はGoodnews is Goodnewsという反応になり大幅反発となり、日経平均先物も29070円まで切り返して終わっています。
しかしながら、日経平均先物のローソク足は、下ヒゲの長い陰線である「首吊り線」を形成しています。
来週はSQ週でもあり、決算発表も佳境を迎えます。
2番天井を探りにいく中、思わぬボラティリティが高い値動きになる可能性もあり得ると思います。
なるべく先入観を排除して、大局を見極める局面と思います。
【本日のトピック】
インスペック(6656)
さて、本日はインスペック(6656)を紹介します。
同社は秋田県に本社を置く、半導体パッケージ基板や精密配線板の外観検査装置の専業メーカーです。
同社は4/3に、高性能フラットベット型検査装置及びロールtoロール型検査装置を各複数台、総額9億円に及ぶ大型受注を獲得したと発表しています。
また、4/28には、NEDOより採択された助成事業「2020年度戦略的省エネルギー技術革新プログラム」における「自動車向け省エネルギー効果を産むワイヤーハーネス代替部品の軽量化技術の開発」が完了したと発表しています。
今後急速に普及すると予想される電気自動車の軽量化及び人による手作業生産から自動生産へのシフトなどにより、同事業の目的である省エネルギーへの大きな貢献が見込めますので、同社の商機も広がることになりそうです。
同社株は、過去最高益を記録した2019年4月期の決算を発表した後、株価が高騰し、2020年2月10日には6250円の上場来高値を記録しています。
そして、四季報によると、2024年4月期予想は、2019年を上回る売上予想になっています。
先の大型受注9億円が上乗せされることは、ほぼ間違いないでしょうし、その後もNEDOの助成事業により確立された「ロール to ロール型シームレスレーザー直描露光装置」の受注も期待できると思います。
株価は週足をみれば、長い下落トレンドが終了したように見えます。
時価総額が75億円しかなく、PERも108倍というのが難点ですが、出来高を伴い、直近4月18日高値2059円を上回る流れになってくれば、小型の貸借銘柄だけに、意外な上昇が見込めるかもしれません。