5月18日(木)
【相場概況】
【騰落レシオ】
【空売り比率】
【売買代金】
東証プライム 3兆8007億円
東証スタンダード 1921億円
東証グロース 1426億円
【米株市況】
【恐怖指数】
日経VIが急上昇してきています。
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種】
【個別】
ソニーグループ(6758)が大幅高になり、年初来高値を更新しています。
同社は、発行済み株式数の2.03%に当たる2500万株、2000億円を上限とする自己株式の取得枠設定を発表しています。
取得期間は18日から2024年5月17日までとしていて、需給改善を期待する動きが先行する形になったようです。
また、同社は2023年度経営方針説明会において、同社完全子会社であるソニーフィナンシャルグループの株式上場を前提にしたパーシャル・スピンオフの検討を開始したと発表しています。
パーシャルスピンオフとは、大企業発スタートアップの創出や企業価値向上に向けた事業再編を促進するため、元親会社に一部(20%未満)の持ち分を残すスピンオフ(分離・独立)のことです。
同社は、スピンオフ後もソニーブランドの活用とグループ各社とのシナジーを継続する方針です。
スピンオフ実行予定時期は未定ですが、2~3年後の実行を念頭に置いて今年度末にかけて詳細の検討を進めるとしています。
未だ先の話となりますが、好感する動きに繋がっている様子です。
アドバンテスト(6857)が急伸し、上場来高値を更新しています。
前日の米市場でSOX指数が2.5%の大幅上昇になり、アプライドマテリアルズやエヌビディアなど主力銘柄が揃って高値を更新しています。
日本でも同社や東京エレクトロン(8035)、ディスコ(6146)など半導体製造装置関連が軒並み高の展開になっています。
ちなみに、22年度は好調であった半導体メーカーの23年度業績は、概ね横ばいになっています。
そして、半導体製造装置・材料メーカーは、23年度は厳しくなることを予想しているところが多いようです。
しかしながら、マイクロンが日本政府から2,000億円の助成を受けることなども伝わっており、製造装置関連には希望の光が差し始めているとみられているようです。
プログリット(9560)が大幅高になり、上場来高値を更新しています。
同社は、6月末時点の株主を対象に1株を3株にする株式分割を実施することを発表しています。
投資単位当たりの金額を引き下げ、株式の流動性を高めて投資しやすい環境を整えて投資家層の拡大を図ることが目的としています。
株式分割に伴って定款を一部変更し、発行可能株式総数を1000万株から3000万株に拡大する方針です。
同社は、2023年8月期は営業利益段階で前期比41%増の4億6000万円と大幅な伸びを見込んでいます。
株価は5月10日高値を上回ったあとも確りと推移していて、居所を変えるかも知れません。
クスリのアオキホールディングス(3549)が大幅高になっています。
本日、香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントの同社株保有比率が5%を超えたことが公表されています。
財務省に提出された大量報告書によると、オアシス・マネジメントの保有比率は5.50%になっています。
同報告書には「株主価値を守るため、重要提案行為を行うことがある」との記載があるようです。
株価は直近安値圏を上放れようとしており、新トレンド発生に期待が集まります。
任天堂(7974)が年初来高値を連日で更新し、6000円台に乗せています。
同社は、ニンテンドースイッチ向けソフト「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」の世界販売本数が、発売後3日間で1000万本を突破したと発表しています。
販売本数はスイッチを含め、自社ゲーム機向けとして発売3日間の歴代最高記録だった「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」(2022年11月発売)と同水準であったとのことです。
東洋証券の安田秀樹シニアアナリストは「今回の作品は世界を旅するだけではなく、アイテムを自在につくれる新機能があり、これがゲーム実況配信者などにうけた。SNS(交流サイト)時代にあっており、今年度2000万本の販売が視野に入る」との見方を示しています。
株価も一段高が期待できるかもしれません。
【テクニカル分析】
日経平均は6日大幅続伸!
引き続き、5日線(29905円)上で、マドを開けて上昇しています。
前述のように、日経VIが20.47まで急上昇してきていて、オプションのガンマスクイーズが炸裂していることがうかがえます。
日経VIが23~25くらいまで上昇する可能性を秘めていますので、もう一段高があるかもしれませんが、本日のローソク足が変形の「三空踏み上げ」になっていることや、25日線(28914円)乖離率が5.74%まで上昇してきたことを考えれば、さすがに一服する局面があるかもしれません。
ただ、トレンドが変わるような局面ではなく、調整になると思われますので、基本は押し目買いになると思います。
【本日のトピック】
さて、本日の日経平均大幅高の背景には、オプションの「ガンマスクイーズ」が大きく作用したものと思われます。
しかしながら、海外投資家は7週連続の買い越しになっていて、5月第2週(8日~12日)も5658億円の買い越しになったことが公表されています。
先物だけでなく現物にもしっかり買いが入っていることがうかがえます。
昨日のブログで、日本株が「消去法的」に買われているのであれば、米株が上昇した時は日本株が下落する仮説を書きましたが、5/17の米株は上昇しましたが日本株も大幅上昇になっています。
ただ、米株は復権を取り戻したかのような動きは程遠く、あくまでリバウンドであったと思われます。
先物だけでなく、現物にも、海外投資家の買いが入っていることを勘案すれば、米国に滞留する「米株はリスクと感じる資金」が日本株に向かっていることがうかがえます。
Federal Reserve Board - Recent balance sheet trends
上記はFRBのバランスシートの推移です。
2020年からの増加が、いわゆる「コロナマネー」です。
直近、盛り返したのは、銀行の資金繰りを助けるための一時的なBS拡大です。
上記をみれば、FRBのバランスシート縮小は始まったばかりで、まだまだ緩和マネーがあふれていることがわかります。
この余剰資金が、日本株買いの原動力であり、非常に巨大な資金です。
このバランスシートが急減してくるようなら、日本株買いも止まるかもしれません。
(時々は、上記URLをチェックしておいたほうがいいと思います。)
ともあれ、現状の日本株市場は、新しいターンを迎えていると思われ、値ごろ感等で安易にショートを振るのは得策ではないと思います。