5月26日(金)
【相場概況】
【騰落レシオ】
本日も日経平均は高いものの、騰落レシオは沈静化してきています。
【空売り比率】
空売りも入り始めてます。
【売買代金】
【米株市況】
【恐怖指数】
【Fear and Greed Index】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種】
【個別】
三井ハイテック(6966)が大幅高になり年初来高値を更新しています。
同社は、メキシコにモーターコアの製造・販売を目的とした子会社を設立すると発表しています。
現在はカナダで製造、販売を行っていますが、さらなる北米電動車市場の拡大が見込まれることで、新たな供給体制を構築するようです。
量産開始は25年9月を予定していて、中期的な電動車市場の拡大があらためて意識される状況のなか、シェア獲得に対する同社の自信の表れとも捉えられているようです。
アルメディオ(7859)がストップ高まで買われています。
同社株は、三菱重工(7011)などと出願した「複合材料構造体及び複合材料構造体の製造方法」の特許が特許庁から公開されたことが材料視されているようです。
カーボンナノチューブや金属ナノワイヤなどの導電性材料を含む導電性のコーティング剤を複合構造体に表面に薄く塗布することで、エッジグロー(火花の発生)を防止するとのことで、出願日は2021年11月16日になっています。
株価は5月12日の2023年3月期決算と中期経営計画の発表以降、見直し買いが流入し、下値を切り上げる展開となっています。
一段高相場が期待出来そうな状況です。
エンプラス(6961)がストップ高まで買われ年初来高値を更新しています。
米エヌビディアの好決算を受けAI向け半導体関連銘柄として買われていて、同社のほか、日東紡績(3110)やマイクロニクス(6871)など半導体関連の中小型株で急伸するものが目立っています。
今月2日付で東海東京調査センターが「ジェネレーティブAIの離陸で半導体事業は下期から好転へ」とタイトルでレポートをリリースしています。
ジェネレーティブAIとは生成AI技術のことで、同センターによれば同社半導体事業の主要顧客はインテルやAMDなどサーバー用半導体企業が多く、2024年3月期後半からジェネレーティブAI関連需要の立ち上がりを想定しているとのことです。
東海東京調査センターは同レポートで同社の目標株価を5,500円に設定し、本日目標株価を超えてきています。
また、いちよし証券は目標株価を10,000円に設定しています。
「ジェネレーティブAI関連銘柄」は、今後もますます注目されそうです。
Ridge-i(5572)が大幅反発になっています。
ridge-i.com
同社は、半導体大手の米エヌビディアがテクノロジーを紹介するYoutubeチャンネルで、同社が荏原製作所(6361)傘下の荏原環境プラントと共に実現したAIを活用したごみ焼却炉のイノベーションに関する対談動画が公開されたと発表しています。
「AIで変わるごみ焼却炉施設」と題し、AI活用の背景と直面した課題、AI人材育成とプロジェクト成功の秘訣、DX推進で考えるべきポイントについて解説しています。
株価は、3,500円どころの戻り売りをこなせるか注目されます。
MonoAI technology(5240)がストップ高まで買われています。
同社は、オンラインゲーム「フォートナイト」に特化した企業独自のメタバース空間制作サービスを開始すると発表しています。
「フォートナイト」は、米エピックゲームズが配信しているオンラインゲームで、総プレイヤー数5億人以上、月間アクティブユーザー数7000万人のユーザー数を誇るメタバースプラットフォームです。
ユーザーはオンラインで対戦するバトルモードのほか、ユーザーがフォートナイト上に独自のメタバース空間及びオリジナルゲームを制作することができる「クリエイティブモード」で自由に遊べるようになっています。
本日は、104万株超の買いを残していて、休み明けのマーケットも買いが先行しそうです。
【テクニカル分析】
日経平均は続伸!
上影の長い「トウバ」に近い足形を形成しながらも、陽線で上向きの5日線(30888円)を回復しています。
ナイトセッションの日経平均先物は31500円 +540円と大幅に反発して戻ってきています。
米国では、相変わらず「債務上限問題」の交渉が続いていて、昨日は楽観的な見通しが示され、イエレン財務長官も6/1と言っていた「Ⅹデー」を6/5に伸ばす発言をしています。
日経VIも再び上昇してきていて、ショートを振っていた国内勢(野村証券)が踏み上げさせられた様子です。(歴史的な敗北?GS圧勝!)
騰落レシオも沈静化してきていて、ここから物色の裾野が広がってくるかどうかが、相場上昇のカギを握りそうです。
【本日のトピック】
さて、エヌビディアの歴史的な上昇から、マーケットでは、にわかに「AIバブル」が始まったという話題で盛り上がっています。
たしかに、過去のバブル相場時には、事前に大恐慌懸念で弱気筋とショートを呼び込み、それが踏み上げられるという「ショートカバー」がバブル相場の一因になったという見方もあります。
そういう意味では、日米ともにリセッション懸念でショートを呼び込んでいるという現状によく似ていて、そこに「ジェネレーティブAI」関連が脚光を浴びつつあるわけですから、あながち「AIバブル」到来というのも大袈裟ではないのかもしれません。
ところが、いまのところ物色されているのは、大型半導体関連が主流で、上記マザーズ指数は、三角持合いを下離れし始めています。
これは、恐らく米長期金利が再度上昇し始めているということも関係していると思います。
FRBのウォラー理事は、6月の利上げの有無はデータ次第であり、引き締めサイクルが終わったとの宣言は時期早々であるとコメントしています。
(4/26時点のFF金利見通し)
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つい、1ヶ月ほど前は、市場では「5月のFOMCで利上げは終了、6月から利上げ停止、9月から利下げ開始」というのが、コンセンサスになっていました。
ところが、現状のコンセンサスは、6月のFOMCでの利上げの可能性も7割弱まで織り込まれており、6月のFOMCで見送られても、7月までのFOMCでは、ほぼ100%利上げが見込まれている状況になっています。
つまり、「米国の一段の金利上昇が、日本のグロース株にも悪影響を与える」という、これまでの常識がグロース株の足を引っ張っているのだと思います。
そして、「PBR1倍割れ」もグロース株には、ほとんど関係ありませんので、そういう面からも、物色圏外になっているのかもしれません。
ところが、東証グロースの投資部門別売買状況をみると、グロースを売っているのは、国内の個人であって、海外投資家は、しっかり買い越しに転じていることがわかります。
「米国がくしゃみをすれば日本が風邪をひく」という30年続いた常識にとらわれた投資家がショートで大やけどを食らっているのと同様に、グロース市場においても、「米国金利上昇=グロース売り」という常識にとらわれた個人投資家が売っているのではないかと思います。
三角持合いを下抜けたマザーズ指数も、見方を変えれば、ボックスの下限に届いたところと見ることもできます。
「AIバブル」が本当に発生するのであれば、日経平均のショートカバーが一巡すれば、グロース株にも物色が循環してきて買われる局面が来ると思います。
少なくとも、「ジェネレーティブAI」関連銘柄は押さえておいたほうがいいと思います。
ちなみに、Chat GPTに「ジェネレーティブAI」関連銘柄はどんな銘柄があるか尋ねると、以下の銘柄を回答してきました。参考にしてもいいかもしれません。
パークシャ(コード:3993):画像生成AIツール「DALL-E」を開発した米国のOpenAIと提携し、日本市場での展開を目指す。
日立製作所(コード:6501):自然言語処理や画像認識などのジェネレーティブAI技術を持ち、さまざまな分野でのソリューション提供を行う。
NEC(コード:6701):顔認証や音声合成などのジェネレーティブAI技術を持ち、公共・社会インフラや金融・流通などの分野でのソリューション提供を行う。
富士通(コード:6702):自然言語処理や画像認識などのジェネレーティブAI技術を持ち、デジタルトランスフォーメーション(DX)やスマートシティなどの分野でのソリューション提供を行う。
日本電信電話(コード:9432):自然言語処理や音声合成などのジェネレーティブAI技術を持ち、通信・放送・メディアなどの分野でのソリューション提供を行う。
FRONTEO(コード:2158):自然言語処理やテキストマイニングなどのジェネレーティブAI技術を持ち、法務・知財・医療などの分野でのソリューション提供を行う。
アエリア(コード:3758):自然言語処理や音声合成などのジェネレーティブAI技術を持ち、ゲームやエンターテイメントなどの分野でのソリューション提供を行う。
ユーザーローカル(コード:3984):自然言語処理やテキストマイニングなどのジェネレーティブAI技術を持ち、マーケティングやビッグデータ分析などの分野でのソリューション提供を行う。
ヘッドウォータース(コード:4011):自然言語処理や画像生成などのジェネレーティブAI技術を持ち、教育や医療などの分野でのソリューション提供を行う。
HEROZ(コード:4382):自然言語処理や音声合成などのジェネレーティブAI技術を持ち、ゲームやエンターテイメントなどの分野でのソリューション提供を行う。
FIXER(コード:5129):自然言語処理やテキストマイニングなどのジェネレーティブAI技術を持ち、マーケティングやビッグデータ分析などの分野でのソリューション提供を行う。
ルネサス(コード:6723):自然言語処理や画像認識などのジェネレーティブAI技術を持ち、半導体や電子機器などの分野でのソリューション提供を行う。