7月19日(金)
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NexTone(7094)が場中値つかずのストップ高比例配分になっています。
同社は、18日、動画投稿サイト「ユーチューブ」での著作権使用料を、日本だけでなく全世界から直接徴収すると発表しました。
同社は、これまで海外地域では、現地の著作権管理事業者などを介して著作権使用料を徴収していました。
今後は国内と同様にデータシステムを活用し、同社の管理する音楽作品などが用いられた動画の特定精度の向上を図るほか、動画の視聴回数に応じて使用料を著作権者に分配する仕組みを適用する方針です。
2025年3月期の損益状況に及ぼす影響は軽微なものと見込んでいるとのことですが、収益拡大に繋がるとの期待もあるようで好材料視されたようです。
アイザワ証券の三井郁男投資顧問部ファンドマネージャーは「作品使用の特定精度向上は、著作権者にとってもネクストーンに著作権管理を任せるメリットが増す。同社の扱う作品数が増え、収益拡大につながるとの期待もある」と話しています。
なお、同社は8月8日に2025年3月期第1四半期決算の発表を予定しています。
リベルタ(4935)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。
同社が、12日に発表した「FREEZE TECH 衣類用冷感ミスト」の累計販売本数32万本突破を好感した買いが入っていることに加えて、本日は午前中に株主に向けた抽選式記念品の贈呈を発表しており、好感されているようです。
2024年6月30日時点の株主で、オンラインショップ「Liberta! ONLINE STORE うれしいコトうれしいモノ」に会員登録済みの人を対象に、抽選により500人に「FREEZE TECH 衣類用冷感ミスト 150ml」と「FREEZE TECH ACCESSORY LINE 冷感アームカバー 両腕用 Mサイズ」の「“酷暑を乗り切る!”FREEZE TECH アイテム詰め合わせ」を贈呈する予定です。
株価は、差し引き28万株超の買いものを残して終えており、青天井圏で更に上値を伸ばしそうです。
高度医療まで対応する動物病院を運営するWOLVES HAND(194A)がストップ高まで買われています。
同社は18日引け後に、Cancer Precision Medicineと獣医療分野におけるリキッドバイオプシーによるがんの早期発見に係る共同研究契約を締結したと発表しました。
リキッドバイオプシーは、血液などの体液を用いて疾患の診断や治療法の選択、治療効果の予測などを行う技術です。
獣医を中心とした臨床基盤および治験機会をより効率的に活用し、多額の資金を調達することなく動物医療の収益拡大に繋げると共に、イヌやネコなどの動物のがんの早期発見に貢献していくとのことです。
株価は、目先勢いがどこまで続くか注目されます。
江崎グリコ(2206)が大幅続伸しています。
米投資ファンドのダルトン・インベストメンツが同社株の約5%を保有する大株主となったことが、18日、ダルトンが関東財務局に提出した大量保有報告書で判明しています。
保有目的は株価が過小評価されており魅力的な投資機会であると考えて長期的に保有することとしています。
株価は、高寄り後に日足陰線を強いられており、年初来高値を目指すには早期に底を固めることが必要になりそうです。
【テクニカル分析】
日経平均は3日続落!
ギャップダウンからスタートし、一時25日線(40,002.07円)や節目の40,000円を割り込むも、持ち直し、ローソク足は陽線で終わっています。
ナイトセッションの日経平均先物は39,590円 -450円で戻ってきています。
セキュリティー大手の米クラウドストライクのソフト「ファルコン」のアップデートが原因で、米マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」を搭載したコンピューターが世界中でシステム停止した問題で、一部のハイテク株が大幅下落したのが要因のようです。
クラウドストライクは19日、システム障害について「問題は特定、隔離され、修正プログラムが展開されている」との声明を発表していますが、休み明けのマーケットにどの程度影響が残るのかは未知数です。
25日線を明確に割り込んでしまうと、75日線(39,108.46円)を意識した展開になりやすいため注意が必要です。
【本日のトピック】
さて、18日、台湾の半導体受託生産世界最大手であるTSMCが決算発表をしました。
売上高はこれまで月次で発表されていた通り、前年同期比40%増の6,735億台湾ドル(約3兆2,000億円)と過去最高を更新しています。
利益面では、営業利益が同41.9%増の2,865億台湾ドル(約1兆3,700億円)、純利益が同36.3%増の2,478億台湾ドル(約1兆1,800億円)と2桁の大幅増収増益になり、純利益は高めの予想と言われていたアナリスト予想平均2,350億台湾ドルを上回りました。
同社の好決算は、19日の日本市場では好意的に捉えられ、
下落が続いていた東京エレクトロン(8035)等の反発要因となりました。
ただ、今回のTSMCの好決算は半導体関連、特にエヌビディアにとって諸刃の剣ともなり得ると考えます。
上記6/17のブログで、エヌビディア株の高騰はエヌビディアのキャッシュフローで説明できると書きました。
ご存じの通りエヌビディアは半導体の設計と開発を主たる事業とし製造はTSMCに委託するファブレスメーカーです。
仮にエヌビディアが販売する半導体が200㌦としてTSMCが請け負うのが100㌦とします。
この場合エヌビディアのキャッシュフローは
200㌦-100㌦=100㌦になります。
ところが生成AIの爆発的なブームが到来し、TSMCの生産が追い付かなくなり、需要超過となったためエヌビディアは販売価格を400㌦に引き上げます。
そうなれば、エヌビディアのキャッシュフローは
400㌦-100㌦=300㌦
となり、1個当たりのキャッシュフローは3倍増の300㌦になることになります。
この状態こそが、エヌビディアの現状であり、高騰した株価を正当化させる理屈だと思います。
ところが、今回のTSMCの決算では、純利益が大幅増になったことが示されました。
つまり、生産が追い付かない状態であったのが、少しづつ改善されてきているということです。
そうなれば、TSMCの請け負い料が上昇します。
仮に請負い料が150㌦になったとすれば、エヌビディアのキャッシュフローは
400㌦-150㌦=250㌦
となり16.67%の減額になります。
そうなれば、販売数量は増加するものの販売価格が低下し利益率が低下していくことになります。
今回の好調なTSMCの決算は、エヌビディア株の下落要因にもなり得るということは頭に入れといたほうがいいかもしれません。
エヌビディアの決算は8月22日4時20分(日本時間23日5時20分)に発表になります。
すでにチャートはダブルトップを形成してきていますが、決算時の同社の利益率と株価の反応には要注意と考えます。