8月21日(水)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別銘柄】
デジタルプラス(3691)が続伸し、ストップ高まで買われています。
同社は20日引け後に、ポート(7047)が株主優待として「デジタルギフト」を採用したと発表しました。
デジタルギフトは同社子会社のデジタルフィンテックが運営する、会員登録不要で誰でも簡単に自分の欲しいギフトを自由に選択できるサービスです。
ポート株式を1単元(100株)以上保有している株主へ、デジタルギフトを優待品目として採用することで、株主は交換先のなかから好きな優待品目を選択することができるとしています。
株価は、本日の大幅高で主要移動平均線が集まる530円台から550円台レベルを上抜けてきており、一段高相場も期待できる状況です。
中村超硬(6166)がストップ高まで買われています。
21日の日刊工業新聞で、同社が「2025年度にも多孔質構造材料のゼオライトの量産を始める」と報じられています。
ナノサイズのゼオライト「Zeoal」のパイロットプラントを2025年度にも稼働させ、2031年3月期には材料科学事業の売上高10億円を目指すとのことです。
株価は、今後の成長性を期待する動きとなり、目先は、7/1の年初来高値498円が意識される動きになりそうです。
フィットイージー(212A)がストップ高まで買われています。
同社は、20日引け後に、7月度の主要KPIに付いて発表しました。
会員数は前年同月比48.5%増の13万2,000人と順調に積み上げており、店舗数は168店舗と6月から4店舗増加しています。
株価は、業績拡大を期待した買いを誘う格好で、月初からの急落分を取り戻し、上場直後からの下降トレンド転換を示唆しています。
一段高が期待できそうです。
イリソ電子工業(6908)が大幅高になっています。
20日に提出された大量保有報告書によると、アクティビストのシティインデックスイレブンスが、村上世彰氏の長女である野村絢氏と共同で同社株を5.06%保有していることが明らかになっています。
保有目的は「純投資・重要提案行為等を行うため」とし、先月下旬から買い始め今月月初の急落時には市場内で多く買い増しており、大量保有報告書から算出した平均買いコストは約2,380円となっています。
同社は財務体質が非常に良いキャッシュリッチ企業で低PBR銘柄ということもあって、アクティビストによる大量保有で更なる株式還元への思惑にも繋がった様子です。
シティインデックスイレブンスや野村氏が更に買い増してくる期待もあるのではとの声も聞かれ、明日以降も確りとした展開を続けられるか注目されます。
【テクニカル分析】
日経平均は反落!
大幅ギャップダウンからスタートするも、下降する25日線(37,490.11円)を割りこむことはなく、陽線で終わっています。
75日線(38,648.42円)近辺は、多くの商いをやってきた水準で、それなりの戻り売りが出やすい水準です。
本日も売買代金が3兆4,629億円と減少してきており、現状の売買代金では75日線を上抜けるのは難しいと思われます。
200日線(37,122.62円)を割り込むことなく、下向きの25日線が横向きに変わるまで38,000円近辺で日柄調整を進めることができるのか、もしくは、200日線を割り込み二番底を形成しにいくのか注目されるところです。
【本日のトピック】
ゴールドマン・サックス・グループとウェルズ・ファーゴのエコノミストらは、米労働省の労働統計局(BLS)が米東部時間21日午前10時(日本時間同日午後11時)に発表する基準改定値(速報値)で、3月までの年間雇用者数の伸びが、現在の推定から少なくとも60万人(月約5万人)下向き改定されると見込んでいます。
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、米東部時間23日午前10時(日本時間同日午後11時)から基調講演をおこなうジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)で、想定以上の利下げが示唆されるのではないかという懸念が台頭してきているようです。
米国が9月から利下げに入る可能性が高いため、ただでさえ、日米金利差の縮小が意識され、円高に振れやすくなっている状況ですが、懸念されるのは、日銀がさらなる利上げを全くあきらめていないことが垣間見えることです。
20日に日銀は、インフレ圧力が持続する可能性を示唆する2本の論文を公表しました。
ブルームバーグの木村太郎シニアエコノミストは、内田副総裁の講演で、日銀がハト派に転じたと受け取ってはいけない。
政策金利が実質的には「かなり低い水準」だと強調し、経済や物価が日銀の見通しに沿って展開すれば調整していくと改めて発言しているからだと語っています。
また、同日、明治安田生命の北村乾一郎運用企画部長は、年内にも日本銀行の追加利上げが行われる可能性があり、内外金利差の縮小により円の対ドル相場は1ドル=135円に向かうと語っています。
ドル円が135円まで円高になれば、ほとんどの輸出産業が下方修正に追い込まれ、日経平均もEPSが削られ、一段の下落は避けられないと思います。
円キャリーの持ち高調整が、ある程度進んだと思われますので、先週のような急落はないかもしれませんが、円高による企業業績の悪化懸念は、ボディブローのように日経平均にダメージを与えるものと思います。
現状では、長期国債利回りは低下してきており、落ち着きを取り戻そうとしていますが、日銀のタカ派姿勢が鮮明になり、長期金利が上昇に向かえば、株式市場もダメージを受けるでしょう。
そのときは「円安バブルの崩壊」とでも語られるのでしょうか?
連日話題にのぼる自民党総裁候補ですが、日銀に市場との対話を促し、ザイム真理教の信者ではない人に総裁になってほしいと切に願います。