8月23日(金)
【相場概況】
【日経平均寄与度ランキング】
【業種別】
【ヒートマップ】
【売買代金】
【騰落レシオ】
【空売り比率】
【米株市況】
【恐怖指数】
【Fear and Greed Index】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別銘柄】
シャープ(6753)が急伸しています。
共同通信が22日夜に、ソフトバンク(9434)が同社に対し、1,000億円規模の出資を行う案が浮上していることが分かったと報じました。
報道によるとソフトバンクはAI向けデータセンターの構築を目指し、同社の堺工場の一部を取得する交渉を進めており、その過程で出資案が持ち上がったということです。
一方で同記事では、ソフトバンクは利点が少ないとして出資を前提とした工場取得には難色を示しているとも報じています。
東海東京インテリジェンス・ラボの沢田遼太郎シニアアナリストは、「大型出資が実現すれば厳しい状況となっているシャープの財務改善が進む可能性は高い」と語る一方で、「シャープに出資する台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業も絡んでくるため、出資交渉はかなり難航するのではないか」とも指摘しています。
出資交渉が不透明である以上、株価の一段高においても不透明と言わざるを得ない状況です。
さいか屋(8254)がストップ高になるまで買われ、年初来高値を更新しています。
自民党の総裁選挙を巡り小泉進次郎氏が立候補する意向を固めたと国内メディアが相次いで報じており、日経新聞電子版は22日夜に、日経新聞社とテレビ東京が21~22日に行った緊急世論調査に関し「事実上の首相となる次の自民党総裁に相応しい人を聞くと小泉進次郎元環境相が23%で首位だった」と伝えています。
小泉進次郎氏の選挙区は横須賀市を含む神奈川11区であり、菅義偉前首相も小泉氏を支援する意向を固めたとも報じられています。
同社は、神奈川県地盤の百貨店で、県内では藤沢店と川崎店に加え、横須賀店を展開しているとあって、個人投資家を中心に小泉進次郎関連銘柄とみなした買いが入ったようです。
進次郎関連銘柄としては、同社の他にも大和自動車交通(9082)や勤次郎(4013)などが物色されています。
https://www.kawamoto-sangyo.co.jp/
川本産業(3604)がストップ高まで買われ年初来高値を更新しています。
アフリカを中心に流行しているウイルス感染症であるエムポックス(サル痘)に付いて、重症化し易い「クレード1」の感染者がタイで確認されたことが伝わっており、コロナ禍で脚光を浴びた感染症対策関連株の一角に物色の矛先が向かっています。
エムポックスを巡っては今月に入ってスウェーデンでも感染が確認されているほか、14日には世界保健機関(WHO)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しています。
マスクなど衛生用品を手掛ける同社の他にも、防護服のアゼアス(3161)、配置薬の中京医薬品(4558)、遺伝子解析のプレジョン・システム・サイエンス(7707)などが派手に物色されています。
休み明けも、引き続き物色されるのか注目されます。
リサイクルを手掛けるリネットジャパングループ(3556)が大幅高になっています。
日本経済新聞電子版が23日未明、「環境省は2025年度の税制改正で、廃棄物処理の高度な技術を持つなどして国の認定を受けた事業者向けの法人税の減税措置を求める」と報じています。
太陽光パネルやペットボトルなどの資源の有効活用を促し、業界全体の技術の底上げを図る方針です。
パソコンなどの小型家電リサイクルを展開する同社に対して思惑的な買いを誘う材料となったようです。
同社のほかにも、都市鉱山から有価金属を回収するサービスを提供するアサカ理研(5724)や太陽光パネルのリサイクルも手掛けるエヌ・ピー・シー(6255)、ウエストホールディングス(1407)なども物色されています。
リサイクル関連が、引き続き有望テーマとして成長するか注目です。
【テクニカル分析】
日経平均は続伸!
ローソク足は下ヒゲを伴う陽線となり、5日線(37,995.72円)上を維持しています。
ナイトセッションの日経平均先物は、38,280円 -130円で戻ってきています。
144円台まで進んだ円高が重荷になり、休み明けは弱含みでスタートしそうですが、引き続き5日線上を維持しながら陽線を継続できるか注目です。
26日のローソク足が陽線になった場合は「5陽連」となり、価格帯の厚い抵抗線である75日線(38,642.26円)を上抜ける足掛かりになるかもしれません。
一方、陰線を形成し、5日線上を維持できない状況になれば、下向きの25日線(37,304.16円)に接近、もしくは割り込む可能性も否定できません。
売買代金が3兆4,000億円あたりまで減少しており、上抜けるには困難な状況ではありますが、下向きの25日線が横ばいになるまで、日柄調整を続けることができるか注目されます。
【本日のトピック】
さて、相場の流れを変えるきっかけにもなり得ると期待した23日の閉会中審査でしたが、正直、ほとんど無意味のひどい内容でした。
自民・公明は金利上昇ありきの質問で、植田総裁もマーケットの急落は米国の景気不安が台頭したためと答弁していました。
(金利の継続的な上昇を予見させる発言で、ドル円が円高に振れ、円キャリーの巻き戻しが発生したからのように思うのですが・・・)
立憲民主にいたっては、日銀の金融引き締めが遅れたのは安倍派に忖度したからとか、鈴木財務大臣がパーティを開いているのはけしからんなどと、相変わらずアホな質問をするような状況で、結局、日銀が金利を引き上げる判断をする材料であるとか時期、今後の展望などは、明確にされずじまいでした。
結局、わかったのは、日銀はタカ派姿勢を崩していないということです。
同日、ジャクソンホールで開催された、パウエル議長の講演では、「政策を調整する時が来た」と9月の利下げを示唆する内容でした。
7月に講演されたことと、ほとんど内容に変化はなく、こちらもFRBはハト派と確認されたというところです。
米株は、ハト派を歓迎というよりは、恐らくイベントが通過したということで買われたものと思われます。
それに対し、日本株は、ほとんど無反応でしたが、ドル円は144円台まで円高が進んでいます。
ドル円と日経平均の相関が薄れたことについて、一時期より円高になり、買いやすくなった海外投資家が内需株を買っている等の解説もありますが、これ以上円高に振れる動きになれば、日経平均も下落していくものと思われます。
日経平均の構成比は、電機機器や自動車、精密機器など、為替の影響を受ける業種が多く、その想定為替の全社平均は約147円と言われています。
今週も緩やかに円高が進むと思われ、143円台に入ってくれば、下向きの25日線(37,304.16円)に近づく、もしくは、週末月末特有の売りが出る等も重なれば、37,000円割れがあることも想定しておいたほうがいいかもしれません。
引き続き、ドル円を注視しながら乗り切りたいところです。