2月19日(水)
【相場概況】
【売買代金】
【米株市況】
【個別銘柄】
太陽ホールディングス(4626)が大幅高になっています。
18日関東財務局に提出された大量保有報告書によると、アクティビスト(物言う株主)として知られる香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントが同社株を8%保有していることが判明しました。
2月10日までに約467万株を取得しており、保有目的には「重要提案行為」などを挙げています。
オアシスはこれまでにも数多くの企業の経営に関与してきた経緯があり、今後、経営改革や株主還元強化などの要求が強まるとの思惑から買いが入ったようです。
同社株については1月に化学メーカーで大株主のDIC(4631)と経営統合を検討していると伝わっていたこともあり、今後の値動きが注目されます。
ギフティ(4449)が大幅反発しています。
大和証券が、同社の投資判断「1」を継続し、目標株価を2,300円から2,600円に引き上げています。
顧客ロイヤリティーの向上や福利厚生など新たな効果を期待した同社のギフト利用が広がっており、本格的な収益化ステージに入ってきていると指摘しています。
また、増配計画などの株主還元方針も評価されるとしています。
株価は、昨年来高値の1,805円を目指す動きが期待できそうです。
アライドテレシスホールディングス(6835)がストップ高まで買われ年初来高値を更新しています。
18日に提出された大量保有報告書によると、メルコHD(6676)社長である牧氏の保有比率が6.16%となり、大株主になったことが明らかになりました。
市場内で17日と18日に取得しているらしく、14日引け後に発表した本決算を見て投資を決めたものと思われます。
保有目的は安定株主として保有するとのことですが、牧氏はベースフード(2936)を決算発表をキッカケに買い始めて、一気に30%超も市場内で買い集めた経緯があります。
先日にはTOBで更に買い増すことを発表しており、それだけに同社株も更に買ってくるのではとの思惑が働いたようです。
明日以降も強い動きを続けられるか注目されます。
資生堂(4911)が急騰しています。
19日に提出された大量保有報告書によると、英ロンドンの投資会社インディペンデント・フランチャイズ・パートナーズが、同社の株式について、新たに5%を超えて保有していたことが明らかとなりました。
保有比率は5.20%で、保有目的は「純投資及び状況に応じて重要提案行為等を行うこともありうる」と記載されています。
明日以降の株価の動きが注目されます。
【本日のトピック】
ヤマシンフィルタ(6240)
https://www.yamashin-filter.co.jp/
さて、16日にヤマシンフィルタ(6240)の会社説明会に出席しましたので紹介します。
社長の山崎敦彦氏は、創業家の子息であり、東京大学卒業後、小松製作所(6301)で修業した後、同社に入社。
2020年に同社社長に就任した人物です。
いかにも、「下町のおやじ」といった印象で、声が大きく熱い人物という印象です。
同社は建設機械の油圧フィルタで世界トップシェアを持つ会社で、アフターマーケット補給品が売上の63%を占めており安定した収益構造を確立しています。
セグメントとしては、建機用フィルタと空気清浄のエアフィルタに分類されますが、建機用フィルタが売上の約85%を占めています。
かっては、中国関連とも言われた同社ですが、現在は国内と米国にシフトしており、特に北米建機のシェア拡大に力を入れています。
トランプ1.0の時、同社は「トランプ関連」として取り上げられ、2か月で2バガー(2016年11月9日~2017年1月4日)を達成し、2年で底値から20バガー(2016年2月~2018年1月)を達成しました。
ご存じの通り、トランプ2.0においても「ドリル・ベイビー・ドリル(原油やガスを掘って掘って掘りまくれ)」がスローガンに使われていますので、同社には追い風が吹きそうです。
また、同社は独自の技術で繊維径がナノレベルのヤマシンナノフィルタの開発に成功しています。
ヤマシンナノフィルタは繊維径が細かいため、小さい面積でも油圧ゴミを取り除くことが可能となり、建機の小型化に貢献できるようです。
建機各社から非常に引き合いが強く、2031年までには約70%もの既存製品から利益率の高いヤマシンナノフィルタへの置き換えが進むとしています。
そして、ヤマシンナノフィルタは、建機用フィルタのみならず、自動車、飛行機、アパレル、医療など多方面に応用が可能とのことです。
社長いわく、「仕事の引き合いが強くて、なかなか手が回らない」とのことですが、現在アパレルメーカーに、ダウンの羽毛替わりになるナノフィルタを応用した新素材をサンプル出荷しているとのことです。
2/14に同社は中期経営計画を発表しました。
ただ、会社四季報の予想に比べて、ずいぶん控えめです。
社長は「大口たたいて大したことないと言われるかもしれないが、忙しすぎてキャパオーバーになりつつある」としてこの数字になったとのことでした。
また、「うちの営業は控えめで、これまで値引き注文ばかり取ってきた。おかげで昭和50年から値上げをしてこなかった。現在は経営トップが顧客をひざ詰めで回り、値上げに応じてもらうようになった。仮に関税が課されても値上げで対応できる」ともおっしゃっていました。
同社はグローバル企業でありながら、良くも悪くも中小企業気質が抜け切れていないのが欠点かもしれません。
控えめな数字が影響してか、休み明け同社の株は売りからスタートしました。
ただ、同社は株主還元を強化し、2026年にはDOE5.0%以上、2027年にはDOE7.4%以上、2028年にはDOE10.3%以上を目指すとしています。
私は純粋な文系なのでChatGPTにざっくり計算させると、DOE10.3%を達成するには、1株配当25円程度に増配になる可能性があるようです。
本日の株価629円で配当利回りを計算した場合は上記になりますので悪くないですよね。
キャパオーバーの問題はあるのかもしれませんが、ウクライナ復興が始まれば、建機需要は跳ね上がるでしょう。
押し目は狙ってみたい銘柄です。