2月20日(木)
【相場概況】
【売買代金】
【米株市況】
【個別銘柄】
スズキ(7269)が逆行高になっています。
同社は、20日10時、2031年3月期を最終年度とする新たな中期経営計画を発表しました。
2031年3月期の連結営業利益の目標は8,000億円と、前期(2024年3月期)実績に比べ7割増の水準です。
自己資本利益率(ROE)は2031年3月期に13%(2024年3月期は12%)を目指し、2031年3月期までに設備投資と研究開発費を合計4兆円計上する計画です。
岩井コスモ証券の菅原拓アナリストは「インドでの先行者メリットをいかしつつ、中東やアフリカでインド生産モデルを拡販できる強みがある」と指摘し、期待できる目標だと評価しています。
また「米中間の貿易摩擦などの影響を受けない銘柄として、選好されやすい面もある」とみているようです。
株価は、6日に付けた分割考慮後の上場来高値が接近したとあって、戻り待ちや利益確定の売りが出たと見られ、買い一巡後は急速に伸び悩む動きになりました。
あす以降の値動きが注目されます。
同社は、19日引け後に、株主優待制度を再導入すると発表しました。
昨年12月に廃止した株主優待をわずか2か月で再開したのですから、まさに「びっくらポン!」ですね。
本日の大幅高で株価は昨年12月23日以来に3,000円の大台を回復しましたが、上方500円幅程はシコリが少ないゾーンで一段高相場が期待できそうです。
ただ、スシローを運営する FOOD & LIFECOMPANIES (3563)は最高益決算見通しを発表する中、同社は減益決算見通しですから、深追いは禁物かもしれません。
Terra Drone(278A)が急反発し、上場来高値を更新しています。
同社は19日引け後に、米国のドローン販売代理店RMUSと同社開発の屋内点検用ドローン「Terra Xross 1」の販売契約締結を発表しました。
RMUSは北米を代表するドローンプロバイダーとしてこれまでに400社以上の企業へ累計6,000台以上のドローンを提供しています。
エネルギー、製造、電力、政府機関など、リスクの高い環境での活用が求められる業界においてトップ企業との取引実績があるようです。
同社は提携により米国やカナダ市場での拡販を図るとしています。
株価は新展開が期待できそうです。
【本日のトピック】
さて、以前のブログでも書いたように、今回の企業決算はおおむね好調で、日経平均のEPSも先月から約1,000円ほど上昇し、2,550円台になってきました。
PERも15倍前半まで下落してきています。
ただ、決算発表は、ほぼ一巡しましたので、しばらくはEPSが上昇することは望み薄になります。
このような環境の中、19日、内閣府は設備投資の先行指標とされる機械受注が1〜3月期に前期比2.3%減の2兆5980億円となる見通しを発表しました。
製造業、非製造業ともに減少に転じ、2四半期ぶりのマイナスを見込むことになります。
20日には、1月の首都圏マンション販売が44%減というニュースも報じられ、景気悪化疑念が相場上昇を拒む展開です。
日銀は、ますます難しい判断を迫られていることになりますが、タカ派の姿勢は崩すことはないでしょう。
21日の8:30に発表になる1月CPI(消費者物価指数)は4%に上昇すると予想する向きがある中で、GDPデフレーターの上昇加速は、単なる輸入価格の上昇によるインフレではなく、国内発のインフレが起こり始めていることを示唆しています。
15年ぶりに、長期金利が1.4%を超えてきたのは、日銀の追加利上げが早まることを予見しているのかもしれません。
日経平均は、半年以上38,000円~40,000円のレンジ内の動きになっており、明日のCPI次第では、レンジの下限をためしにいくことも想定しておいたほうがいいかもしれません。
もはや、石破政権には退陣以外なにも期待できませんが、「高校無償化」で鉄オタ仲間の維新の前原氏を抱き込めると思ったのか、国民民主の「103万の壁」政策には塩対応になっているようです。
「高校無償化」ではGDPの向上は見込めませんが、「103万の壁」緩和は、働き控えをしていた人が働くようになる可能性があり、GDP向上につながります。
(もちろん手取り向上にもつながります。)
本来、政治の役目としては、規制緩和等で供給を増やしGDPを向上させて国力をあげることにあるはずなのに、今の政権は、いたずらにバラマキを実施し需要ばかり増やしてインフレを助長させています。
食料品など生活必需品等には一定の配慮が必要かもしれませんが、利権や公金チューチュー団体に公金を投じるのはもってのほかと思います。
幸い、米国市場は好調で企業業績も上向きなため、日経平均もレンジを大きく下抜けることはないと思います。
マーケットが日銀の追加利上げと政治の闇を早期に織り込むことに期待して、しばらくは押し目買いに徹するしかなさそうです。