6月23日(月)
【相場概況】
【売買代金】
【米株市況】
【個別銘柄】
https://www.sapporoholdings.jp/
サッポロホールディングス(2501)が急伸しています。
同社の不動産事業の売却を巡り、日本経済新聞電子版が22日に「早ければ11月にも最終的な買い手が固まる見通しとなった」と報じました。
2次入札の締め切りは8月を予定し、資金力のある投資ファンドの他、三菱地所(8802)や東急不動産HD(3289)などが参加する模様です。
投資不動産の全体価値は昨年末時点の時価ベースで4,029億円とも見られ、構造改革の進展などが期待される動きとなりました。
西村証券の瀧山裕二チーフストラテジストは「譲渡額は4000億円規模との報道もあったが、応札数の多さから価格がつり上がるとの思惑が強まった」との見方を示しています。
同社は売却で得た資金を、売上高の7割超を支える酒類に投じる方針です。
ただ、「ビールなど酒類を買収するにしても、出物が少ない」(市場関係者)と指摘する声もあり、瀧山氏は株価の先行きについて、不動産売却で得た資金の用途を見極める必要があるとみているようです。
ホギメディカル(3593)が急伸しています。
同社は、20日に開いた定時株主総会で、アクティビスト(物言う株主)として知られる米投資ファンドのダルトン・インベストメンツで最高投資責任者(CIO)を務めるジェームズ・ローゼンワルド氏を取締役に選任する株主提案の議案が可決されました。
会社側は反対の立場をとっていましたが、これによって、ダルトンが経営に直接参画することになります。
議決を受けて「今後は独立社外取締役(監査等委員)とは異なる立場から、経営監督の一層の強化に尽力してもらえると期待している」とのコメントを出しています。
ダルトンはほかの株主と同社株を26.4%(5日時点)共同保有しており、事実上の筆頭株主になっています。
しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンドマネージャーは「ホギメデは自己資本利益率(ROE)の向上などが課題で、ダルトンから社外取締役が加わることで株主還元やキャッシュ(資金)創出などの期待が膨らんでいるようだ」と指摘しています。
https://www.deliv.co.jp/
デリバリーコンサルティング(9240)が場中値つかずのストップ高比例配分になっています。
同社は、20日引け後に、アクセンチュアとの販売代理店パートナーシップ契約の締結を発表しました。
アクセンチュアは、「テクノロジーと人間の創意工夫で、まだ見ぬ未来を実現する」をパーパスに掲げ、生成AIを中心に据えた全社変革の豊富な知見を有する総合コンサルティング企業です。
今回の契約によりアクセンチュアが保有するソフトウェアの一部を日本国内で販売する正規代理店として共同で市場拡大を目指し、一層多様な業界・業種の顧客へのDX推進に貢献するとしています。
同社は、同件が2025年7月期業績に与える影響は軽微としていますが、業績寄与期待感から買いが優勢です。
目先は5月26日の年初来高値485円が意識される動きになりそうです。
【本日のトピック】
さて、東京証券取引所が2023年に「PBR1倍割れ企業へ改善要求」を出したことから、親子上場を解消するTOBを実施する会社が増えています。
2025年5月だけでも NTTデータ/鳥居薬品/住信SBIネット銀行 など、TOB・完全子会社化が相次いでおり、中でも、五月こと片山晃氏の住信SBIネット銀行一撃で70億円は圧巻でした。
当然次はあやかりたいと思いますが、ここはひとつプロが選定する銘柄を参考にするのも一考かと思います。
上記はファイブスター投資顧問が運用している資本効率向上ファンド(愛称:TOBハンター)です。
2025年2月に設定になり、設定来リターンは+6.11%、年率に直せば+26.77%ですのでかなり効率的ですね。
同ファンドの組み入れ上位10傑は上記の通りです。
組み入れ銘柄をみると
1、住友電設(1949)
・PBR 1.87倍
・配当利回り 2.57% 配当性向40%前後
・親会社の住友電工(5802)が50%保有
親子上場解消可能性あり
2、ブレインパッド(3655)
・PBR 4.53倍
・配当利回り 0.59%(利益は全て成長投資に)
・独立系でTOBの可能性は低い
ビッグデータ解析で21期連続増収、営業利益率11%以上
ROE 17.43%で極めて高収益
3、菱友システムズ(4685)
・PBR 2.42倍
・配当利回り 2.34%
・三菱重工(7011)が31.1%保有
防衛・宇宙関連事業を担うため、グループ内統合あるか?
4、コスモスイニシア(8844)
・PBR 0.91倍
・配当利回り 2.86%
・大和ハウス工業(1925)が38.1%保有
資本効率向上で完全子会社化あるか?
5、シグマクシス・ホールディングス(6088)
・PBR 7.43倍
・配当利回り 2.05%
・伊藤忠商事(8001)が9.2%保有
成長株で戦略的買収あるか?
6、ジャパンエンジンコーポレーション(6016)
・PBR 4.32倍
・配当利回り 1.12%
・三菱重工(7011)14.8%、名村造船(7014)10%保有
業界再編時統合もあるか?
7、黒崎播磨(5352)
・PBR 1.11倍
・配当利回り 3.67%
・日本製鉄(5401)42.8%保有
旧村上ファンド系の野村絢氏も関与
親子上場解消に圧力かかる?
8、JMDC(4483)
・PBR 3.24倍
・配当利回り 無配
・2023年 オムロン(6645)がTOBで54.2%保有
医療ビッグデーターで急成長 シナジー効果最大化に向けて完全子会社化あるか?
9、ピーエス・コンストラクション(1871)
・PBR 1.42倍
・配当利回り 4.54%
・大成建設(1801)が50.1%保有
建設業界では親子上場解消が相次ぐ。配当も高くじっくり持つのもありか?
10、東洋建設(1890)
・PBR 1.79%
・配当利回り 6.14%
・任天堂創業家のYFOが28%保有
TOB防衛策として実施された高配当(配当性向99%)が継続中 将来的な再編余地ありか?
比較的割安銘柄だけではなく、成長株もバランスよく組み入れていることがわかります。
黒崎播磨(5352)やピーエス・コンストラクション(1871)あたりを現物で配当もらいながらじっくり持つか、タイミングをみながら成長株投資としてブレインパッド(3655)やシグマクシスホールディングス(6088)を狙ってみるのもおもしろいかもしれないですね。