12月5日(金)
【相場概況】

【売買代金】

【米株市況】


【個別銘柄】

ソフトバンクグループ(9984)が大幅続伸しています。

5日に孫氏が関東財務局に提出した変更報告書によると、共同保有分を含めた11月28日時点の保有比率は34.73%と前回報告時の33.74%から上昇しています。
市場では買い増ししてきたとの声も聞かれましたが、孫氏の保有比率は確かに上がっているものの、保有株数は全く変わっていません。
同社は自社株買いを行っているため、全体数が減った分、孫氏の比率が高まっただけとの見方もあるようです。
ただ、WSJが孫氏が「ホワイトハウスとハイテク工場の建設計画を協議している」と報じたことを材料視しているという見方もあります。
報道によると、日米の関税交渉で調達した数千億ドルの資金を活用し、米政府の所有地に「トランプ・インダストリアルパーク」を建設しようとしているとのことです。
今週も強い動きが継続するのか注目されます。

ユー・エム・シー・エレクトロニクス(6615)がストップ高まで買われています。

同社は、4日引け後に、中国の連結子会社が同国の自動運転技術会社であるShenzhen Zhuoyu Technology(ZYT)社から、先進運転支援システム製品の広角カメラや、LiDAR(ライダー)を統合型オールインワンセンサーのPCBアッセンブリーを新規に受注したと発表しました。
ZYTは中国の主要自動車メーカーに製品を提供しており、UMCエレの中国子会社は主要パートナーとして、ADAS製品の電子機器受託製造サービスを提供していくことになります。
株価は、年初来高値の395円が意識される動きになりそうです。

イビデン(4062)が3営業日続伸になっています。

4日引け後に関東財務局に提出された大量保有報告書で、シンガポールに拠点を置く投資会社GIC社による株式保有割合が5.07%と、新たに5%を超えたことがあきらかになりました。
GICはシンガポール政府投資公社であり、世界でも有数の投資会社とされています。
保有目的は純投資とし、経営権を取得する予定および支配について提案を行う予定はないとしています。
株価は、長期保有目的の海外投資家の資金流入を受け、先高期待などが高まる展開になっている様子です。
【本日のトピック】
IHI(7013)
さて、本日はIHI(7013)を取り上げます。


ご存じの通り、同社は三菱重工(7011)に並ぶ防衛関連銘柄の2大巨頭です。
三菱重工(7011)については、以前のブログにも取り上げましたのでご参照ください。

同社の事業は
①資源・エネルギー・環境
②社会基盤
③産業システム・汎用機械
④航空・宇宙・防衛
の4つのセグメントに分類されますが、投資家が注目するのは圧倒的に④航空・宇宙・防衛のセクターです。

三菱重工と同社の2026年3月期中間決算を比べてみると、
三菱重工は受注・売上・利益・キャッシュフローとも堅調であることが伺えます。
一方、IHIも減収ながら純利益+42%と高い伸びを見せています。
同社は、かって、民間航空機エンジン(PW1100G-JM)の不具合問題による巨額の特損計上で苦しみましたが、現在はその影響を一巡し、航空需要の回復と防衛事業の拡大により、鮮明な回復局面にあります。

三菱重工はロジネクストの売却等「選択と集中」が進んでおり安定的なキャッシュ創出力を誇っていますがIHIは、まだ道半ばであり構造改革局面であることがわかります。

株価もIHIは、三菱重工の後塵を拝してきたことがわかります。
ただ、12月5日の日本経済新聞には、「IHI、群馬にミサイル用ロケットモーター新工場建設」の記事が報じられています。
群馬県のIHIエアロスペース(IA)は、かつての日産自動車宇宙航空事業部を源流としており、JAXAの「イプシロンロケット」やH3ロケットの固体ロケットブースター(SRB-3)の開発・製造を一手に引き受けています。
固体燃料ロケットは「即応性(すぐに発射できる)」「保存性(燃料を入れたまま保管できる)」に優れており、軍事用ミサイルには不可欠な技術と言われています。
記事の中には『防衛向けロケットモーターは陸・海・空の自衛隊が用いる地対空ミサイルや迎撃用ミサイルに使われる。新棟はこれらの製品の増産に充てるとみられる。』との記載がみられます。
防衛省は長射程ミサイルの開発・配備を急ピッチで進めていますが、長射程ミサイルはそれを飛ばす「エンジン(モーター)」が必須になります。
この流れは、日本の防衛産業が「下請け・装備品のライセンス生産」というこれまでの枠組みを超え、自国の安全保障の中核を担う「真の国産化」へと舵を切ったことを示しています。

同社は、防衛事業の2030年度目標として 売上収益2,500億円、営業利益率10% を公式に掲げています。
これだけで営業利益ベースで200億円超の押し上げ効果がある計算になり、同社の2026年3月期全社営業利益予想が約1,600億円であることを踏まえると、防衛事業単体で全社利益の15%以上を稼ぎ出す計算になります。
防衛事業が単なる「安定事業」から「収益ドライバー」へと変貌することを意味します。

IHIは三菱重工と比べると、負債依存度は高いものの、ROEが高く、PBRも低いことが見て取れます。

チャートも75日線サポートから切り返す動きを見せており、年初来高値奪還も近そうです。
航空需要の回復+防衛事業の急成長で株価が位置どころを変えてくる可能性もありそうです。