5月1日(金)
【相場概況】

【売買代金】

【ヒートマップ】

【個別銘柄】

TOTO(5332)が急騰し、ストップ高まで買われています。

同社が、4月30日に発表した2027年3月期(今期)の連結純利益は、前期比14%増の460億円になる予定です。
中東紛争による原油高が業績を下押しするとの懸念が残るなか、増益見通しを公表したことから、見直し買いが優勢となったようです。

半導体製造装置向けのセラミック製部材の販売が好調で、収益を押し上げており、2期連続の過去最高を見込んでいます。
また、併せて、2026年3月期の期末配当は60円と、従来予想(50円)から10円増配することも発表しています。

ゴールドマン・サックス証券は30日付のリポートで目標株価を6,400円から6,900円に引き上げました。
担当アナリストの岡田さちこ氏は半導体製造装置向け事業について「高純度アルミナを原材料とし、耐久性の高いTOTOの製品の需要がさらに高まる」と評価し、同事業の成長と国内事業の構造改革による利益率の改善などが見込めるため、株価は「割安な水準である」と指摘しています。

https://www.washingtonhotel.co.jp/
ワシントンホテル(4691)が急反発し、年初来高値を更新しています。

同社は4月30日の取引終了後、藤田観光(9722)がワシントンH株37万8,400株を5月1日に取得する予定だと発表しました。
これにより、議決権ベースで藤田観光による同社株の保有割合は7.10%から10.22%に上昇することになります。

同社株を巡っては直近でアパホールディングス(東京都港区)らが大株主に浮上していたことが明らかとなっており、4月17日提出の変更報告書で保有割合は6.24%に上昇していました。
同社と藤田観は今年2月に業務提携を発表しています。
アパホールディングスによる買い増し後の藤田観の株式追加取得を受け、同社株に対して需給面での思惑が台頭し、買いが集まったようです。
株価は新値街道に再突入しており、値動きが軽くなるかも知れません。

アストマックス(7162)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。


同社は4月30日の取引終了後、これまで未定としていた2026年3月期の連結業績について、速報値を発表しました。
売上高は前期比22.2%増の252億5,800万円、最終損益は19億5,600万円の黒字(前期は1億4,600万円の赤字)で着地しています。

また、未定としていた期末一括配当は前期比1円増配の8円としています。
イラン情勢の緊迫化に伴い、原油や天然ガスが急騰したのを背景に電力価格が急上昇し、電力取引関連事業のヘッジポジションで大幅な収益計上をすることになり、損益を押し上げたとのことです。
黒字転換と共に過去最高益を更新する形となり、連休を跨いだ株価続伸が見られそうです。
【本日のトピック】


さて、5月1日のマーケットで、テラドローン(278A)の株価が年初来高値の10,770円をつけました。
前日比で+16.18%、ストップ高という急騰です。
年初の1月5日につけた年初来安値が2,055円でしたから、わずか4ヶ月足らずで実に約4.5倍という驚異的なパフォーマンスを記録していることになりますね。
同社は、もともと産業用ドローンや運航管理システム(UTM)を主力とする企業でした。
ところが、ここもとの株価の急騰の裏には、同社の事業の重心が大きく変わり始めてきたことに要因がありそうです。
①サウジアラムコによる出資
2023年、同社はサウジアラムコのベンチャー投資部門から出資を受けました。
この背景には、サウジアラビアの国家戦略「Vision 2030」があります。
サウジはこれまで石油依存の経済構造でしたが、現在は産業の多角化を急速に進めており、その中核にあるのが、ドローンやAIといった次世代技術です。
特にアラムコにとっては、石油・ガス設備の点検業務が大きな課題でした。
従来の点検は人手に依存し、コストや安全性の面で非効率な部分が多く、ここにドローン技術を導入することで、大幅な効率化が可能になります。
同社にとっては、またとない中東市場への参入の機会となり、今後、サウジを起点として、UAEやカタールなどへの横展開も期待できます。
そして、インフラ点検は単発ではなく、継続的な需要が見込めるため、ストック型ビジネスへと進化する可能性があります。
②日本ドローン企業として初の防衛企業投資
同社は、2026年3月31日、ウクライナのキーウで迎撃ドローン企業「Amazing Drones LLC(アメイジング・ドローンズ)」への戦略的出資と迎撃ドローン「Terra A1」の発売開始を発表しました。
そして、4月17日には、同社は迎撃ドローン「Terra A1」についてアメイジング・ドローンズ社を通じてウクライナでの実運用を開始したと発表しました。
news.yahoo.co.jp
さらに、4月下旬には、ウクライナ東部でロシアの攻撃用ドローン「シャヘド」の無力化に成功したと発表しています。
防衛産業において、「実際に使えることが証明された」という事実は、最強のカタリストのひとつです。

同社の徳重社長は「戦場で実際に使われてみて結果が出るかというのは極めて防衛業界において大事なこと。今ウクライナで起こっていることをしっかり吸収して、日本に持ち帰り対策を打っておくのは非常に重要だ」と語っています。
小泉防衛相は、ウクライナ戦争を踏まえ、次のように述べています。
・「新しい戦い方の中核はドローン」
・「日本も新しい戦い方を早急に構築すべき」
・「変化の波は我々を待ってくれない」
これは戦争の主役がドローンに移行したという認識を示しています。
さらに
・無人機は「兵士の命を守る重要能力」
・日本でも「無人アセット防衛能力推進室」を新設
・「世界一無人アセットを駆使する組織」への転換を指示
・国内生産の必要性を明言
・攻撃型ドローンの保有・生産を検討
・ 「100万機規模」への言及
これは、ドローンが単なる装備ではなく、量産される防衛インフラになることを意味します。
現在、防衛費のドローン比率は、米国で約3~5%、日本約2%と言われていますが、今後は10〜20%まで拡大する可能性があると言われています。
つまり、防衛予算の中で最も成長率が高い分野です。

株価はこうしたパラダイムシフトを織り込んで爆騰してきています。

同社の2026年1月期連結決算では、売上高が47.82億円(前期比7.8%増)と成長を示す一方、営業損失11.43億円、経常損失12.84億円、親会社株主に帰属する当期純損失23.27億円と損失幅が拡大しました。
体制拡大やM&A関連費用、インドネシア子会社の火災事故などが影響したようです。
そして、この銘柄はPERでは計れませんのでPSR(株価売上高倍率)で評価すると
PSR = 時価総額 / 売上高
25倍 = 1000億円 / 40億円
一般的にPSRは20倍を超えると割高と言われますので、同社の株価は割高ということになります。
したがって、相場環境によっては、大きく下落するリスクも備えていると言えるでしょう。

ただ、防衛テック銘柄における株価は、現在の収益より「3〜5年後のポテンシャル」に対して値付けされます。
2023年には500円近辺で推移していた三菱重工(7011)は約3年で10倍になりましたが、同社株も防衛費増額のニュースが出た当初は「まだ利益に出ていない」状態で株価が先行しています。
そして、テラドローンの成長ストーリーは非常に強力です。
防衛費増額という国策、ウクライナでの実戦実績、脱中国製ドローンへの政策的需要、グローバル展開力——これらが揃っている銘柄は他に多くはありません。
短期的に株価は乱高下する可能性がありますが、長期的に見ると現在は初期フェーズといえます。
同社株をポートフォリオに組み込むならば、「防衛予算増額の長期トレンド」と「同社が実際に受注・売上を積み上げていくプロセス」を丁寧に追いながら、少額から分割で入るのが賢明な選択と考えます。