6月10日(水)
【相場概況】

【売買代金】

【ヒートマップ】

【個別銘柄】

SCREENホールディングス(7735)が続伸し、上場来高値を更新しています。


9日の米株式市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が下落しましたが、半導体の組み立てなど「後工程」に使われる製造装置を手掛けるアプライドマテリアルズ(AMAT)やラムリサーチ(LRCX)などは上昇しました。
10日の日本市場でも、同社の他に東京エレクトロン(8035)等半導体後工程の銘柄が買われています。
松井証券の窪田朋一郎チーフマーケットアナリストは「エヌビディアのジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)がメモリーの増産を示唆したことなどを受け、人工知能(AI)需要の高さが改めて意識されている」と指摘しています。
相場の下落場面でも先高観が期待できる半導体関連銘柄の一角への買い需要は強いようです。

Speee(4499)が8日ぶりの急反発になっています。
日本経済新聞電子版が9日夜、「三菱UFJ銀行など3メガバンクは2026年度中に法定通貨に連動するステーブルコインを共同発行する方針だ」と報じました。
更に実取引を見据えた協議会を設置して運営方法を検討するとも伝えています。
同社はステーブルコインを用いた国際送金ソリューションやクロスチェーンインフラ、トークン化預金関連の事業を展開する子会社を持ちます。
メガバンクによるステーブルコインの共同発行が事業の追い風となるとの見方から、買いが集まったようです。
株価は今月に入りスピード調整を強いられてきましたが、本日の株価は高寄り後大きく押し戻される場面があるも切り返して高値圏で終えており、反騰トレンド入りが見込まれます。

ZETA(6031)が一時ストップ高になるまで買われています。

同社は10日、12時30分に、英チェックアウト・ドットコムとエージェンティックコマース領域の事業展開を視野に入れた戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表しました。
チェックアウト・ドットコムは145以上の通貨に対応するデジタル決済ネットワークを有し、世界中で年間数十億件の取引を処理しています。
今後、提携により実現する具体的なサービス内容などは都度プレスリリース形式で公表するとしています。
株価は360円までの売り物を再度払えれば新しいステージに入って行きそうです。
【本日のトピック】
eBASE(3835)


さて、本日は長期で保有すれば以外に化けそうな銘柄としてeBASE(3835)を紹介します。
①なんの会社?

同社は、食品や日用品などの商品情報を一元管理するデータベースソフト「eBASE」を開発・販売する情報・通信業の会社です。
食品、日用品、住宅設備などで、商品規格、原材料、画像、表示情報を企業間で共有する仕組みに強みがあり、時価総額は185億です。
業界の中では大きな会社ではありませんが、ニッチ分野で高い存在感があり、地味でも必要性が高い業務ソフトを扱う点が、この会社の特徴です。
②業績は?

2026年3月期の売上高は52.59億円で前期比3.8%減、営業利益は14.31億円で同17.3%減、経常利益は14.67億円で同18.4%減、純利益は10.26億円で同17.9%減でした。前期までの伸びがいったん止まり、2026年3月期ははっきりと足踏みした形です。
大型案件対応で人的余力が圧迫され、既存顧客への深耕営業が弱まったことが響いたようです。
赤字ではないものの、成長株として見ると勢いは鈍っており、このあたりがここもとの株価低迷に影響している様子です。
③セグメント分析

グループは主に「eBASE事業」と「eBASE-PLUS事業」で構成されています。
主力のeBASE事業は、商品情報管理ソフトや関連サービスを扱う高収益部門で、利益の中心です。一方のeBASE-PLUS事業は、ITアウトソーシングを担う安定収益型の部門です。
構図としては、主力事業が成長を引っ張り、子会社事業が安定感を補う形です。
ただし今回は、日雑業界向け大型案件への対応で主力部門の営業活動が弱まり、全体業績に影響しました。
事業構成は悪くありませんが、主力部門の実行力が改めて問われています。
③財務分析

同社の自己資本比率は91.0%。現金も厚く、財務はかなり堅いです。

営業キャッシュフローとは、本業の取引で得た現金の増減を示す指標であり、この値がプラスで十分大きければ稼ぐ力があると評価できます。
同社の営業キャッシュフローは、2017年3月期の6.00億円から2024年3月期には13.34億円まで拡大しました。
2025年3月期は11.67億円、2026年3月期は10.68億円へ低下しましたが、依然として10億円を超えており、資金繰り不安を感じる水準ではありません。
④配当推移

同社の配当金は2017年3月期の2.50円から2026年3月期の15.20円まで増えており、株主還元姿勢はかなり前向きです。
特に直近3年は、積極的に増配してきたことがわかります。
同社の配当方針は「配当性向 50.0%を基準に算出した額と直近の配当予想額の高い方」を支払うとしており、利益が弱い年も増配しています。

ただ、同社の配当性向は30%前後から66.1%まで上昇してきています。
自己資本比率が高いので問題ありませんが、利益の回復がなければ、これまでのような増配は難しくなるかもしれません。
ただ、財務が極めて良好なため、よほどのことがなければ減配もないと思います。
ちなみに、現在の株価で配当利回りは3.87%になります。
⑤業績は回復するのか?

同社の2027年3月期予想は、売上高54.00億円、営業利益15.40億円、経常利益16.00億円、純利益10.70億円です。
2026年3月期からは増収増益を見込んでおり、減益からの持ち直しを計画しています。
同社は2026年3月期の減益について
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未経験業界の大型カスタマイズ案件が急増し、リソース逼迫
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役務(カスタマイズ)は利益率が低く、利益率が悪化
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深耕営業が鈍化し、パッケージ販売が伸びず減収
と分析しており、構造的な衰退ではなく単純に“作業量が膨らんだことによる一時的な負荷”と捉えています。
同社は対策として
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開発プロセスの最適化
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営業体制の立て直し
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新規顧客獲得ペースの回復
を明記しています。
同社の製品は、商品仕様や表示、原材料情報を企業間で共有する仕組みであるため、サプライチェーンが複雑になるほど必要性は増すことになり、参入障壁は極めて高いといえるでしょう。
リソースが適切に配分されれば業績も回復が望めると思います。
⑥新たな成長の柱(M&A)

2026年4月、同社は KSP-SPの株式74.8%を取得しました。
KSP-SPは
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購買データ
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商品マイクロデータ を扱う企業で、同社のPIM(商品情報管理)と相性が極めて良いと言えそうです。
“何が売れたか”から“なぜ売れたか”へ という分析領域に踏み込むことで、 高付加価値の新サービスが作れる新しい成長の柱になりそうです。
⑦投資戦略

同社株は安値ゾーンで底値固めをしてきており、配当利回りが3.87%ありますので、下値は限定的と思われます。


ただ、成長株としては、一旦伸びが止まった形になっており、信用残も76万株とこのクラスとしては高水準です。
したがって、なんらかの好材料が出ないと、すぐに上値を追う状況でもなさそうです。
中長期の資金でなるべく押し目を狙い買い(理想は370円くらい?)ゆっくり配当を取りながら再成長フェーズに入るのを待つことが出来れば、意外高も期待できるように思います。