えのキングの投資日記

日本株投資日誌

6月29日(月)「AIバブル崩壊」は本当か? 半導体急落の真相と、次に資金が向かう先

6月26日(金)



【相場概況】



【売買代金】



【ヒートマップ】



【個別銘柄】

www.nikkei.com

https://www.kao.com/jp/


花王(4452)が大幅続伸しています。


同社は、25日午後に、セルサイドアナリスト向けのスモールミーティングを開催しました。

同社の長谷部佳宏社長が参加し、2027年度までの中期経営計画「K27」の進捗や長期目線の展望などについて説明があったようです。

SMBC日興証券の山中志真氏は25日付リポートで、会社説明は人工知能(AI)の活用の精度向上や、強みである界面制御技術の適用可能性など多岐にわたったと指摘しています。

また、同社は2026年8月に化粧品の新ブランド「SOFINA BASIC+」を発売予定ですが、2027年にかけても多数の大型新製品の発売が控えているとして、山中氏は「(ミーティングは)K27達成に向けた自信が示され、好印象」との見方を示しています。


minkabu.jp

https://www.isechem.co.jp/


伊勢化学工業(4107)が急伸し、ストップ高まで買われています。


同社は26日、米国で油田かん水からヨウ素を抽出・商業化する権利を取得したと発表しました。

テキサス州などでサテライトプラントを順次建設し、2030年までに年間約3,000トンの生産を目指す計画です。

米国で新たなヨウ素供給源を確保し、中長期的な生産能力拡大や需要増加の取り込みへの期待から買いを集めたようです。

www.nikkei.com


また、26日の日本経済新聞で政府は薄くて軽い次世代型の「ペロブスカイト太陽電池」を工場などに設置する場合の安全基準を緩和することが報じられたことも追い風になっているとの見方もあるようです。


関連してK&Oエナジーグループ(1663)積水化学工業(4204)なども買われています。


minkabu.jp

https://www.accrete-inc.com/


アクリート(4395)ストップ高買い気配になっています。


同社は、25日引け後に、コンテナ型データセンター事業をITインフラ企業のゲットワークス社と共同で開始することを発表しました。

今後5年間で50億円~100億円の売上規模を目指すとしています。


株価は足元1ヵ月以上にわたり下げ局面を強いられてきましたが、目先25日線超を固めることにより、反騰相場入りを印象付けます。

【本日のトピック】

 


さて、先週の米国株式市場では、AI関連株をけん引してきた半導体セクターが大きく調整しました。

 

エヌビディアやブロードコムをはじめとするAI関連の主力銘柄がそろって下落し、SOX指数は5%超下落しました。

 

そのため「AIブームは終わったのではないか」「AIバブルが崩れ始めたのではないか」といった声も聞かれます。

 

本日のブログでは「AI半導体株はバブル崩壊なのか?」「今市場でなにがおこってるのか?」にフォーカスをあて、考察していきたいと思います。


① AI半導体株の下落=AIバブル崩壊ではない


私は現時点では、「AIバブルは崩壊した」という見方は、やや短絡的だと考えています。


② バブルと業績サイクルは違う

 

本来、バブルとは単に株価が上がることではありません。

一般的には、資産価格が企業の利益やキャッシュフローといったファンダメンタルズから持続的に乖離し、利益では説明できないほど価格だけが上昇している状態のことをバブルと呼びます。

EX. ドットコムバブル住宅バブルなど

 


ところが、
AI半導体企業の多くは、依然として受注・売上・利益を大きく伸ばしており、株価の調整は業績悪化ではなく、金利上昇への警戒や利益確定売りによるバリュエーション調整という側面が強いと考えます。


実際、マイクロンの好決算が示したように、AIインフラ需要そのものはなお力強く拡大しています。

✅ HBM需要

✅ AI SSD需要

✅ データセンター需要

すべて好調。

例えば、

  • 純利益
     前年同期比 約15倍

つまり、

AI需要は終わっていない。



③ 今市場で起きていること

『二重のセクターローテーション』


一方で、市場では新たな局面も始まっています。

それが「二重のセクターローテーション」です。

一つは、GPUやHBMなど「AIを作る企業」から、AIソフトウェアやデータセンター、電力設備など「AIを使う・支える企業」へ資金が広がる流れです。


もう一つは、AI関連株からヘルスケアや金融、不動産など、これまで出遅れていたセクターへ資金が循環する流れです。

つまり、「AI相場が終わったのではなく、市場全体がより成熟したステージへ移行し始めている」可能性を示しています。

今後は「AIか、それ以外か」という単純な見方ではなく、AIという巨大テーマの中で、次に資金が向かう分野を見極めることが重要になるのではないでしょうか?


④米国株は依然強気


もっとも、企業業績に目を向ければ、2026年・2027年のS&P500のEPS成長率は近年まれに見る高水準が予想されており、アナリスト予想も引き続き上方修正が続いています。


PERにも極端な過熱感は見られず、中長期的には米国株に対する強気スタンスを維持できる環境は大きく変わっていないと考えています。


⑤ 7月はここだけ注意!


短期的には、7月前半の雇用統計FOMC議事録CPIといった重要イベントを控えており、相場の変動が大きくなる可能性があります。


特に重要なのは、「M7決算のCapex動向」です。

M7はここ1~2年、AIインフラ構築のために設備投資(Capex)を急拡大してきました。

そのため今後は、

  • 償却費(減価償却費)の増加
  • 営業利益やEPSへの影響

が徐々に表れ始める可能性があります。

現時点では影響は限定的とみられますが、今後の利益率には注意が必要です。

 

M7のCapexが株価を左右する

① Capexが拡大する場合

  • AI投資継続
  • 半導体・メモリー需要は堅調
  • 一方で設備投資負担が増え、M7の利益率が低下する可能性
  • M7株にはマイナス要因

② Capexが縮小する場合

  • M7の利益率は改善しやすい
  • しかしAI投資減速と受け止められる可能性
  • 半導体・HBM・メモリー需要への懸念が強まる
  • 半導体・メモリー株には大きなマイナス要因

 

M7が今後も設備投資を拡大するのか、それとも縮小するのか。

これがAI投資の持続性を判断する重要な指標であり、今回の決算シーズン最大の注目ポイントと考えられます。



⑥ まとめ(私の考え)

✅ AI半導体株の下落はバブル崩壊ではなく、利益確定や金利上昇を背景とした健全な調整と考えています。

✅ 一方で、市場では「AIを作る企業」から「AIを使う・支える企業」、さらに出遅れセクターへ資金が循環する二重のセクターローテーションが始まっており、その行方は注視する必要があります。

✅ AI需要そのものは依然として強く、企業業績やEPSも近年まれに見る高い成長が見込まれていることから、中長期では米国株に対する強気スタンスを維持しています。

✅ ただし、今回の決算シーズンで最も重要なのは**M7(マグニフィセント・セブン)のCapex(設備投資)**です。

  • Capexが拡大すれば、AI投資の継続が確認され、半導体・メモリー需要には追い風となる一方、設備投資負担の増加からM7の利益率が意識される可能性があります。

  • Capexが縮小すれば、M7の利益率にはプラスでも、「AI投資が減速する」と受け止められ、半導体・メモリー株には大きな逆風となる可能性があります。

つまり、M7のCapexはAI投資の持続性を占う最重要指標であり、今回の決算で最も注目すべきポイントだと考えています。

短期的には、7月前半の雇用統計やFOMC議事録、CPIなどの重要イベントを控え、相場の変動が大きくなる可能性があります。

しかし、それらを無難に通過し、M7がAI投資継続の姿勢を示し、企業業績の強さが改めて確認されれば、今回の調整は「AIバブル崩壊」ではなく、強気相場の中の押し目として、再び買い場になる可能性が高いと考えています。