5月15日(金)
【相場概況】

【売買代金】

【ヒートマップ】

【個別銘柄】

https://www.hamamatsu.com/jp/ja/
医療・産業向けの光センサーなどを手掛ける浜松ホトニクス(6965)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。

同社は、14日、2026年9月期の連結純利益が前期比15%増の164億円になる見通しだと発表しました。
従来予想から21億円の上方修正となり、市場予想平均のQUICKコンセンサスの145億円(10日時点、7社)も上回っています。

人工知能(AI)や半導体需要の拡大を背景に、半導体検査装置向けの光源や光センサーなどの受注が伸びており、医療・バイオ機器向けも堅調に推移しています。
しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンドマネージャーは「半導体向けの需要拡大は想定以上で、業績拡大の見通しが素直に好感されている」と語り、半導体需要の拡大が続き、27年9月期(来期)の業績拡大への期待が一段と高まれば、中長期的な株価の上昇余地は大きいと話しています。

ウシオ電機(6925)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。

同社は、14日、2026年3月期決算を発表しました。
営業利益は119億円で前期比35.5%増となり、3月19日に発表の上方修正値をやや上回る着地になっています。

一方、2027年3月期は140億円で同17.1%増の見通しとしており、135億円程度のコンセンサスを上回っています。
生成AI半導体関連の需要拡大を追い風に露光用ランプや光学機器用ランプ、光学装置など各種製品の販売が増加する見込みとのことです。
株価は一段高が期待できそうです。

https://www.nankai-chem.co.jp/
南海化学(4040)が急伸し、ストップ高になるまで買われています。

同社は14日取引終了後、2027年3月期通期の連結業績予想を公表しました。
営業利益の見通しを前期比35.3%増の23億円としており、年間配当計画も前期比5円増配の65円としています。
売上高は同3.0%増の217億円を見込んでおり、「収益基盤の強化」「環境リサイクル事業領域拡大」「サステナブル経営の推進」に取り組むとしています。
本日の株価は高寄り後長い下ヒゲを残して終えており、年初来高値3,945円を目指す動きになりそうです。
【本日のトピック】
フジクラ(5803)

さて、フジクラ株が大きく反落しています。
14日にストップ安になった翌日、反発からスタートしたものの長続きせず、結局大きく反落。
2日で2,200円を超える下落となり、市場では「フジクラショック」と揶揄されています。

同社の2025年決算は絶好調でした。
・売上高:1兆1,824億円(前年比+21%)
・営業利益:1,887億円(前年比+39%)
・純利益:1,572億円(前年比+72%)
営業利益率も16%へ上昇しています。
生成AIの普及・拡大を背景としたデータセンター向けの光通信製品の需要が爆発的に伸びており、過去の製造業の常識を覆すようなマージン拡大を伴う成長になっています。
企業の実力としては文句のつけようがない素晴らしい着地であったと言えます。

問題は2027年3月期(今期)予想です。
会社予想は、
・売上高:1兆2,430億円(+5%)
・営業利益:2,110億円(+12%)
・純利益:1,560億円(▲1%)
でした。

営業利益は過去最高更新予想ですが、市場コンセンサスとの差が極めて大きかったです。
事前の市場コンセンサスは、営業利益で2,636億円、純利益で1,955億円と、極めて強気な水準に設定されていましたが、会社側が提示した営業利益2,110億円はコンセンサスを約20%も下回る結果となりました。
金額にして実に526億円ものショートです。
株価は企業の本質的価値だけでなく、「市場の期待値と現実のギャップ」によって形成されるため、この巨大な乖離がストップ安という強烈な調整を正当化する口実として機能したということです。

決算短信や会社側の説明によれば、情報通信事業部門における光ケーブルの急激な増産要求に対し、製造工程で不可欠な「水素等の原材料調達が追いつかなくなる懸念」があり、そのリスクを業績予想に織り込んだとされています。
また、中東情勢の緊迫化に伴うホルムズ海峡の封鎖リスクや、それに付随するナフサ等の化学原料の価格高騰リスク、さらには物流の停滞といった地政学的な不確実性への懸念も言及されています。

ただ、同業の電線御三家の決算は非常に好調です。
特に12日に決算発表した古河電気工業(5801)の2027年3月期予想は営業利益が前期比48.8%増の950億円、純利益が同13.1%増の820億円という、市場の想定を大きく上回る強気なもので、1株を10株に分割する大規模な株式分割と実質的な増配も奏功して、13日の同社株はストップ高に張り付きました。
また、業界最大手である住友電気工業(5802)も、2027年3月期予想では、売上高5兆円超えを射程に捉える巨艦でありながら4期連続の過去最高益更新と大幅増配を発表し、5月13日には時価総額が史上初めて10兆円を突破しています。
なぜ、フジクラが保守的な決算を発表したかは、かって同社は事業再生の苦難を経験しており、経営陣が「手堅い経営管理」を徹底しているからとも推測されます。
岡田社長も、「顧客の要望にすべて応えられていない」と説明していますので、需要の減速ではないことが明らかです。
つまり、今回の同社のガイダンスは「成長の限界」を示したものではなく、考え得るリスクを最大限に織り込んだ「下限のバッファー」を提示したに過ぎないと考えられます。

ファンダメンタルズの観点から見れば、コンセンサス未達とはいえ二桁増益を維持する優良企業が、2日にわたって暴落するのは不自然です。
恐らく、この過剰反応ともとれるトリガーを引いたのは、同社株がはらんでいた「需給の歪み」です。
上記のグラフは、同社株の信用買い残と信用売残の推移を示したものですが、ここで注目すべきは、同社が、2026年4月1日を効力発生日として実施した「1株につき6株の割合の株式分割」です。
これに伴い、同社株の最低投資金額は、およそ268万程度から45万程度に引き下げられました。
この流動性の向上は、企業の長期的な株主形成にとってはポジティブな施策ですが、短期的には「値動きの軽さ」を好む個人投資家や短期のモメンタムトレーダーの大量流入を招く結果になったと考えられます。
データーを見ると、分割後買い残は16,879千株までじわじわと膨れ上がり、信用倍率は6.63倍にまで悪化しています。
分割によって買いやすくなったことで、好業績期待を背景にレバレッジをかけてポジションを構築する投資家が増加していたことが伺えます。
短期トレーダーは、「決算発表後に株価が急騰する」ことを見越した先回り買い、いわゆる「決算プレー」を好みます。
ましてや、同業の古河電気工業や住友電気工業が好調でしたのでなおさらです。
ハシゴを外された短期トレーダーたちが、追証の恐怖にさらされながら売りに走り、その流れを察知したアルゴリズムトレードが加勢。
まさに「売りが売りを呼ぶスパイラル」が発生し、極端な値動きになったことが憶測できます。
したがって、今回の調整局面は、短期的なモメンタム資金が抜け落ちたことでバリュエーションの過熱感が冷まされ、 中長期投資家にとっての「絶好の押し目買いの機会」 を提供していると考えられます。
フジクラは、光ケーブル・光コネクター・敷設まで一貫対応できるので、競争力は依然として非常に高い企業です。
同社の2027年3月期の情報通信部門営業利益率は25.8%と極めて高く製造業の常識を超えています。
ハイパースケーラーのAI投資のCAPEX(Capital Expenditure:長期的な投資支出)が緩まないかぎり、同社株は再び日の目を見ることになると考えます。





















































































































