3月22日(金)
【相場概況】
【日経平均寄与度ランキング】
【業種別】
【ヒートマップ】
【売買代金】
【騰落レシオ】
【空売り比率】
【米国市況】
【恐怖指数】
【Fear and Greed Index】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別】
日本航空(9201)が7日続伸しています。
同社は、21日に2024年3月期の連結純利益を前期比2.6倍の900億円と、従来予想を100億円上方修正しました。
燃油価格の下落や1月に発生した事故に伴う保険金の計上で大幅増益となる見通しです。
また、同社は、2025年3月期の業績見通しも発表し、本業のもうけを示すEBIT(利払い・税引き前利益)は24年3月期予想比21%増の1,700億円となる見込みとしています。
さらに、同社は、24年3月期の配当も前期比45円増の年70円に引き上げ、25年3月期には更に10円上積みする方針であることを発表しています。
しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンドマネージャーは「苦しい事業環境が続いた航空会社が増配に踏み切ったことはインパクトが大きい」と分析しています。
同社は、2026年3月期のEBITも2,000億円を目標に掲げていますが、市場ではやや強気な数字とする見方もあるようです。
「会社が想定する単価改善をスムーズに進められるかが今後の株価の焦点」(東海東京インテリジェンス・ラボの加藤誉之アナリスト)との指摘もあるようです。
C&Fロジホールディングス(9099)がストップ高まで買われ、昨年来高値を更新しています。
アマゾンジャパン(東京・目黒)の配送業務を手がけるAZ-COM丸和ホールディングス(9090)が21日、同社にTOB(株式公開買い付け)による買収を提案したと発表しました。
TOB価格は前日終値に対するプレミアムは47%水準の3,000円としています。
2022年10月に、AZ丸和HDはC&Fロジに経営統合を持ちかけましたが、折り合いがつかず、今回、買収提案に切り替えて、株主にも理解を求めていくことにしたようです。
同社株は3,000円にサヤ寄せする形で値上がりしましたが、AZ丸和HDの株価も一時4.59%上昇しています。
モルガン・スタンレーMUFG証券の土谷康仁株式アナリストらは21日付リポートで「AZ丸和HDが2025年4月に稼働予定の大型食品物流センターの投資リターンが低い可能性を懸念していたが(買収が実現すれば)C&FロジHDの顧客層や運営ノウハウの活用による一定のシナジー効果はある」との見方を示しています。
ただ、C&FロジHDは、TOBの連絡は受けていないとしています。
株価は先ずはTOB価格を目指す動きになると思いますが、落ち着き処を見出し難く、続報・進捗次第ということになりそうです。
INFORICH(9338)がストップ高まで買われ、上場来高値を更新しています。
同社は21日引け後に、オーストラリアのモバイルバッテリーシェアリング事業者であるEzycharge社を子会社化すると発表しました。
Ezycharge社は黒字企業で、オーストラリアでの市場シェアは90%以上とのことです。
また、オーストラリアは更なる人口増加が見込まれる成長市場で、既にキャッシュレス決算が主流なため、スマートフォンは生活する上での必需品であることから、外出中の充電ニーズも高まっているとのことです。
同社は既に香港や中国、台湾、タイ、シンガポール、マカオでフランチャイズを中心に海外展開していますが、今後は欧米圏を含むグローバルでの展開加速を視野に入れているとのことで、オーストラリア市場参入は、グローバル展開の足掛かりになると期待されている模様です。
FRONTEO(2158)が大幅続伸しています。
同社は、21日、経済安全保障対策ネットワーク解析システム「KIBIT Seizu Analysis」のサプライチェーン解析ソリューションで、膨大な取引ネットワークの中から重要な部分を推定し、取引の流れを俯瞰的に可視化する技術について特許を取得したと発表しました。
企業は自社や取引先の取引ネットワークをより的確に把握し、評価することが可能になるとしています。
同社は、23年3月期に大幅赤字に転落したものの、巻き返しが急で24年3月期は営業損益が2億円の黒字予想と赤字脱却が見込まれるとともに、25年3月期は法律向けが牽引し大幅増益に向かう公算が大きいとみられています。
株価は一段高が期待できそうです。
CIJ(4826)がストップ高まで買われて、昨年来高値を更新しています。
19日に日立製作所と米エヌビディアが生成AIシステムの開発で協業すると伝わっており、日立製作所向けのウェイトが高い2次請けシステム開発と位置付けられる同社にも思惑買いが向かったようです。
同社は、独立系ながら技術力の高さに定評があるシステムインテグレーターで、NTTデータグループ(9613)や日立製作所(6501)からシステム開発を請け負い、この大手2社からの受託案件で売り上げの40%前後を占めています。
成長企業への投資で目利きとなっている光通信(9435)が同社の実質的な筆頭株主となっていることも注目されます。
業績は2024年6月期にトップラインが2ケタ増収で、営業利益は3%増の18億8,000万円と連続過去最高利益更新が見込まれていますが、進捗率から、なお増額含みとの見方があるようです。
ロボティクス分野では自律移動できるAIサービスロボット「AYUDA(アユダ)」が脚光を浴びているほか、人工知能(AI)領域を深耕し、デジタルトランスフォーメーション(DX)分野のハイスペック人材の育成に注力する方針です。
株価は、差し引き97万株超の買いを残して終えており、上値余地は十分残されていそうです。
【テクニカル分析】
日経平均は4日続伸!
ローソク足は、売り買いほぼ同値の小陰線から上下に短いヒゲを出す「星」を示現して足元での売り買い拮抗状態を伺わせています。
ナイトセッションの日経平均先物は40,500円 -210円で戻ってきています。
ボリンジャーバンドでは、2日続けて+2σ(40,803.74円)上を維持し、バンドも再びバンド幅が広がるエクスパンションの兆しがでてきており、+2σに沿ったバンドウォークが期待されるところです。
ただ週初は、配当取りの買いも期待できるものの、28日の権利落ちをきっかけにトレンドが変わるケースも散見され、+2σを維持できなければ、+1σ(40,051.08円)や中心線の25日線(39,298.43円)近辺をメドとした調整があり得ることも想定しておいたほうがいいかもしれません。
上記は日経平均と日経VIの比較ですが、ここもと、コールの売買が活発におこなわれることにより、日経平均の上昇と日経VIは正の相関であったのが、先週日経平均が史上最高値を記録する中、日経VIは下落する負の相関に変わっていることがわかります。
先週の上昇は、オプション主導ではなく、現物の買いであったものと思われます。
日経平均と日経VIの相関が、通常の負の相関に戻っていますので、ここからは日経VIの値動きも要注意になります。
現状は、楽観状態にありますが、日経VIが反発し、日経平均が下落する場合には、プットの売買が活発におこなわれるということを意味しますので、マーケットの下落が深くなる恐れがあります。
そのような状況で、SQが近づいてくると、思わぬ下落に見舞われることもありますので要注意と思います。
【本日のトピック】
木村工機(6231)
さて、本日は東証スタンダード上場の木村工機(6231)を紹介します。
同社は、業務用空調機器の開発、製造、販売を手掛ける会社で、個別受注生産を基本とし、数多くの特許を保有しています。
特に、同社が開発したデータセンター用の中温冷水式外気冷房空調機はASHRAE(アメリカ暖房冷凍空調学会)が定めた環境条件を満たす最先端省エネ空調機であり、同社の売上に大きく貢献しているようです。
また、今年の夏は、早くも猛暑になることが予想されていますが、気温が高くなると空調の引き合いも強くなり、学校や病院、ホテル等で同社の省エネ空調の需要が高くなるようです。
猛暑関連としても注目されます。
同社は、3/8に2024年3月期の通期業績見通しの上方修正を発表しました。
営業利益率も13.43%→19.09%に大きく伸びる見込みです。
四季報では、来期も好調で【会社比強気】マークが載っています。
同社は業績が好調なため、自社株買いや特別配当など、株主還元にも積極的に取り組んでいます。
PERは8.4倍で時価総額は166億円です。
一般的に
時価総額≒営業利益×10倍
と言われていますので、同社の場合26.3億円×10=263億円ぐらい(約6,800円)の時価総額があってもおかしくありません。
2020年6月につけた上場来高値4,695円を上抜けるのは時間の問題と思います。
割安高成長株としてマークしたいと思います。