3月19日(火)
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【個別】
日立(6501)が大幅続伸になっています。
同社は、19日朝方、米半導体大手のエヌビディアと人工知能(AI)システムの開発で協業すると発表しました。
生成AIの学習時間を20分の1に短縮できるデータ保存用のサーバーの製造・販売を手掛けるほか、電力プラントや鉄道の保守点検の現場をデジタル上で再現する産業向け「メタバース」を開発し、主力とするデジタルトランスフォーメーション(DX)の支援事業を拡充するとしています。
協業の第1弾として、4〜6月にAI搭載のデータ保存サーバーの販売を始める予定です。
エヌビディアの画像処理半導体(GPU)を搭載し、生成AIを中心とした大量で複雑なデータ処理に対応するとのことです。
市場では「日立のDXのノウハウにエヌビディアの生成AI技術を組み合わせることで、日立のDX支援事業がさらに企業に選ばれやすくなる。ルマーダの経済圏が広がれば2025年3月期以降の業績拡大が期待できる」(アイザワ証券の三井郁男ファンドマネージャー)との声が聞かれています。
東レ(3402)が6日続伸しています。
19日付の日本経済新聞朝刊は「東レがリチウムイオン電池から希少金属(レアメタル)のリチウムの80%以上を回収・利用できる新技術を開発する」と報じています。
同社は、高分子材料製で表面に微細な穴が開いた「ナノろ過膜(NF膜)」を開発しており、2028年3月期までに実用化を目指すとのことです。
しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンドマネージャーは「電気自動車(EV)市場の拡大などを受けてリチウムなどの需要がますます高まるなか、自国で資源を確保することは経済の安全保障の側面からも重要」と指摘し、「業績に反映するのはまだ先だが、実用化すれば確実に収益に貢献しそうな技術との期待から先回り買いが入っているようだ」とコメントしています。
https://exawizards.com/
エクサウィザーズ(4259)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。
同社は、18日の取引終了後、第一三共(4568)とのAI活用による創薬プロジェクトを巡り、病気の原因となる標的タンパク質のなかでも高難易度のターゲットに関して良質なヒット化合物を取得するといった成果を得られたと発表しています。
約60億種類の化合物群から大規模バーチャルスクリーニングを実施した結果、約2ヵ月という短期間で約400の有望な化合物を絞り込み、選択できたとのことです。
今回の成果を踏まえ、両社は複数の標的タンパク質に対する共同研究を続け、さらなる成果事例を積み重ねて革新的医薬品の創出に向けて邁進するとしています。
株価は、7日につけた直近高値605円を上抜けてきており、一段高も期待できそうです。
https://www.hpc.co.jp/
HPCシステムズ(6597)が大幅続伸しています。
同社は、18日引け後に、大規模言語モデルや生成AI開発に特化したGPUカード「NVIDEA H100 NVL」を販売すると発表しました。
同社はエヌビディアのパートナー認定制度において、最上位パートナーレベルの企業に認定されています。
AIインテグレーション技術などを生かすことで、GPUカードの性能を最大限に引き出し、顧客の研究・開発上の課題解決を促すとのことです。
株価は、3月5日高値から15日安値までの急調整分の半値戻しを達成してきており、全値戻しに移行できるか注目されます。
ELEMENTS(5246)が大幅高になっています。
19日の日本経済新聞では、同社傘下の生体認証サービス「Liquid(リキッド)」が、企業向けに業界横断の不正検知サービスを始めると報じられています。
銀行やクレジットカード、通信などの事業会社から集めた利用者の顔画像などを1つのシステムに集約し、異なる事業者が持つ利用者情報を共有することで、他人の情報を悪用した銀行口座の開設やアカウント発行を防ぐとのことです。
第1弾として後払い決済のペイディが不正検知サービスを導入するとしています。
株価は、節目の1,000円台に乗せてきて、一時ストップ高目前まで買われる場面も見られました。
休日明けも、物色が続くのか注目されます。
【テクニカル分析】
日経平均は続伸!
下影を形成する高値引けの陽線となり、節目の40,000円を回復しています。
ボリンジャーバンドをみても、+1σ(39,755.51円)を回復しており、再び上昇トレンドを形成する兆しが出てきています。
ナイトセッションの日経平均先物は39,810円 +210円で戻ってきており、20日の14:30現在では40,010円 +410円まで上昇してきています。
配当落ち分が200円くらいあることを考慮すると、休日明けの日経平均は3/7高値の40471.77円トライの動きが見られるかもしれません。
【本日のトピック】
チームスピリット(4397)
https://corp.teamspirit.com/ja-jp/
さて、本日は東証グロースに上場するチームスピリット(4397)を紹介します。
同社は、従業員が日々利用する勤怠管理、就業管理、工数管理、経費精算、電子稟議、カレンダー、SNSなどの機能を一体化したシステム「TeamSpirit」シリーズをクラウド経由で提供従業員が日々利用する勤怠管理、就業管理、工数管理、経費精算、電子稟議、カレンダー、SNSなどの機能を一体化したシステム「TeamSpirit」シリーズをクラウド経由で提供する「働き方改革プラットフォームサービス会社」です。
同社の業績推移をみると、売上は一貫して伸びており、7期連続増収となるも、展示会への積極的な出展による広告宣伝費の計上とか、新規事業開発の業務委託費の増加、採用の進展を伴う人件費の増加等を吸収しきれず、ここ3年ほどは赤字を計上しています。
株価も上場してしばらくは3,000円以上をつける局面もあったのですが、業績悪化と共に低迷し、ここもとは400円台で低迷しています。
ところが、私は、そんな同社に地核変動が起きているのではないかと感じています。
同社は、昨年11/27に創業者の荻島浩司氏から道下和良氏にCEOが変わっています。
新社長の道下氏は日本オラクルCRM/HCM事業本部長→セールスフォースドットコム、コマーシャル営業部門常務執行役員→WalkMe日本法人のカントリーマネージャー兼代表取締役社長→LINE株式会社AIカンパニー カンパニーエグゼクティブCCOなどを歴任してきた営業管理のプロと言える人物です。
そして、新しい四季報にも書かれているに、セールスフォース時代の後輩で関西支社長であった若宮成吾氏を引き抜いて関西支社を開設。特に近畿と福岡で攻勢をかけているようです。
そして、同社にフォローの風が吹いているのが、約4,000社の上場企業に対し、2023年3月期決算以降の有価証券報告書に人的資本情報の記載が義務づけられたことです。
これにより、企業は人材育成方針や社内環境整備方針などを公表する必要に迫られ、従業員が持つ能力を資本として捉え、それを今後の事業戦略に生かす必要も出てきています。
これらを推進するためになくてはならないのが、「HCM(Human Capital Management)」のアプリケーションであり、同社が手掛ける「TeamSpirit」は、まさにそれに直結するものです。
同社は、優れたコンテンツを持ちつつも、収益につなげることのできない典型的な会社ですが、経営が変わり体質が変われば様変わりになる要素を秘めていると思います。
同社のチャートをみると、ところどころで上ヒゲを引いているところが見て取れます。
大口が仕込んでいるのではというのは妄想でしょうか?
この時期に従業員に新株を発行し持たせるのも、経営の自信の表れではないかと思います。
まだまだ赤字で無配の会社ではありますが、次回4/12の中間決算で改善の兆しを読み取ることができれば、株式も大きく動いてくると思いますがいかがでしょう。