4月19日(金)
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さくらインターネット(3778)がストップ高まで買われています。
19日付の日本経済新聞朝刊で「経済産業省は人工知能を開発する際に使うスーパーコンピューターの国内整備に乗り出す」と報じられました。
同社など5社のAIスーパーコンピューターの整備に合計725億円を補助するとのことです。
さくらネットの広報担当者は、日経QUICKニュースの取材に対して「最大補助額約500億円を申請しており、2025年3月期(今期)の業績影響は可能なら26日に予定している24年3月期(前期)決算発表時に公表する」と語っています。
AIスパコンの開発に725億円ではケタが違うようにも思いますが、時価総額の約1/4もの補助金が付与される見込みが報道されたことにより、市場はサプライズとして受け取った様子です。
《MicrosoftとOpenAIは2028年に稼働予定の「Stargate」と呼ばれる人工知能AIスパコンを含む、1000億ドル(約15兆円)規模のデータセンタープロジェクトの計画に取り組んでいます。》
本日は、同社株のほか、同じく補助対象になったKDDI(9433)やAI関連銘柄のLaboro.AI(5586)やKudan(4425)なども逆行高になっています。
auカブコム証券の河合達憲チーフストラテジストは、さくらネットの株価について「需給主導の面があるため予想は難しいが、25日線である5750円近辺での値固めができれば、上値追いの展開になりそうだ」とみているようです。
https://www.bronco.co.jp/corporate/
ブロンコビリー(3091)が急反発し、年初来高値を更新しています。
同社は18日に2024年12月期第1四半期決算を発表し、営業利益は7.8億円で前年同期比2.6倍となっています。
据え置きの上半期計画9.4億円、同65.0%増に対する進捗率も82.7%に達しています。
来店客数の回復による売上高の好調推移やアメーバ経営によるコストコントロールの効果などが好進捗の要因のようです。
株価は、今後の連結業績予想の修正期待もあり、一時3,985円まで買われるなど、4,000円大台乗せも意識されそうです。
神栄(3004)が急伸しています。
同社は、2024年3月期連結業績予想について、売上高は電子関連部門の伸び悩みを受けて410億円から402億400万円に下方修正したものの、純利益を14億円から前期比74.4%増の16億5,500万円へ上方修正すると発表しました。
為替差益の計上や税金費用の減少が寄与する見込みです。
また、配当予想も50円から80円に大幅増額しています。
本日の大幅高で株価は3月25日の直近高値1,735円を捕えており、年初来高値を狙う動きになりそうです。
新都ホールディングス(2776)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。
同社は、18日引け後に、金属リサイクル事業を行う北山商事を簡易株式交付により子会社化すると発表しました。
同社は、金属リサイクル事業の仕入れの約70%を北山商事から行っており、金属リサイクル事業を含む貿易部門の一層の拡大を図るのが狙いとのことです。
また、同社の金属リサイクル事業は現在、鉄くずスクラップの輸出が中心ですが、北山商事を子会社化することで、鉄くずスクラップの集荷・切断・圧縮などの工程を得た商品をグループ内で製造できるようになり、それらの商品を取引予定先企業に直接販売とスクラップヤードへの販売が可能となるようです。
株価は、139万株超の買いを残しており、一段高が期待できそうです。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅反落!
75日線(37,889.79円)を下離れ、週足も昨年12月1週(3-8日)以来の13週線(38,580.13円)割れとなっています。
ボリンジャーバンドをみても、-2σ(37,708.56円)と-3σ(36,790.65円)の間で下落のバンドウォークをはじめており、短中期の下落トレンドを形成しつつある状況です。
ナイトセッションの日経平均先物は37,100円 ±0円で戻ってきています。
25日線乖離率が-6.26%まで広がっていることや、空売り比率が46%まで上昇してきていることなどから、いったんは反発することが想定されますが、短中期の下落トレンドが始まっているため、75日線(37,889.79円)や下降トレンドラインあたりまでの「リターンムーブ」に終わる可能性が高く、基本は戻り売りになるものと思います。
【本日のトピック】
さて、本日は極めてきな臭いピクセルカンパニーズ(2743)を取り上げます。
同社はシステム開発会社ですが、これまでに何度も主力事業を変えてきており、今回もIR事業(カジノ事業)を停止し、今話題のデーターセンター事業に参入することを発表し、わずか2か月でテンバガーを達成した会社です。
同社は、4/19に第三者割当556万株と第15回新株予約権24万800個を発行すると発表しました。
社長の吉田弘明氏は、今回調達した40億円は、2月から着工している大熊町コンテナデーターセンター等に活用する方針のようです。
増資等の希薄化を嫌気した同社株はPTSで大きく売り込まれ、一時135円のストップ安売り気配になりました。
しかしながら、終値では140円で終えており、売買代金はPTS市場でダントツの1位になっています。
恐らく、著名投資家のトンピン氏が手掛けている海帆(3133)の大株主の(株)YourTurnが今回の増資の引受先であると気付いた向きが、きな臭いにおいをかぎ取って買い向かったものと思われます。
ちなみに、トンピン氏は18日に「鬼売り一択」とつぶやいていますが・・・
今回同社が発行した新株予約権は固定式で、20日連続で行使価格の150%(202.5円)を上回れば、462円の新株に転換できるというもので、行使が進まなければ同社は予定している資金調達ができません。
YourTurnも新株予約権を約1年の間で行使して売却するためには462円以上の株価でないと、行使する必要がなくなります。
同社は、今回の増資を発表する1日前に社長が保有する新株予約権の一部を取締役3人に譲渡することを決めています。
恐らく、今回の資金調達を成功させるために、鬼IRを連発するのではないかと感じます。
今話題のさくらインターネット(3778)となんかやるのではと勘繰る向きもあるようです。
(田中氏はさくらの社長)
ただ、同社は継続前提に疑義注記を受けている会社で、今回の増資の説明文の中にも、「当社は、2023年10月24日に証券取引等監視委員会より、金融商品取引法に基づく開示検査を受けております。」「今後、開示検査の結果によっては、課徴金納付等の行政処分を受けることとなり、業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。」と書かれています。
また、社長の吉田弘明氏は、過去に取締役会の承認を得ずに会社を連帯保証人とする金銭消費貸借契約を締結していたり、インサイダー疑惑が持ち上がったり、反社との付き合いも噂される人物のようです。
現状のようなアゲインストのマーケット環境の時に、大仕手株が生まれやすいことは否定しませんし、同社株が大きく変貌する可能性もあるような気もします。
ただ、チキンと言われようとも、「君子危うきに近寄らず」が正解のような気もします。