3月5日(火)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別】
大林組(1802)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。
同社は、4日、資本政策の見直しを発表し、ROEは中期的に8%以上とする目標から2026年度までに10%以上にする
方針を掲げました。
それに伴い、配当方針も、DOE3%程度を目指す還元方針からDOE5%程度を目指す方針と変更しています。
2024年3月期末配当金は従来計画の21円から51円に引き上げ、年間配当金は72円で前期比30円の増配となる予定です。
野村証券の浜川友吾リサーチアナリストは4日付リポートで「野村予想ベースでの25年3月期の配当利回りは5.1%となり、同業他社比での配当利回りの高さは魅力」と指摘し、目標株価の算出に用いるPER(株価収益率)も14倍半ばと従来(13倍半ば)から見直し、目標株価は従来の1,800円から1,930円に引き上げています。
株価は年初来高値更新となりましたが、やや過熱感もあるため注意が必要です。
Kudan(4425)が急騰し、ストップ高まで買われています。
同社は本日昼に、米エヌビディアの協力の元、エヌビディアのエッジAIプラットフォーム「Jetson」へのKdVisualの最適化開発を完了し、同製品の発売を決定したと発表しました。
エヌビディアのエッジAIプラットフォーム「Jetson」は、生成AIを含むあらゆるAI技術のために提供されているGPU付きプラットフォームです。
Kudanとエヌビディアの顧客となるロボット・自動運転・デジタルツインなどの開発者は、従来のLiDARに加えてカメラを使用する環境においても、両社双方の製品能力を最大限に引き出した製品開発ができるようになったとのことです。
なお、これにあわせて3月18~21日にアメリカで開催される世界最大規模のAI技術カンファレンス「NVIDIA GTC 2024」に出展するとしています。
これが材料視されて後場は特買いで寄らずのストップ高買い気配となっています。
明日も買いが集まるとの期待も強いですが、昨年12月に発表し、今年1月に発行した新株予約権の行使が、未だ全て終わっていないだけに、明日はその売りが重石になるとの見方もあります。
行使株の売りをこなして上げられるか注目されます。
サイエンスアーツ(4412)が急伸し、ストップ高になっています。
ITシステムの設計や運用保守を手掛けるJTP(2488)がこの日午前11時ごろ、サイエンスAが提供するライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」へ「Azure OpenAI Service」を連携したと発表しました。
自社の「Third AI 生成AIソリューション」を活用して開発を行ったとのことです。
JTP(2488)も本日ストップ高まで買われています。
サイエンスAの株価は、2月29日に長い上影で付けた高値729円を上抜けており、一段高が期待できそうです。
日本ラッド(4736)が場中値つかずのストップ高比例配分まで買われています。
同社は4日引け後に業績修正を発表しました。
2024年3月期の経常利益を従来予想の2億円から3.1億円へと56.5%上方修正し、増益率が42.9%増から2.2倍へと拡大する見通しです。
主要顧客によるシステム開発需要の一時的急増に加え、IoTインテグレーション分野で組込ライセンス需要の急拡大などが業績を押し上げているようです。
AI関連として急騰場面にあった株価へと弾みが付き、目先この勢いがどこまで続くか注目されます。
【テクニカル分析】
日経平均は小幅反落!
ギャップダウンからスタートし、節目の4万円を下回って寄り付いたものの徐々に下げ幅を縮小し4万円を回復する陽線で終わっています。
4万円以下での買い需要の強さを確認し、ボリンジャーバンドをみても、+1σ(39,269.42円)と+2σ(40,682.16円)の間でのバンドウォークが継続していることがわかります。
明日はメジャーSQ前の「魔の水曜日」になります。
一般的に、SQ前の水曜日は、先物やオプション取引が活発化し値動きが荒くなることが経験的に知られています。
過去の傾向からは株価を「下げる方向」への警戒が強まることになりますが、あくまで経験則なので、実際に水曜日に株価が下がるかどうかは分かりません。
しかしながら、25日線乖離率は、引き続き+5.92%と高水準です。
SQ週を境に相場の上下が転換しやすいことも知られており、短期的な調整局面も想定しておいたほうがいいと思います。
【本日のトピック】
さて、日経平均と騰落レシオ(25日)を比較すると、日経平均が上昇一辺倒なのに対し、騰落レシオは100%前後をウロウロしており、まるで「ワニの口」のように差が開いてしまっていることがわかります。
この理由としては、言わずもがなですが、日経平均の寄与度の高い半導体関連が集中物色されているからにほかありません。
4日の米国市場はエヌビディア株が3.6%の上昇になりSOX指数も高値を更新しました。
しかしながら、日本の主力半導体関連は、まちまちの動きで、これが日経平均が伸び悩んだ原因になっています。
この要因を「AMDの中国向けAI半導体輸出に米政府が待ったをかけた」ニュースが流れたからと指摘する向きがある一方で、すでに日本の半導体関連は買われすぎているという論調もあります。
例えば、上記の表で言うと、エヌビディアの今期PERは32.9倍 来期PERは27.9倍の予想になっているのに対し、ほとんどの銘柄のPERがエヌビディアより高く買われていることがわかります。
そして、どれもが、現状のアナリストの目標株価のコンセンサスを大きく超過していることがわかります。
4日には、日経平均の定期見直しで、ディスコ(6146)とソシオネクストの半導体関連が追加されることが決まりました。
4/1からの反映ではありますが、ますます半導体関連の影響を受けやすくなると言えるでしょう。
日本の半導体関連が調整に入ることにより、本日のように、TOPIXやグロースに循環する動きが見られればいいのですが・・
半導体関連が調整することにより、日経平均が大きく下落するということも想定しておいたほうがいいかもしれません。