4月3日(水)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別】
伊藤忠商事(8001)が急反発しています。
同社は本日13時頃に、経営方針と2024年度経営計画を発表しました。
投資を通じた着実な収益成長に加え、企業ブランド価値の向上、株主還元拡大の3本柱で企業価値の持続的な向上を目指します。
また、2024年度に連結純利益8,800億円、総還元性向50%を目途(1株あたり配当200円下限、自社株取得約1,500億円)とする目標を掲げた他、1兆円を上限に成長投資を実施していく方針を示しました。
株価は年初来高値6,844円を視界に捉えています。
東海旅客鉄道(9022)が反発しています。
静岡県の川勝平太知事が2日、6月の定例県議会をもって辞職する意向を明らかにしました。
同氏は、「県庁というのは別のことばで言うとシンクタンクです。毎日野菜を売ったり、牛の世話をしたりするのとは違って、基本的に皆さんは知性が高い方たちです」と発言し批判を招いていました。
同氏はこれまでも、度々不適切発言をしており、以下に流れをまとめると
2007年
静岡文化芸術大学学長に就任
(同校理事長は前静岡県知事の石川氏)
2009年
静岡県知事就任
2013年
学力調査で県の小6国語Aが全国最低だったことを受けて「教師の授業が最低だということ」と発言し物議を醸す。
2020年
菅義偉元首相の日本学術会議の任命拒否問題について「首相の教養のレベルが図らずしも露見した」「学問をされた人ではない。単位のために大学を出られた」と発言し批判を受ける。
2021年6月
静岡文化芸術大の女子学生について「11倍の倍率を通ってくるからみんなきれい」「顔のきれいな子はあまり賢いことを言わないと、なんとなくもうきれいになる」と知性と容姿を結びつける発言で批判を受ける。
2021年10月
参院補選の応援演説にて対立候補の地盤だった御殿場市について「あちらはコシヒカリしかない」「飯だけ食って、それで農業だと思っている」と発言。再び批判を受け、辞職勧告決議が可決されるも辞職を否定。給与返上を申し出る。
2023年
給与を返上していなかったことが明らかに(そもそも返上に必要な条例の改正案を出していなかった)。その後、知事不信任決議案をギリギリで否決。「今度、間違えるようなことをしてひとさまに迷惑をかけた時は辞職する」と約束。
2024年 ←Now
冒頭の失言で再び批判を受けたことなどから辞職の意向を示す。
といった調子で、リニア工事を巡る同氏のこれまでの発言・態度も二転三転していました。
予定外の調査やリニア開業の遅れによる実際の経済損失は桁違いに大きいものと思われます。
ともあれ、JR東海が最短2027年開業目標を断念する方針を示したばかりで、これを受けリニア工事が進捗するとの期待に繋がり、同社株に見直し買いが入りました。
同社株以外にもリニア関連として鉱研工業(6297)、ケー・エフ・シー(3420)、日本車輌製造(7102)、ダイセキ環境ソリューション(1712)、ジオスター(5282)なども買われています。
岩井コスモ証券の饗場大介シニアアナリストは「これまで強硬に反対していた川勝氏が辞意を示したことで、リニア開通が早まるとの思惑が高まった」と話す一方で、野村証券の広兼賢治リサーチアナリストは3日付リポートで「どのようなスタンスの候補者が新知事に選ばれるかが、次の大きな関心」と指摘しています。
ACSL(6232)が急反発しています。
同社は2日引け後に、ドローンメーカーとして初めて日本防衛装備工業会の正会員として承認されたと発表しました。
国産でセキュリティの高いドローンを提供できる強みを生かし、政府調達に向けた製品採用への取り組みが評価されたとのことです。
同社は同工業会での活動を通じ、防衛産業の支えとなる国産の産業用ドローンを開発し、社会実装を推進するとしています。
物流の2024年問題が取り沙汰されてる中、ドローンは物流インフラを支えるキーテクノロジーとして注目をされており、同社に対する成長期待感が高まっています。
調整局面にあった株価は戻りを試す格好となり、更なる上値も期待されます。
広済堂ホールディングス(7868)が大幅反発しています。
SBI証券では投資判断「買い」を継続で、目標株価を1,020円にまで引き上げています。
葬祭公益、情報、人材の見通しを下方修正する一方、葬祭収益、資産コンサルティングの見通しを上方修正しており、2024年3月期は従来予想から下方修正しているものの、2025年3月期営業利益は従来の83.1億円から前期比32.9%増の84.4億円に上方修正しています。
株価は年初来安値圏からリバウンド相場へ移行しそうです。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅反落!
ローソク足は、小陰線ながら、マドを開けて下落し、25日線(39,774.15円)を明確に割り込んでいます。
ヒストグラムも、尚拡大しており、パラボリックも売り転換。
短期的な下落トレンドに入ったと言わざるを得ない状況です。
ボリンジャーバンドをみても、今週かどうかは不明ながら、-2σ(38,451.33円)あたりの下落があることは覚悟したほうがよさそうです。
その際、3/12安値(38,271.38円)上を守れるかが重要となり、もしこの水準を割り込む動きになれば、ダブルトップで中期下落トレンド入りになることを示唆しますので注意が必要です。
【本日のトピック】
さて、米金利上昇が止まりません。
4/2は、米10年国債は、一時4.4%まで上昇しました。
米クリーブランド連銀のメスター総裁は、利下げを開始する前にインフレが鈍化しているというさらなる証拠を目にしたいと述べ、ディスインフレのペースが減速するという自身の予想とおおむね一致しているとの見解を示しました。
タカ派で知られるメスター総裁は、年内に利下げが開始される公算が強いとしながらも、4月30-5月1日のFOMC会合での利下げを正当化するだけの十分なデータは得られないとの考えを示しています。
マーケットは利下げ時期がずれ込むことを折り込みはじめています。
金利が高止まりする中、株式が上昇に転じるためには、金利上昇以上のEPSの上昇で、益回りが上昇することが必要です。
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2日の米株が大きく下落したのも、テスラの販売台数が市場予想を大きく下回ったことが報じられ、EPSの下落要因として捉えられたからと思います。
EPSが上昇しているかどうかが確認できるのは決算です。
米株決算が本格化してくるのは4/22週以降になります。
決算により、EPSの拡大が確認され、株の益回りの上昇が確認できれば、株式市場は力強さを取り戻すと思われます。
逆に言えば、それまでは、株価は一段の下落があってもおかしくないのかもしれません。
今しばらくは忍耐の時期が続くと思われます。