3月15日(金)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別】
Abalance(3856)場中値つかずのストップ高比例配分まで買われています。
同社は、14日引け後に、2024年6月期第2四半期累計(7~12月)の連結決算を発表しました。
経常利益は前年同期比87.6%増の105億円に拡大し、通期計画の158億円に対する進捗率は66.5%に達しています。
12月中間期は太陽光パネルの単価下落が売上高を押し下げる要因となりましたが、セル工場の稼働と太陽光パネル製造事業での生産効率の向上が利益を押し上げる要因となったようです。
同社株は、昨年、一世風靡をおこし、13,620円まで駆け上がりましたが、その後、IR職人?の堀内信之氏のLAホールディングス(2986)への突然の華麗なるとらばーゆ(死語?)や決算発表延期等で株価は大きく下落していました。
今回、過年度の決算短信の訂正も行われましたが、影響は比較的軽微なものにとどまったとの受け止めもあって、アク抜け感につながったようです。
株価はPTSで、3,000円台を回復していますが、この勢いがどこまで続くか注目されます。
https://www.brains-tech.co.jp/
ブレインズテクノロジー(4075)が場中値つかずのストップ高比例配分まで買われています。
同社は、14日の取引終了後、2024年7月期第2四半期累計(2023年8月~2024年1月)の単体決算を発表しました。
売上高は前年同期比10.5%増の4億6,300万円で、営業損益は2,100万円の黒字(前年同期は4,200万円の赤字)に浮上しています。
新たな顧客創出や各製品の機能強化に注力したことに加え、他社との製品連携や共同実証実験などのアライアンスや営業体制の強化に努めた結果、黒字に転換したとのことです。
下落基調にあった株価の刺激材料となり、目先は2/26高値の1,369円を目指す動きになりそうです。
https://www.kamakura-net.co.jp/
同社は14日引け後に決算を発表し、2024年1月期の連結経常利益は前期比18.7%増の8.1億円に伸び、2025年1月期も前期比35.0%増の10.9億円に拡大する見通しを示しました。
既存事業の拡大に加え、顧客視点で生まれた新たなサービスの拡大にまい進していく方針とのことです。
また、同時に2027年1月期を最終年度とする中期経営計画を発表し、最終年度に売上高120億円、営業利益25億円を目指すとしています。
売上高、営業利益共に前期に続き過去最高を更新する見通しであることと業績成長への期待感から投機資金が攻勢を仕掛けているようです。
株価は過熱感が台頭していますが、上値の節目水準を抜けてきており、上値余地は残されていると見る向きもあるようです。
鴻池運輸(9025)が急伸しています。
同社は、14日、従業員による不正行為発覚などで遅延していた第3四半期の決算をしました。
累計営業利益は前年同期比22.9%増の133億円となり、通期予想は従来の143億円から164億円へ、前期比23.8%増に上方修正しています。
また、業績上振れに伴い、年間配当金も従来計画の51円から62円にまで引き上げています。
株価は、昨年10月以降のレジスタンスラインであった2,030円処を上抜いており、9月の昨年来高値2,119円を目指す動きになりそうです。
巴工業(6309)が急伸し、上場来高値を更新しています。
同社は、14日取引終了後、2024年10月期第1四半期(23年11月~24年1月)の連結決算を発表しました。
営業利益は前年同期比2.0倍の11億2,000万円となり、通期計画41億8,000万円に対する進捗率は26.8%となりました。
機械製造販売事業と化学工業製品販売事業の販売がともに増加したことが寄与したようです。
株価は、昨年末12月の急騰時に付けた高値4,330円を更新したことで、更に上値追いに拍車が掛かることも考えられます。
【テクニカル分析】
日経平均は反落!
ローソク足は陽線になるも、終値で25日線(38,817.62円)を下回り、5日線(38,765.80円)と25日線がデッドクロスしています。
ナイトセッションの日経平均先物は38,660円 +270円で戻ってきています。
配当落ちが約262円あることを考えると、月曜は持ち直す可能性が高いものの、25日線は下値支持線にはなりにくく、上値抵抗線にはなりやすいことが知られています。
25日線を明確に上抜き、上昇トレンドを取り戻せるか注目されます。
【本日のトピック】
さて、今週は、いよいよ、3/18~19日に「日銀金融政策決定会合」が開催されます。
日銀会合については、先々週あたりから、時事通信を中心にリークと思われる記事が頻出し、すくなくとも「マイナス金利解除」については、マーケットが、かなりの部分を織り込んだものと思われます。
その上で注目したいのは「マイナス金利が解除された後の話」です。
マイナス金利の解除自体はタカ派寄り(引き締め)の変更になりますが、「その先はしばらく利上げをしない」と日銀が示唆する場合には金融緩和の継続が強く意識されるものと思われます。
その場合は、イベント通過として、ドル高円安、株高の動きを取り戻すと思います。(銀行株にはマイナス)
三菱UFJフィナンシャル・フィナンシャルグループ(8306)を筆頭とした銀行株は、この流れを先取りしてか、株価が調整する動きが見られます。
ブルームバーグでは、前回の利上げ局面の2006年3月の量的緩和解除時が銀行株のピークになったことを引き合いにだし、銀行株の上昇が終わりを告げると指摘しています。
たしかに、日銀が2022年12月にイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)政策を微修正して以降、東証株価指数(TOPIX)の銀行業指数は68%上昇し、TOPIXの39%を大きくアウトパフォームしています。
ウォール街の相場格言「うわさで買って事実で売れ」に従えば、銀行株の調整は続くのかもしれません。
ただ、今回が2006年時と大きく違うのが、賃金の大幅上昇が実現されるというところです。
連合は、15日、24年の春季労使交渉の第1回回答の集計で賃上げ率は平均5.28%となり、焦点の中小企業の賃上げ率も4.42%と32年ぶりの高い水準となったことを公表しています。
ベースアップも3.70%に達し、企業は人件費の増加となる3.70%分を価格転嫁しないと利益率が下がるので価格転嫁されて行くものと思われます。
つまり、日本は、2006年時と違い、本格的なインフレ時代を迎えることになり、円安と物価上昇を止めるためには、遅かれ早かれ金利を上昇させていくことが求められることになると思います。
そして、金利上昇は銀行の業務純益を向上させることになりますから、銀行株は、しばらくは調整する局面があったとしても見直し買いが入ってくるものと考えます。
そもそも、今回の銀行株の調整は年金等のリバランス売りの影響が大きいと見る向きもあります。
月末に、リバランスが概ね終了するタイミングで、銀行株を仕込んでみるのも面白いのかもしれません。