15日の日経平均は28519.18円
-179.08(-0.62%)でした。
6日ぶりの反落です。前日売られた東京エレク(8035)やレーザーテック(6920)等の半導体関連が台湾TSMCの強気な設備投資計画をあらためて好感し大幅上昇。
その反面1Q決算を発表したファーストリテイリング(9983)が利益確定売りに押され3%近い下落。日本電産(6594)TDK(6762)などハイテク株も軟調となりました。
日経平均も本日終値で+2σ(28536.86)を微妙に割ってきています。18日以降売られる展開なら+1σ水準への下落 もしくはヨコヨコで日柄調整をこなし+1σが上昇してくるのを待つ展開かと思われます。
さて、本日はラッセル2000について考察します。
ラッセル2000とはNYやナスダックに上場している銘柄のうち時価総額上位1001位から3000位までの銘柄の浮動株調整後の時価総額加重平均型の株価指数です。
米国小型株ファンドのほとんどがベンチマークにしている指数ですが、現在ラッセル2000は年明けから急騰してきています。
上記はNYダウとラッセル2000を、ここ3か月比較したチャートですが、今年にはいってからラッセル2000は急騰してきており、NYダウをアウトパフォームしていることがわかります。
ラッセル2000は小型株の指数であり、かっては日本のマザーズと連携していたこともあったのですが、最近は上記のチャートのとおり、ほとんど動きに関連性は見られません。
上記はラッセル2000の上位構成銘柄ですが、1位のシーザーズ・エンターテイメント等は時価総額が1.4兆円になります。そもそもラッセル2000にはバリューとグロースを分散させて構成している指数なので、小型株といってもマザーズとは似て非なるものであることがわかります。
上記は日経平均とラッセル2000を比較したチャートです。ここ3か月、かなり関連性が高く、特に今年にはいってからは、ほぼ連携していることがわかります。
なぜ、このようなことがおこるのか?
考えられることとしては、日経平均はごく一部の寄与度の高い銘柄の動きで上下することは、これまでも申しあげてきたつもりですが、おそらくラッセル2000に流れている資金と日経の寄与度の高い銘柄に流れる資金が同質のものであるといえるのであろうと思われます。
先物のショートカバー中心の動きと思っていましたが、今年にはいり先物の出来高は決して多いわけではありません。ラッセル2000に流入しているロングの資金と同質の資金が日経平均に流入していることが推察されます。
逆に言えば、日経平均の炭鉱のカナリアはラッセル2000であり、ラッセル2000に下落の予兆があれば、日経平均も下落を警戒すべきと考えます。