1月20日(木) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり1559/値下がり539
騰落レシオ(25日) 90.13%
空売り比率 46.2%
売買代金 東証一部 3兆1657億円
マザーズ 1437億円
業種
個別
前日に急落したソニーG(6758)に見直し買いが入り、5.8%高になっています。
上記は、世界の主要な株価指数の年初来パフォーマンスですが、いまのところ、今年は、昨年苦戦した香港ハンセン指数のパフォーマンスがいいことがわかります。
その影響か、ソフトバンクG(9984)やファーストリテイリング(9983)、任天堂(7974)など昨年 苦戦したグループがしっかりの動きになっています。
JPMが目標株価を780円→890円、SMBC日興が890円→1100円に引き上げた三越伊勢丹(3099)が大幅高になり、高島屋(8233)やH2Oリテイリング(8242)なども連れ高しています。
自社株買いを発表した伊藤忠商事(8001)が上場来高値を更新しています。
マザーズでは、ビジョナル(4194)やFRONTEO(2158)、メドレー(4480)などが大幅高になり、苦戦している直近IPOのなかでも、エクサウィザーズ(4259)やアジアクエスト(4261)、エフコード(9211)がストップ高になるなど、見直し買いが入っています。
反面、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の海運大手が大幅続落になっています。
SOX指数の下落を受けて、東京エレクトロン(8035)やレーザーテック(6920)、ディスコ(6146)など半導体関連が売り込まれています。
T&D(8795)や第一生命(8750)、かんぽ生命(7181)など保険株も売り込まれています。
佐渡金山の世界遺産登録が見送られ、佐渡汽船(9176)が急落しています。
マザーズでは、直近買われていたUUUM(3990)やバーチャレクス(6193)が急落しています。
日経平均は反発!
相変わらず、ボラティリティが高い相場で、先物に振り回される状況です。
中国プライムレートの引き下げを材料に買戻しが入ったようですが、残念ながら、相場の転機になり得る「抱き線・包み線」の足形は完成していません。
米国では、支持線を割り込んだS&P500が、200日線を目指す動きになっています。
ラッセル2000もレンジを下抜ける恐れが出てきています。
とりあえず、今週末の米SQと来週のFOMCを通過しないと、まだまだ予断を許さない状況です。
さて、本日は、バリュー株の代表格である海運株が大幅続落しています。
下落の理由としては、本来マーケットにとってプラスと取られてもいい「中国の利下げ」です。
「中国の景気はそこまで悪化しているのか!」と解釈されて空売りの標的になったようです。
そして、昨日も取り上げた東証REIT指数は11営業日連続安になっています。今年になってから1勝11敗です。
売却されている理由としては
① 米長期金利上昇
海外勢にとって日本REITの投資妙味が相対的に薄れてきている。
②需給悪化
1月は6件のREITが計880億円の公募増資を発表。消化不良か?
③コロナ再拡大
外出自粛で収益悪化が懸念されるホテルや商業施設。
リモートワーク加速で賃料下落につながりかねないオフィス。
などが理由となっていると思われます。
NAV倍率(株式のPBRに相当)は1倍近くまで下落してますし、不動産価格自体は底堅く推移しているため、一段売り込まれることは考えにくいと思うのですが・・・
売ってきているのは海外投資家です。
グロース株のみならずバリュー株やREIT指数が売られているのは、非常に不気味です。
梶山幹事長代行は、賃上げ実現に「株主利益を人的資本へ投入」すると発言したようです。
内閣支持率が上昇する一方で、海外投資家は
・具体的な成長戦略が見えない
・原発等の議論は参院選後まで棚上げの方針のため、企業は原油上昇などエネルギーコスト上昇にさらされる。
・カーボンニュートラルについても、日本ルールを主張しないため欧州ルールや米国ルールに翻弄され主導権を握れていない。
・コロナ対策についても、経済を優先する欧米に対し、インフルエンザなみの「5類」分類を見送り、効果検証されていない「まん防」発動。
・経済安保についても、具体的なガイドラインを示さないため企業は動けない。(米国はガイドラインが明確なため、ルールが許す経済活動に積極的)
・社会主義的発言多数。
などを嫌気しているようです。
岸田ショックは当分終わりそうにありません。