1月19日(水) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり59/値下がり2111
(今年11営業日中9営業日が値下り1000を越えています)
騰落レシオ(25日) 85.93%
空売り比率 48.6%
売買代金 東証一部 3兆5277億円
マザーズ 1541億円
日経VIもVIX指数も急上昇してきています。
VIX指数が通常の調整レベルでの30ぐらいまでで止まるか注目です。
業種
個別
マイクロソフトがゲーム大手を買収したことで、ゲーム関連には買いが入っており、カプコン(9697)やスクエニHD(9684)などは大幅高になっています。
JPMが「Neutral」→「Over」 目標株価を2100円→2400円に引き上げた大王製紙(3880)が大幅高になり、同じく、三菱UFJMSが目標株価を1400円→1600円に引き上げたIDOM(7599)もしっかりの動きでした。
12月の月次に回復が見られたパーク24(4666)も逆行高になっています。
上方修正と期末配当実施を発表したアピリッツ(4174)は値つかずのストップ高比例配分になっています。
反面、マイクロソフトのゲーム大手買収でゲーム事業の業績への悪影響が懸念されたソニーG(6758)が13%近い下落になっています。
米ナスダック大幅下落の影響でレーザーテック(6920)や東京エレクトロン(8035)が大幅下落になり、SMBC日興が「1」→「2」 目標株価を12700円→9900円に引き下げた村田製作所(6981)も6%近い下落になっています。
グロース株だけではなく、バリュー株も売られる動きになり、日本郵船(9101)や商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の海運大手3社は厳しい下落になっています。
トヨタの通期生産計画未達見込みを受けて、トヨタ(7203)のほか、デンソー(6902)やアイシン(7259)など自動車部品関連も大幅安になっています。
監理銘柄指定見込みとなっているグレイステクノロジー(6541)は、3日ぶりに値が付き、投機的資金が入り大商いになったものの、ほぼ安値引けの65%安に沈んでいます。
日経平均は大幅下落!
寄り付きから節目の28000円をあっさり割り込み、その後も売りが続く展開でした。
前日の外国ファンドのオプション手口を見ると、28000円以上のプットに売りが集まっていたため、本日ヘッジのための先物売りが大きく出る形になりました。
香港や上海がさほど下落していないのに、大きく売り込まれたのは、外国ファンドの先物に振り回されているからであろうと思います。
そして、ついに昨年秋から続いていた三角保ち合いを下離れています。
一般的に保ち合い期間が長ければ長いほど、エネルギーをため込んでいる期間も長いため、より大きく動くといわれています。
米国のS&P500も1年以上サポートラインとして機能してきた支持線を割り込んでいます。
ナスダックも200日線を割り込んできており、米国のコロナバブルの終了を示唆しています。
しかしながら、このタイミングで個人は日経レバレッジ(1570)を大幅買い越ししています。
今後、戻り局面でも戻り売りが出やすくなりますので、上値は重くなります。
そして、気持ち悪いのが、本日、東証REIT指数が1日の下げ幅としては2020/3のコロナショック以来最大となる-3.54%を記録しています。
高配当&ディフェンシブのREITの謎下げは、今回の下落の深刻さを示しているのかもしれません。
米国の動き次第では〇〇ショックと言われるような下落に発展する可能性もあるため注意が必要です。
さて、本日ソニー(6758)が日経レバ(1570)を除けば、売買代金トップとなる大商いをやりながら、13%近い下落に沈んでいます。
米マイクロソフトがゲーム大手のアクティビジョンを687億ドル(約7兆8700億円)で買収したのが材料になっています。
アクティビジョンは「コールオブデューティー」という年間、約30億ドル(約3500億円)規模の売上を上げる戦争ゲームを持っています。
「コールオブデューティー」はPCやプレステ4、マイクロソフトのXBOXで遊べるようですが、今回、マイクロソフトの買収で、プレステから撤退させるのではないかという思惑で売り込まれたようです。
しかしながら、今回の材料が、ソニーを13%も下落させる材料になり得るのでしょうか?
仮に、「コールオブデューティー」がプレイステーションから撤退したとしても、ソニーGの営業利益で100億円~300億円の減益要因になると言われています。
営業利益が300億円の減益になるとしても、純利益は180億円程度の減益要因になります。
ソニーのPERは約22倍なので、180億×22=3960億円となり、今回の下落要因は時価総額で約4000億円くらいの減額要因になるはずです。
ところが、本日の下落でソニーGは約1兆5000億円ほどの時価総額が吹き飛んでいることになります。
そもそも、ソニーGはゲームだけの会社ではありません。
ゲームについても、一つのタイトルを失ったとしても、品薄状態のゲーム機が売れなくなるというものではないと思います。
今年の大発会はトヨタとともに、「2022年はソニーの年」という雰囲気を醸し出していました。
それだけに、今後ソニーGの株価がどのように推移するのかは、今後の日本株の行く先を占う上でも重要な指標になると思います。