1月18日(火) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり538/値下がり1557
騰落レシオ(25日) 89.00%
空売り比率 45.1%
売買代金 東証一部 2兆8125億円
マザーズ 1544億円
業種
個別
ファーストリテイリング(9983)やキーエンス(6861)、レーザーテック(6920)など超値がさグロース株が上昇しています。
(ファーストリテイリングは日経平均寄与度1位に返り咲いています。)
「まん防」適用地域が拡大するとの観測が伝わるも、HIS(9603)やOLC(4661)、エアトリ(6191)、ラウンドワン(4680)、富士急行(9010)などレジャー関連が軒並み強い動きになっています。
国内ガス田の炭鉱をはじめると発表したINPEX(1605)が昨年来高値を更新し、大型受注に関するリリースが好感されたジェイテック・コーポレーション(3446)が急騰しています。
上方修正を発表したシュッピン(3179)や増配の見通しを発表したリソー教育(4714)が急伸しています。
反面、日本製鉄(5401)、JFEHD(5411)、神戸鋼(5406)など鉄鋼株が軒並み急落しています。
日銀会合が金融緩和継続の方針を打ち出したためか、三菱UFJ(8306)や三井住友(8316)など銀行株が総じて値を崩しています。
ソフトバンク(9983)やソニーG(6758)も後場からマイナス転換になり、直近強く買われていたネクステージ(3186)やIDOM(7599)など中古車関連も利益確定売りに押されました。
株主優待廃止を発表したエストラスト(3280)や月次が失望を呼んだエイジス(4659)も急落しています。
日経平均は反落!
一時、300円ほど上昇し、25日線(28616円)を上抜くも、米長期国債利回りが1.85%を超えて、先物が1%以上下落していることが伝わると、一気に売りが吹き出し、日経平均もマイナスで終了しています。
足形も長い上髭を伴った包み足陰線になっていて、目先の高値を付けた印象があります。
米株次第になりそうですが、25日線も下方転換し、75日線(28797円)と200日線(28782円)のデッドクロスも間近になっています。
三角持合いの下限水準を守れるかが焦点であり、下抜けた場合は昨年来安値(26954円)を試すような下落があってもおかしくありませんので注意が必要です。
さて、本日は鉄鋼株を中心にバリュー株が売り込まれる流れとなりました。
上記のTOPIX バリュー/グロースレシオを見ても、年末から、ほぼ一直線で上昇してきました(グロース売りのバリュー買い)が、やや変調が見えてきたように思います。
そして、PERが1523倍のハイパーグロース株であるJTOWER(4485)が11日ぶりにプラスになりました。
同じくPERが173倍のGMOファイナシャルゲート(4051)も10日ぶりにプラスになっています。
エムスリー(2413)の1分足をみても、セリングクライマックスかと思われるような売りをこなしています。
一般に、米金融政策の正常化が進むと長期金利が上昇し、バリュー株優位になるとの見方が多いのですが、前回の正常化局面(2014年~2018年)においてはグロース株のパフォーマンスが良好であったことがわかります。(日本株も同様)
JPモルガンは1/15の決算時に、22年はコスト増で逆風が吹く環境になり得ることを示唆しています。
もちろん、本日1日の動きで流れが変わったということはできませんが、今後米国はQTによる長期名目/実質金利上昇圧力と経済成長鈍化懸念の綱引きになると思われます。
経済成長鈍化懸念が勝れば、グロース株優位の展開に変化することがあり得ることは覚えておいたほうがいいと思います。