2月16日(水) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり1792/値下がり320
騰落レシオ(25日) 104.44%
空売り比率 41.5%
売買代金 東証一部 2兆8246億円
マザーズ 1552億円
業種
個別
海運株が強い動きになり、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の大手海運3社がそろって上昇しています。
中堅海運にも値を飛ばすものが続出し、明治海運(9115)や飯野海運(9119)、玉井商船(9127)などが急騰しています。
乾汽船(9308)は、買収防衛策を取り下げなかったことに対して、大株主のアルファレオから代表解任を求められていたものの、訴訟に勝訴したことが伝わり、ストップ高まで買われています。
旅行関連にも強い買いが入り、エアトリ(6191)やオープンドア(3926)、アドベンチャー(6030)、HANATOUR JAPAN(6561)などが大幅上昇になっています。
自社株買いが好感されたブリヂストン(5108)が大幅上昇になり、非鉄異形圧延の量産技術を確立したと発表した日本金属(5491)も急伸しています。
反面、今期営業減益と減配を発表したツバキ・ナカシマ(6464)が急落しています。
ロシアのウクライナ侵攻が一息ついたことから、防衛関連株として買われていた石川製作所(6208)や豊和工業(6203)が売り込まれています。
原油価格下落を背景に、INPEX(1605)や富士石油(5017)が売り込まれ、インフレ関連として物色されていた住友金属鉱山(5713)にも利益確定売りが入っています。
決算が悪材料視された小型株は、引き続き厳しい下落になっていて、ジィ・シィ企画(4073)やFRONTEO(2158)、ネットプロテクションズHD(7383)などが大幅続落に沈んでいます。
日経平均は大幅反発!
マドを開けての反発になり、5日線(27336円)を奪還しています。
下降する25日線(27474)を上抜けて、週初に形成したマド埋め(27575円)を達成できるかが、目先の注目ポイントになると思われます。
サイクル的には、リバウンド局面は、おおむね20日間ほどの期間が見込めるため、来週あたりまでの反発、もしくはヨコヨコで日柄調整が続いてもおかしくありません。
とりあえず、明日早朝のFOMC議事録発表で、マーケットがどの様な反応になるのか注目されるところです。
さて、2022年に入ってから、バリュー上昇グロース下落の極端な二極化が起こっています。
指数の騰落率をみても、大型グロース株で構成される東証グロース指数は▲9.7%の下落になり、小型グロース株で構成される東証マザーズ指数は▲25.1%の暴落になっています。
世界的にインフレが問題になり、金利上昇が取り沙汰されていますのでこの傾向は続くでしょう。
引き続きバリュー株が相場の主役である流れは変わらないかもしれません。
しかしながら、ここまで、あからさまに、はっきりした流れになっているということは、すでに多くの人が、その流れに従い行動しているということです。
場合によっては、すでに8合目あたりまで来ているのかもしれません。
成長性が乏しいバリュー株の高値づかみをしてしまうと、次の山が来るのに10年以上かかるなんてこともザラにありますので注意が必要です。
もちろん、小型グロース株はハイリスクハイリターンであり、なかには、期待された成長が実現せず上場廃止になるような銘柄もあります。
しかしながら、私がグロース大好き人間ということもありますが、やはりテンバガーになる銘柄はグロース株から生まれることが多く、夢があるのはグロース株だと思います。
それでは、グロース株投資で、一番大切な事は何でしょうか?
本物の成長株を見極める銘柄選択能力でしょうか?
もちろん、それを磨くことは大切なことですが、それより大切なのは波に乗ることです。
上記は2016年からの東証マザーズの月次推移ですが、マザーズ市場には、大きな波があることがわかります。
2018年1月から2020年2月にかけて、東証マザーズ指数は半値以下に下落しています。
このような時には、どんなにいい銘柄を発掘してきても売られます。
いい銘柄も悪い銘柄も売り込まれ、このような相場の時に利益を上げるのは至難の技です。
このような、下落局面では、とりあえず売却し様子を見るのが得策です。
逆に、上昇の波に乗れば、面白いように儲かるのが、マザーズ指数です。
2020年3月から2021年2月まで、東証マザーズ指数は2倍になりました。
このような時には、いい銘柄も悪い銘柄も上昇します。
成長があやしい銘柄でも、雰囲気だけで倍になるようなことがあり、本物の成長株でなくとも、大きな利益が取れるのは、このような波に乗れた時です。
そして、東証マザーズ指数は、2021年2月以降、再び、なんでも売られる流れにもどっています。
このような流れの時には、安易に値ごろ感や短期のテクニカルで買いを入れるべきではありません。
上記は、先週信用買い残が増加したマザーズ銘柄ですが、今週になって大きく売り込まれていることがわかります。
下落の中、逆張りで買う人が多くいて、買った人が、投げさせられているという悪循環にはまっていることがうかがえます。
それでは、東証マザーズ指数の波をどのようにして読むのでしょうか?
上記は東証マザーズ指数と13週移動平均です。
「13週移動平均が上向きの時にしかトレードしない」と決めておくのは有効だと思います。
こうした、やり方ですと、底値では買えないかもしれません。
しかしながら、大きな流れを読み違うということはなくなると思います。
個人投資家は、決算ごとに結果を出さなければならない機関投資家と違い、時間を味方につけることができます。
流れをとらえ、波に乗ることが大切と思います。