7月19日 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり217/値下がり1912
騰落レシオ(25日) 83.91
売買代金 東証一部 2兆0666億円
マザーズ 1563億円
日経VI 21.62 +1.99(+10.14%)
VIX 18.45 +1.44(+8.47%)7/16
業種 医薬品が唯一上昇
空運、鉄鋼、電気機器などが大幅下落
個別 アルツハイマー治療薬について、臨床現場の医療従事者に、十分理解されるよう情報提供をおこなっているというコメントを出したエーザイ(4523)が上昇しています。
主力株が全滅する中、ダイキン(6367)が逆行高し、業績期待の高いワークマン(7564)や神戸物産(3038)などの小売の一角が買われました。
日経新聞の社長インタビュー記事で業績期待の高まったJVCケンウッド(6632)が急騰し、上方修正とロート製薬と資本業務提携を発表したファーマフーズ(2929)がストップ高しています。
その他、コアーキングスペースを全国展開するいいオフィスと業務提携を発表したツクルバ(2978)が12%近い上昇になり、東京都公募のプロジェクトに参加することを発表したアイサンテクノロジー(4667)も大幅高しています。
反面、キーエンス(6861)やファナック(6954)など値がさ株が大幅安になり、SCREEN(7735)やSUMCO(3436)、ルネサス(6723)など半導体関連も総じて売り込まれました。
コロナ感染拡大が懸念される中、JAL(9201)、ANA(9202)、HIS(9603)、JR西日本(9021)などアフターコロナ関連の多くが下落しています。
直近IPOのベイシス(4068)やBCC(7376)、コラントッテ(7792)なども手仕舞い売りに押されています。
また、食道がんを対象としたペプチドワクチンの治験で有意差が認められなかったと発表したオンコセラピーサイエンス(4564)が26%近い下落になっています。
日経平均は4日続落!
マドを開けて下落し、一時27500円を割り込みました。
200日線(27672円)を維持できず、5日線(28252円)も下向きに転じています。
200日線を一時的に下回り反発するのであれば、問題ありませんが、毎日約20円ほど上昇する200日線浜辺で上値が抑えられる動きになれば、上昇トレンドに終止符がうたれることを意味し、中期調整を余儀なくされます。
売買代金が少なく、商いを伴った売りではないため、外資の先物を使った売り崩しと思われ、早晩反発に入ると思われますが、米株の下落を伴えば、27000円あたりまでの下落は覚悟しなければならないかもしれません。
さて、上記はS&P500の日足ですが、前回、4週間前のFOMCの時から、約3.9%ほど上昇していることがわかります。
ところが、中小型株で構成されるラッセル2000は、同期間、約3.3%ほど下落していることがわかります。
上記はラッセル2000より、さらに小型株で構成されるIWCですが、同期間下落率が約3.9%とラッセル2000より下落率が高いことがわかります。
これは、なにを意味するのかというと、流動性の劣る小型株からのリスクオフが起こっているということです。
そして、上記は日経平均ですが、同期間ラッセル2000と同じ約3.3%の下落になっています。
日経平均がラッセル2000と相関関係が高いことは、以前のブログにも書きましたが、日経平均は世界の株式市場の中では、中小型扱いであり、米国の巨大株とは動きが異なるということです。
そして、世界で最も流動性があり、質が高いのは米長期国債ですが、上記のように、同期間、質を求める資金が長期国債の買い付けにまわり、米10年国債利回りは0.15%下落しています。
すなわち、米10年国債利回りの低下は、景気後退を示唆するものではなく、資金循環の結果であると思われます。
次回のFOMCあたりで、先延ばしにしているテーパリングの議論が活発になってくれば、米10年国債利回りは上昇してくると思われます。
そうなれば、ドル高円安になり、銀行株が上昇することにより日本株も、再び上昇してくるのかもしれません。