12月28日(火) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり1871/値下がり252
騰落レシオ(25日) 88.50%
空売り比率 40.8%
売買代金 東証一部 2兆1688億円
マザーズ 2062億円
業種
個別
SOX指数の上昇を受けて、東京エレクトロン(8035)とレーザーテック(6920)が買われ連日上場来高値を更新しています。
本日の上昇で、東京エレクトロンがファーストリテイリング(9983)を抜いて日経平均寄与度1位になっています。
上位10位内にアドバンテスト(6857)や信越化学(4063)も入っており、日経平均はSOX指数の影響をより受けやすくなっていると言えます。
主力どころでは、ソニーG(6758)や日立(6501)、ファナック(6954)、ダイキン(6367)などが物色されました。
上方修正を発表した帝国繊維(3302)や3Q時点で通期利益計画を超過したあさひ(3333)が大幅高になり、上方修正と増配を発表した愛知銀行(8527)が急騰しています。
直近上場のサスメド(4263)が塩野義製薬(4507)と不眠症用アプリに関して販売提携契約を結んだと発表し、ストップ高比例配分まで買われ、昨日ストップ安になったエフ・コード(9211)もストップ高になっています。
セキュア(4264)は本日、公募価格の2.3倍になる初値がつき、その後も大きく上昇しています。
反面、ファーストリテイリング(9983)や任天堂(7974)は逆行安になり、日本郵船(9101)や商船三井(9104)など海運株も売られています。
新興銘柄はまだ警戒感が強く、メルカリ(4385)やそーせいG(4565)が軟調になり、連日大商いをやっているFRONTEO(2158)も買い先行でスタートするも失速し5%を超える下落になっています。
直近上場銘柄のなかでも、サインド(4256)やリニューアブル・ジャパン(9522)、ニフティライフスタイル(4262)などは大幅安になっていて、明暗を分ける結果になっています。
昨日、洋上風力発電公募の選定もれを嫌気してストップ安になったレノバ(9519)が連日のストップ安になり、第三四半期報告書の提出期限を再延長すると発表したアウトソーシング(2427)も一時ストップ安になるまで売り込まれています。
日経平均は大幅高!
抵抗線になっていた200日線(28831円)を上抜き、75日線(29057円)につっかける動きです。
75日線を明確に上抜けるには、一段と騰勢を強める必要があり、米国次第ということになるとは思いますが、本日は12/16の高値(29070円)を上抜く動きが見られ、大納会に向けて「掉尾の一振」が期待できる環境が整いつつあると思われます。
さて、今年はマザーズ指数が年初から約15%の下落になり、厳しい懐具合になった個人投資家も多かったと思います。
特に、11月からの下落はきつく、追証で退場になった人もいるでしょう。
しかしながら、新年度入りとなる明日以降は個人投資家の逆襲が始まるかもしれません。
上記はマザーズ市場の個人投資家の売買動向ですが、例年12月は売り越しになっているのが、1月はおおむね買い越しになっています。
これは、年末に損益通算のための損だし売却が増えるのと、例年12月に新規上場が集中するからだと思われます。
今年も12月に32銘柄ものIPOがあり、かなりの資金が吸収されましたが、来年1月は新規上場の予定はありません。
もちろん、外国人の売買動向に翻弄される相場は来年も続くと思われますが、上記の通り、コロナ前と比べて外国人の市場シェアは減っていることがわかります。
それに対して、個人の市場シェアはコロナ前と比べて増えていることがわかります。
そして、業績面でも、個人が主戦場にする小型株のほうが営業利益の伸び率が高いことがわかります。
東証小型株指数のチャートをみても、9月高値から約3か月下落トレンドが続いたことになっていますが、最近はWボトムを形成し底打ちした可能性が出てきています。
目前の抵抗線をブレイクすれば、トレンド転換になり、小型株の一斉蜂起がはじまる可能性があります。
今年は「株を枕に年を越す」のが得策かもしれません。