5/14の日経平均は28084.47円
+636.46(+2.32%)でした。
東証1部の騰落銘柄数は値上がり1790/値下がり347。
騰落レシオ(25日)80.61
売買代金は2兆8867億円。
日経VIは24.09 -4.22(-14.91%)
VIXは18.81 -4.32(-18.68%)
一時27.59まで跳ね上がりましたが、大幅に下落しています。米株は落ち着きを取り戻しつつあります。
業種別では精密機器やその他金融、その他製品などが上昇した一方で、パルプ・紙、鉄鋼、非鉄金属などが下落しています。
個別では、東京エレク(8035)やレーザーテック(6920)など半導体関連が大幅高。
ファーストリテイリング(9983)も3%以上の上昇になっています。
業績関連ではオリックス(8591)やIHI(7013)が大幅上昇。
いすゞ(7202)は21.7%の派手な上昇になっています。
いすゞといえばトラックですが、決算資料を見ると、アジアでのトラックの伸びが顕著になっています。背景にはフィリピンやインドネシアのニッケルがEVの電池材料として、中国に大量に買い占められており、その運搬にトラックが売れているようです。
その他、1Qが大幅営業黒字で通期の見通しも引き上げたアシックス(7936)がストップ高。
LINEと業務提携を発表したフィードフォース(7068)もストップ高しています。
また、通期見通し上方修正と携帯端末事業参入を発表したバルミューダ(6612)もストップ高比例配分しています。
反面、日本製鉄(5401)、JFEHD(5411)、神戸鋼(5406)など鉄鋼大手がそろって下落。
業績関連ではカシオ(6952)や日テレHD(9404)が大幅安になり、遊技機を手掛けるSANKYO(6417)やフィールズ(2767)も厳しい下げになりました。
その他、前期大幅最終赤字になった板ガラス(5202)は15%近い下落になり、上期最終赤字のプレイド(4165)は一時ストップ安まで売り込まれました。
また、下方修正を発表したAmazia(4424)はストップ安比例配分に沈んでいます。
日経平均は反発!
野村やCSの先物のショートカバーが入り反発しており、ナイトセッションでは、水色の線の28280円で終わっています。
ただ、紫の線の25日線が茶色の線の75日線をデットクロスしており、戻り売りも出やすい形状です。
緑の線の5日線を突破し、5日線を下値に踏ん張ることができるかがカギになりそうですが、28500円~29000円では戻り売りが出てくると思われます。
通常、3段高下の法則では、下落時は3つの下落と2つの調整高の波があるといわれます。
200日線(26400円あたり)までの下落は想定しておいたほうがいいと思います。
さて、決算発表も峠をこえてきました。
上記は日経平均のPERですが、一時、23倍近くまで上昇していましたが、企業業績好調をうけて、5/14には14.40倍まで下がっています。
ところが、今回のPERを見るうえで注意しなくてはならない事象が出てきています。
上記は5/13に発表になったソフトバンクGの決算です。(売上より経常のほうが多い見たことない状況です。)
ご存じの通り、ソフトバンクGは今回の決算で約5兆円の純利益を叩き出しました。トヨタの約2倍です。
ただ、今期のガイダンスは出していませんので、PERを算出する上では日経予想が使われます。
上記をみると、今期純利益の日経予想が約1割減の4兆5000億になっています。アナリスト予想が約1兆1500億くらいですから日経予想がかなり強気に算出していることがわかります。
4兆5000億という金額は日経平均採用銘柄の純利益総額の約17%にあたり、今回日経平均のPERを大きく引き下げています。もはや、PERでは日経平均の割安割高をはかれない状況になっています。そして、ソフトバンクGのPERも3.25倍になる計算になります。
決算発表後、ソフトバンクGの株は売り込まれました。
時価総額が約15兆円の会社が5兆円の利益をだしPERが3.25倍にも関わらずです。
そして、上記の通りソフトバンクGは全市場で信用買い残が日経レバについで多い状況です。
ソフトバンクG株が売られると、追証につながり、他の担保の株も売られることになります。
今回の急落の理由の一つにソフトバンクGが売られたことも挙げられると思われます。
ソフトバンクGの適正価値をはかるのは難しく、米国市場次第です。今回こそ約5兆の利益が上がりましたが、前前期は赤字でした。
当面は、米国市場の動向で乱高下する動きになりそうですが、その影響力が市場全体にも大きく働きますので注意が必要です。