2月9日(水) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり1564/値下がり544
騰落レシオ(25日)91.98%
空売り比率 43.9%
売買代金 東証一部 3兆3824億円
マザーズ 1159億円
業種
個別
決算でアク抜け感が強まったソフトバンクG(9984)が6%近い上昇になり、大幅上方修正と増配を発表したJFEHD(5411)と神戸鋼(5406)の鉄鋼大手2社が大幅高になっています。
決算が好感されたシマノ(7309)が一時ストップ高になるまで急騰し、AGC(5201)も9%を超える大幅高になっています。
通期利益見通しを引き上げた日産自動車(7201)が上昇し、決算が好感されたIHI(7013)やSANKYO(6417)も急騰しています。
通期の見通しを大幅に引き上げたマミヤオーピー(7991)は値つかずのストップ高比例配分まで買われています。
本日上場のライトワークス(4267)は初値で公募価格を4割強上回り、その後もストップ高まで上昇しています。
反面、原油の下落を背景にINPEX(1605)が売り込まれ、営業利益見通しを引き下げた石油資源開発(1662)も大きく売り込まれています。
三井住友(8316)やみずほ(8411)など銀行株の一角に利益確定売りが相次ぎ、ディフェンシブの通信株、KDDI(9433)やNTT(9432)、ソフトバンク(9434)も軟調な動きになりました。
3Qが大幅減益になったレノバ(9519)や通期の見通しを引き下げた太平洋セメント(5233)が大幅安になっています。
1Q大幅減益のBEENOS(3328)が12%を超える急落になり、下方修正がネガティブサプライスとなったユニバンス(7254)はストップ安比例配分まで売られています。
日経平均は大幅続伸!
ギャップアップスタートになり、5日線(27358円)を奪還しています。
2/2の高値(27564円)も上回ってきていて、とりあえず第一関門クリアというところです。
次は、25日線(27691円)を上抜けて28000円を超えることができるかが注目になると思います。
TOPIXは25日線(1944Pt)を上抜けています。
しかしながら、上記のように三角持合いのかっての支持線にぶつかっています。
明日以降、上抜けていくのか、跳ね返されるのかが注目であり、明日下落すれば、戻り高値感が強まると思われます。
本日の上昇を牽引したのは、なんといってもソフトバンクG(9984)の動きでしょう。
ご存じの通り、決算では、あまり、見るべきところがない状況で、アームの売却すら断念しています。
アリババの株価がしっかりしていたというのはあるかもしれませんが、恐らく大口の機関投資家が、決算の内容にかかわらず、決算を通過すれば買戻しをすることを決めていてポジションの解消に動いたものと思われます。
あす以降も、買われて「悪材料出尽くし」となるのか、一過性の動きになるのか、日経平均の方向性を占ううえでも注目されるポイントになると思います。
さて、本日は長期保有ポートフォリオを組むうえで有効と思われる「10年以上連続増配企業」を取り上げます。
連続増配年数トップは花王(4452)で32年連続増配を記録更新中です。(ちなみに米国ではアメリカン・ステーツ・ウォーター(AWR)で、なんと67年連続増配更新中とのことです。)
言わずもがな、10年以上も連続増配する会社は経営目標に株主還元の一環として連続増配を組み入れている会社が多く、長期のポートフォリオを組むうえで注目すべき企業と言えると思います。
ここで注意すべき点は配当性向です。
配当性向とは、当期純利益のうち何%を配当にあてたかを示す指標であり、配当性向が高いほど、株主に多くの利益を還元していることになります。
しかしながら、配当性向が高すぎると、利益水準に対して配当を出しすぎているということを意味しており、いずれ減配せざるを得ないことになり得ます。
上記の表でいうとスカラ(4845)やヨンドシーホールディングス(8008)は配当性向が100%を超えていて、今後安定的に増配を続けていくのは難しいと思います。
上記は、配当性向を低い順に並べ替えた表です。
配当性向が低ければ、今後も安定した増配が見込めると思います。
この中から、低PER、低PBR銘柄を抽出すれば、バリューで今後も増配が見込める資産株候補が得られると思います。
三菱HCキャピタル(8593)
22年連続増配
PER 9.3倍 PBR 0.72倍 配当利回り 4.21%
配当性向 40.6%
住友電設(1949)
10年連続増配
PER 10.2倍 PBR 0.92倍 配当利回り 3.36%
配当性向 33.1%
日頃からチェックしておき、相場が下落したタイミングでコツコツ仕込んでいくのは面白いと思います。