11月9日(水)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄880/値下がり銘柄866
騰落レシオ(25日) 109.47%
空売り比率 42.7%
売買代金
東証プライム 3兆3915億円
東証スタンダード 826億円
東証グロース 1295億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数:投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
ソフトバンクG(9984)が3日続伸、約1年ぶりに7000円台を回復しています。
同社は「10月の自社株買い実施状況」を公表していますが、今年8月に発表した新しい自社株取得枠4000億円のうち、約半分を10月後半の10営業日で実施しています。
SMBC日興証券は「なぜ自社株買いを加速させているのか」とのレポート内で「遠くない将来、MBOなどで、企業としての在り方を見直す可能性がある」と指摘しています。
11/11は決算発表になりますが、新たな自社株買いが発表されるか注目されるところです。
インドでの四輪車販売の回復、円安効果が原材料高の影響を吸収し、通期営業利益予想を1950億円→2900億円に上方修正したスズキ(7269)が大幅続伸になっています。
2800億円程度のコンセンサスを上回り、中間配当を45円→50円に増配しています。
46円としてきた期末配当は部品供給不足の影響を見極めるため未定としています。
10/31のこのブログで紹介したタカトリ(6338)が止まりません。
本日も一時6000円をつけるまで上昇し、連日で上場来高値を更新しています。
週末の11/11に本決算発表がありますが、さすがに、10/28の上方修正発表から2000円以上上昇していますので、いったんは材料出尽くしで反落するかもしれませんが、引き続き注目していきたい銘柄です。
パーキンソン病専門の有料老人ホームを運営するサンウェルズ(9229)がストップ高まで買われています。
同社は8日引け後決算を発表し好決算を発表すると同時に、初の決算会見をおこなっています。
同社は現在、パーキンソン病専門施設を全国で16施設運営していますが「オープン前に部屋の8割が埋まる」ほどの需要があり、今後2030年までに100施設に増やす方針を発表しています。
株価は上場来高値を大幅に更新していますが、明日以降も強い動きが見られるか注目されます。
越境Eコマース事業を運営するBEENOS(3328)がストップ高まで買われています。
同社は2022年9月の経常利益は、投資事業の損失で前期比87.1%減の2.1億円に落ち込みましたが、2023年9月は前期比20倍の42億円に急拡大する予想をしています。
未定としていた前期の期末一括配当を25円とし、今期は未定にしています。
越境ECが好調で過去最高益を更新する見込みですが、日証金で株不足になっていて、小型貸借銘柄の踏み上げがあった可能性があり、明日以降はいったん調整もありえると思います。
反面、通期売上、経常利益は上方修正するも、営業利益はほぼ据え置きとした任天堂(7974)が7%を超える下落になっています。
Switchの販売台数を半導体不足等で引き下げ、期待されていた上方修正がなかったことに失望売りがでたようです。
また、未定としていた中間配当は630円になり、期末配当は10:1の株式分割を考慮した109円としています。
分割前の期末配当は1410円で実質減配となることも嫌気されたもようです。
しかしながら、「スプラトゥーン3」が4週間で670万本を売り上げるなど、見通しが保守的すぎると見る向きもあり、野村証券は投資判断を「Buy継続」目標株価を7600円→8000円に引き上げています。
あす以降の値動きが注目されます。
「プラチナバンド」割り当てに関する総務省の有識者会議で移行期間や費用負担の条件が示され、楽天グループ(4755)が大幅高になるも、費用負担が求められるNTT(9432)やKDDI(9433)、ソフトバンク(9434)が軟調になっています。
為替が円高になってきていて、三菱自動車(7211)やマツダ(7261)、SUBARU(7270)など自動車株の一角が売られています。
円安の恩恵を受けやすいインバウンド関連も続落していて、円高の恩恵をうけるニトリ(9843)は大幅高になっています。
少なくとも、明日の米CPI(消費者物価指数)を見なくては判断できませんが、円安トレンドの転換を示唆している可能性もありますので注意が必要です。
持分法による投資損益が悪化し、上半期経常利益を60.1億に減らし、一転減益になることを発表したGSユアサ・コーポレーション(6674)が7%を超える大幅下落になっています。
しかしながら、通期は据え置きにしていて、EV電池に参入することを表明しています。
株価が一過性の下落に留まるか注目されるところです。
【テクニカル分析】
日経平均は反落!
つつみ線(陽線→陰線)に近い足形になりながらも、75日線(27624円)、5日線(27595円)上はキープしています。
25日線(27164円)と200日線(27152円)がゴールデンクロスしてきていて、明日以降も踏み止まることが出来れば、SQに向けて28000円トライになる可能性もあると思います。
日経平均寄与度の高い東京エレクトロン(8035)の決算が11/10 ソフトバンクG(9984)の決算が11/11になります。
特にソフトバンクGの決算は日経平均のEPSにも影響をあたえますので注意が必要です。
【本日のトピック】
NTT(9432)
さて、IWON構想(アイオン構想)をご存じでしょうか?
IWON構想とは、NTTが2019年5月に発表した、ICT基盤インフラ構想であり、従来の電子技術(エレクトロニクス)から光技術(フォトニクス)にシフトし、より「低遅延」
「低消費電力」「大容量・高品質」のネットワークを実現しようとするものです。
具体的には上記のような「3つのメリット」があり、まさに、これまでのネットワークとは一線を画す新技術です。
IWON構想は政府の推進する「Society 5.0」とも深く関係しています。
(関心のある人は、上記の自民党の山田太郎参議院議員YouTubeをご覧ください。)
この技術を世界で唯一保有するのがNTT(9432)であり、2024年に仕様確立 2030年に実現を目指しているものです。
そして、これまで、日本は新技術を開発しても米国に横取りされてきた歴史があります。
そこで、NTTはIWON構想にソニーとインテルを加え、米国から横やりが入らないよう工夫をしています。
IWON構想が実現すれば、実質的に「NTTが世界のリーディングカンパニー」になる可能性があると思います。
NTTは11/8に決算発表を行い、上半期最終益が3%の伸びにとどまったことから、若干押し目を形成し始めています。
配当利回りは3.06%あり、PERは11.4倍です。
なるべく、押し目を狙い長期で保有すれば、ネクストGAFAMとして資産形成につながると思うのですがいかがでしょうか?