2月27日(月)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1213/値下がり銘柄556
騰落レシオ(25日)126.39%
空売り比率 42.4%
売買代金
東証プライム 2兆2986億円
東証スタンダード 1051億円
東証グロース 1715億円
【恐怖指数】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種】
【個別】
ファナック(6954)が大幅高になっています。
野村証券が同社の投資判断を「ニュートラル」→「バイ」に格上げし、目標株価を20700円→26000円に引き上げています。
同証券では、FA受注は2023年1-3月期が大底と見ていて、今後は上昇局面が期待できる点を評価しています。
営業利益は2024年3月期の1620億円予想に対し、2025年3月期は2060億円を見込んでいます。
自動化需要、地政学リスク対応、カーボンニュートラルが次のサイクルの利益成長を牽引すると予想しているようです。
同様に同証券は安川電機(6506)やTHK(6481)も格上げしています。
ラサ商事(3023)が大幅反発し、上場来高値を更新しています。
同社は2023年3月期の通期予想の上方修正を発表しています。
営業利益を23億円→28億円とし、年間配当も配当性向40%を基準としていることから、58円→68円に増配しています。
同社は、好業績で高配当、財務体質もよく低PBRということもあり、買い安心感があるとする向きもあるようです。
ヤマウホールディングス(5284)が場中値つかずのストップ高比例配分になっています。
同社は、配当方針を財務の健全性を前提としながらも、連結配当性向30%程度とすることを発表し、期末一括配当を30円→58円に大幅増配しています。
配当利回りは、ストップ高した株価を基準としても、尚5.63%になり、買いが殺到したようです。
株価は昨年来高値を更新し、どこまで勢いが続くのか注目されます。
モバイル端末ゲームを手掛けるオルトプラス(3672)がストップ高まで買われています。
同社はブロックチェーン「人狼ゲーム」プロジェクトに開発パートナーとして参画すると発表しています。
「人狼ゲーム」は「ソーシャル・ディダクションゲーム」に分類され、世界中に愛好者がいるゲームのようです。
株価は底値圏から動意づくことになり、732万株もの買いを残しています。
思わぬ株価になる可能性もありそうです。
サイエンスアーツ(4412)がストップ高まで買われています。
同社は自社のライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」とリアルネットワークスのAI顔認証「SAFR」との連携機能を4/3から試験供給すると発表しています。
これにより、警備や鉄道、小売など安全の確保が必要な現場でAIを活用したセキュリティをサポートするとのことです。
株価は、目先75日線(929円)を越えられるかがポイントになりそうです。
【テクニカル分析】
日経平均は小幅反落!
上向きの25日線(27453円)は下抜くも、75日線(27299円)がサポートとなる、小幅の陽線で終わっています。
「陽の陽はらみ」を形成してきていて、上値は、やや重いという状況です。
引き続き膠着状態が続く可能性もありますが、3月に入れば、どちらかに離れる可能性が高いと思われます。
今週も、米国では重要な経済指標の発表が目白押しになっています。
基本は「戻り売り」のスタンスと思われますが、指標の結果いかんで、大きく振れるボラタイルな動きになる可能性も十分あります。
少し、ポジションを落として、見極める展開と思われます。
【本日のトピック】
IMAGICA GROUP(6879)
https://www.imagicagroup.co.jp/
さて、本日はIMAGICA GROUP(6879)を紹介します。
同社は、映像制作、コンテンツ事業や映像機器を開発・販売等を展開する会社です。
【事業】
同社の事業は主に
・映像コンテンツ事業
・映像制作サービス事業
・映像システム事業
に分類されますが、24社のグループ会社で構成されていて、イベント企画からハイスピードカメラ開発まで、映像に関する、ありとあらゆる事業をやっています。
【業績】
同社は2/7に2023年3月期の3Q決算を発表しています。
全セグメントで増収となり、大幅増収増益を確保していますが、当期純利益は法人税等の増加により、前年同期比28.3%減の17億6300万で着地しています。
しかしながら、通期予想に関しては、特別損益を計上したこともあり、当期純利益は2期ぶりの過去最高益になっています。
【トピック】
株価上昇につながりやすい材料も豊富にありそうです。
同社は、3/27に新規上場する、VTuverグループ「ホロライブ」を運営するカバー(5253)に出資しています。
IRに出資比率と目的を質問しましたが、現時点では答えられないとのことでした。
カバー(5253)はANYCOLOR(5032)と並ぶVTuber2大大手です。
株価が人気づけば、同社株も注目されるかもしれません。
同社は、映像コンテンツ事業に分類されるIMAGICA EEX(イマジカ・イークス)においてメタバース事業も展開しています。
昨年末の日経新聞には、テレビ通販のQVCジャパンが同社技術を使い、メタバース販促イベントを開催したことが掲載されています。
私が注目したいのはフォトニック結晶チップの製造・販売を手掛けるフォトニックラティスです。
フォトニック結晶は、自然界の材料では実現できない光の制御が可能となる技術です。
フォトニックラティスは、フォトニック結晶を製品化している数少ない会社です。
2020年には、フォトニック結晶素子の売上が1億円を突破し、装置売上も400台を達成しています。
そして、フォトニックラティスは2021年にIMAGICA GROUPの連結子会社になっています。
フォトニック結晶と言えばNTT(9432)のIWON構想です。(IWON構想は上記ブログを参照ください。)
IRに確認すると、今のところ、フォトニックスラティスはNTTのIWON構想には携わっていないとのことでしたが、IMAGICA GROUPは昨年末、NTTとの共同研究に着手したと発表しています。
当然、フォトニックラティスのフォトニック結晶の技術を念頭においた研究と見るのが自然でしょう。
【バリュエーション】
株価は安値圏で調整しています。
PERは7.7倍 PBRは0.84倍、配当利回りは2.28%です。
【需給】
需給をみると、信用の買い残が少し多いのが調整の要因と思います。
しかしながら、最近はモルガン・スタンレーも空売りを少しづつ解消してきていることがわかります。
調整局面で拾って、中期保有すれば面白い展開もあるのではないかと思いますがいかがでしょう?