8月4日(木)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1012/値下がり銘柄739
騰落レシオ(25日) 113.26%
空売り比率 41.3%
売買代金
東証プライム 2兆8994億円
東証スタンダード 1032億円
東証グロース 981億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
SOX指数の大幅高を受けて、東京エレクトロン(8035)やアドバンテスト(6857)、ディスコ(6146)など半導体関連が全面高になっています。
大型グロースが物色され、日本電産(6594)やソフトバンクG(9984)、エムスリー(2413)など主力グロース株が大幅高になっています。
産業用インクジェットプリンターの需要が堅調になり、今期営業減益予想から一転大幅増益予想に転じたミマキエンジニアリング(6638)がストップ高比例配分まで買われています。
ストップ高しても、なおPER9.3倍と割安感があり、通期見通しは、なお保守的と思われます。
この先も上方修正の可能性がある銘柄で監視したい銘柄です。
1Qが営業減益だが、為替差益が517億円出たことにより最終増益となった任天堂(7974)が、プラス圏とマイナス圏を行き来しながらプラスを確保し、昨日売り込まれた川崎汽船(9107)が大幅高になっています。
日本ビジネスシステムズ(5036)やウネリー(5034)など直近IPOに人気化する銘柄が散見され、HOUSEI(5035)はストップ高まで買われています。
反面、1Qの営業益が42%減になり、コンセンサスからも大きく劣後することになったトヨタ(7203)が大幅安になっています。
決算が失望を呼んだJFEHD(5411)やオリックス(8591)が大幅安になり、1Qが営業減益になったZホールディングス(4689)は11%近い急落になっています。
原油安が進んだことにより、INPEX(1605)やコスモエネルギー(5021)、出光興産(5019)、ENEOS(5020)などが軒並み下落しています。
1Qの赤字幅が拡大し、通期見通しの達成も困難と見た失望売りを呼んだ東京電力ホールディングス(9501)が1カ月ぶりの安値をつけて、関西電力(9503)や東北電力(9506)、電源開発(9513)など電力関連が全面安になっています。
【テクニカル分析】
日経平均は続伸!
「陰の陽はらみ」からの上放れになっていて、27800円台まで上昇してきている5日線(27812円)を上回ってきています。
本日も28000円トライがおこなわれたものの、先月28日高値(28015.68円)には届かず失速しています。
本日もTOPIXがわずかにマイナスになる中、日経平均は続伸しています。
NT倍率は14.47%まで上昇してきていて、日経平均が先物主導で上昇してきていることがうかがえます。
来週のSQまでは、同様の動きが続く可能性があり、明日以降も先月28日の高値(28015.68円)を上抜けることができるかが注目です。
【本日のトピック】
さて、注目されたOPECプラスの原油増産ですが、9月は日量10万バレルという、わずかな増産ということになりました。
7月、8月の増産は日量60万バレルでしたから、一応バイデンのメンツを立てたという程度の増産になったということでしょう。
この報道を受けた直後、原油価格は上昇しました。
しかしながら、上昇は長く続かず、あっという間に下落に転じます。
米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計で、4週間のガソリン需要平均が2月以来の低水準になっていることが確認されました。
その発表直後から、原油は下落し始め、結果4%の下落になっています。
原油のチャートはダブルトップをつけて、200日線を割り込んできています。
下落トレンドに入ったといっても差し支えないでしょう。
原油の下落はグローバル景気悪化の先行指標になります。
ところが、昨日は、ISM非製造業景況感指数が発表になり、市場予想に反して改善しているという結果が出ました。
マーケットは、原油の下落をリセッション懸念ではなく、インフレが抑制されると好意的に解釈し、米株は上昇しました。
恐らく、米国市場は「逆金融相場」の後退期から、中間反騰の時期を迎えていると思われます。
次のFOMCは9/20ですから、そのあたりまでは、インフレが沈静化する経済指標がでれば、株価も反発するかもしれません。
しかしながら、徐々にリセッション懸念を心配する声が多くなると思います。
米国が、インフレが沈静化して、実際に金利低下に入る局面では、「逆業績相場」にはいり収縮期にはいるサイクルになる可能性があることは想定しておいたほうがいいと思います。