12月27日(火)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1293/値下がり銘柄471
騰落レシオ(25日) 88.08%
空売り比率 42.7%
売買代金
東証プライム 1兆9955億円
東証スタンダード 699億円
東証グロース 1628億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数:投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
3Qの決算発表で、通期決算の上方修正を発表した高島屋(8233)が7%を超える上昇になり、三越伊勢丹(3099)も年初来高値を更新しています。
中国が来年1/8から入国時隔離を撤廃し、出国も正常化を目指す方針と報じられ、HANATOUR JAPAN(6561)や旅工房(6548)など旅行関連が急騰し、資生堂(4911)やコーセー(4922)、パンパシフィックHD(7532)などインバウンド関連が軒並み高騰しています。
インバウンド関連の物色と共に、国交省は日本上空を飛行できる航空機を2025年春までに1割増やす方針を発表したことから、JAL(9201)、ANA(9202)がしっかりの動きになり、羽田空港ビルを管理する日本空港ビルディング(9706)が年初来高値を更新、空港でWi-Fiルーターレンタルサービスを手掛けるビジョン(9416)も急騰しています。
ペプチドリーム(4587)が急騰しています。
同社は米イーライリリーとの間で新規のペプチド-薬物複合体(PDC)の創製・開発に関する共同研究およびライセンス契約を締結したと発表しています。
本契約の契約一時金は、2022年12月期売上の約2割を占めるものと見込んでいて、開発、承認、販売マイルストーンフィーとして、今後、最大12.35億㌦を受け取る可能性もある模様です。
株価は11月高値水準を突破できるかが注目されます。
反面、薄商いの中、トヨタ(7203)や日産(7201)など自動車株が総じて弱く、東京エレクトロン(8035)や信越化学(4063)など半導体関連、ソニーG(6758)など主力ハイテク関連も軟調な動きになっています。
シルバーライフ(9262)が急落しています。
同社は1Qの棚卸集計において、新商品の集計単位を誤認識し、本来の在庫金額より過大に集計してしまったと発表しています。
その結果1Qの営業利益を3.12億円→2.45億円、経常利益を3.57億円→2.89億円、純利益を2.25億円→1.83億円に訂正しています。
同社は12/9に発表した1Q決算が好感されて大きく上昇していたため、本日は大きな失望になっています。
1Qの利益は下方に訂正されても、大幅増額には変わりありませんが、集計単位のミスという上場会社としてあり得ないミスが発覚していますので、投資家から信頼を失っているようです。
象印マホービン(7965)が反落しています。
同社は原材料の高騰などが響き、23年11月期の営業利益を39億円(前期比16.4%減)と2ケタ減になることを発表しています。
同社株は一時7%近い下落になりましたが、前日に株主から買収防衛策を廃止する提案を受領していると公表していて、このことを材料に下値には買いが入った模様です。
【テクニカル分析】
日経平均は小幅続伸!
ギャップアップからスタートし、5日線(26396円)を上回るも、次第に売り込まれ、安値引けの陰線で終わっています。
前日の終値に近い水準まで押し戻される「出会い線」に近い形になっています。
明日の動き次第ですが、上値の重さを感じさせる値動きになっていて、「掉尾の一振」を演じることができるかは微妙な状態です。
【本日のトピック】
さて、中国は来年1/8から新型コロナ対策として義務づけていた隔離措置を撤廃すると発表しています。
それにしても、あれだけ、がんじがらめのロックダウン体制から一転して、「ただの風邪」と言い換えて、どれだけ感染者が増えようと規制解除に踏み切るというのですから、つくづくスゴイ国だと思います。
本日のマーケットでも、三越伊勢丹(3099)が年初来高値を更新したり、インバウンド関連がおおいに盛り上がっています。
実際、私も先週、北海道に旅行にいってきましたが、すでに観光地は中国人だらけで、街中は中国語が飛び交っていました。
恐らく、先週は一部の華僑などの富裕層と思われますが、これが、規制撤廃で一般の旅行者が来日するようになれば、観光地は、日本人旅行者は肩身の狭い思いをするくらい、中国人旅行者でごった返すのでしょう。
一方で、中国は発表していないものの、一部報道では、死亡者が100万人を超えているというようなことも漏れ伝わってきています。
大量の中国人が来日すれば、日本でも、またもや「変異株大流行」となり、マーケットを冷やすことになるかもしれません。
ただ、日本では、すでにワクチンも普及していますし、3年前のコロナ流行時と違って耐性もついてきていますので、「変異株大流行」でマーケットが下押しするようなことがあれば、そこは「買い」になると思います。
場合によっては、上記の川本産業(3604)のようなパンデミック関連株に短期資金が流入するなんてこともあるかもしれません。
しかしながら、これまでも述べてきたように、来年相場の最初の大きな関門は、1月下旬からの「米株決算」です。
それまでの基本姿勢は、「戻り売り」であり、「買いは短期姿勢」に徹するのが望ましいと思います。