11月21日(月)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1226/値下がり銘柄535
騰落レシオ(25日)112.90%
空売り比率 42.3%
売買代金
東証プライム 2兆4510億円
東証スタンダード 857億円
東証グロース 2253億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数:投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイが子会社を通じて三菱商事(8058)や丸紅(8002)、住友商事(8053)など大手商社5社の株を買い増ししていたことが報じられ商社株に見直し買いが入っています。
バークシャーが5大商社株を5%以上保有していることがわかったのは2020年の8月頃で、そのころから株価もかなり上昇していたため、あらためて買い増しが判明したことを好感しているようです。
バークシャーはアップル等のハイテク株のヘッジの一環として石油株を買っていると見られ、今回の商社株の買いもその一連の流れと考えられます。
東京海上ホールディングス(8766)2791円 +63.5円
SOMPOホールディングス(8630)5631円 -491円
先週末、2Qの決算発表をした東京海上ホールディングス(8766)は通期最終益を4300億円→3700億円に下方修正の発表をしていますが、株価は続伸しています。
同じくSOMPOホールディングス(8630)も通期純利益を1600億円→800億円まで下方修正することを発表しましたが、株価は8%を超える急落になっています。
両社の明暗をわけたのは株主還元の有無であり、東京海上は500億円、2500万株を上限とした自社株買いを発表しています。
今後も市場は「株主に対する姿勢」を厳しく選別していくと思われます。
Waqoo(4937)1036円 +150円
化粧品などのオリジナルブランドを企画・販売するWaqoo(4937)が場中値つかずのストップ高比例配分になっています。
同社は先週末に決算発表をおこない2022年9月期は連結経常利益が2100万円の赤字になるも、今期は1.4億円の黒字にV字回復する見通しを発表しています。
また、決算発表と同時に、医療法人のマーケティングコンサルティングを手掛けるSBCメディカルグループと業務提携契約を締結しています。
同グループはWaqooの筆頭株主の相川佳之氏が代表を務めていて、今回の提携で医療機関からの「血液由来加工・脂肪由来幹細胞加工」受託サービスを行うとのことです。
業務を再生医療分野に拡大することに期待が集まっていて、6月の高値1070円が意識される展開になりそうです。
HOUSEI(5035)897円 +150円
情報システム開発やクラウドサービスを展開するHOUSEI(5035)がストップ高まで買われています。
同社は中国向け越境ECプラットフォーム「24ABC」についてサービスを拡充すると発表しています。
VISAやMasterCardなどクレジットカードに対応するようにしたほか、言語も簡体中国語に加え、繁体中国語、日本語、英語も利用が可能になったようです。
中国ではECプラットフォームの使いやすさが、売上の大きな明暗をわけるようです。
バンク・オブ・イノベーション(4393)10650円 +1500円
バンク・オブ・イノベーション(4393)がストップ高まで上昇しています。
同社は今年9月に大和証券を割当先に発行した2つの新株予約権の行使停止期間を11月22日から来年の8月4日まで延長することを発表しています。
行使停止が解除されれば、需給悪化につながるため、行使停止期間延長は好感されたようです。
しかしながら、同社の「メメントモリ」(くそゲーという話もある)のセルランは低下してきていて、なぜ行使期間を延ばすのかは意味不明です。
今のうちに行使を促し、資金を得たほうが、次の開発につながるとおもうのですが・・・?
そもそも、この2つの新株予約権の行使期間は来年の9月5日までになっていますので、行使停止期間が明けてから1か月しかありません。
1か月では行使できないのでは・・・?
大和証券がなぜ承知したのかもわかりませんが、株価操作の臭いがプンプンします。
モダリス(4883)342円 -60円
反面、新株予約権を5万8000個(潜在株式数580万株)を発行すると発表したモダリス(4883)が15%近い急落になっています。
調達資金は約22.9億円になり、新たに開始するプロジェクトの研究開発費やアデノ随伴ウイルス(AAV)の改良に必要な検証試験にあてるとのことですが、潜在株式数が発行済み株式数の20%近くに相当することから、株式価値の希薄化懸念が嫌気されたようです。
LIFULL(2120)249円 -31円
LIFULL(2120)が11%を超える急落になっています。
同社は11/9に決算と同時に500万株、10億円を上限とする自社株買いを発表し、株価が高騰していましたが、先週末に自社株取得終了を発表しています。
11/18までに金額が上限に達した様子で、弾切れが嫌気されたようです。
もともと、決算もコスト抑制と子会社売却益が要因の回復であったため、株価は低迷を余儀なくされると思われます。
【テクニカル分析】
日経平均は小幅高!
買いからスタートするも、28000円の壁は重く、下落に転じた5日線(27958円)もわずかに下回って終わっています。
引き続き、「下値も固いが上値も重い」展開が続いていて、方向性が出ていません。
しかしながら、東証プライムでは値上がり銘柄数が値下り銘柄数の倍以上になっています。
個別銘柄では、動く銘柄も多く回転も効いています。
しばらくは「森を見るより木を見る相場」かもしれません。
【本日のトピック】
TDCソフト(4687)
さて、本日は金融・流通関係ソフト開発に強みを持つTDCソフト(4687)を紹介します。
同社は11/8に2Qの決算発表をしています。
2Qの営業利益は、前年同期比16.6%増の18.5億円を計上し、まずまずの成績を収めています。
通期見通しは据え置きましたが、全分野の売上が伸びており、過去最高益を更新する予定です。
いち早く、高付加価値である次世代型SI事業に注力したことが奏功しているようです。
決算発表時は4%くらいしか上昇しなかったのですが、本日は窓を開けての急上昇になっています。
きっかけは、日経新聞が、「NTTデータ(9613)が京都銀行や横浜銀行など約40の地方銀行が使用する基幹システムについて、2028年以降段階的にクラウドを使った新しいシステムに切り替えていく方針」と報じたことにあります。
TDCソフトは金融ソフト開発に強みを持ち、NTTデータ向けの売上も多いため、白羽の矢が立ったようです。
もっとも、昨日、Twitterで「煽り屋」が煽りまくっていたため、大量のイナゴが飛び乗ったようですが・・・
同様の思惑でCIJ(4826)も大幅高になっています。
少々、手垢がついてしまったため、目先は株価も乱高下するかもしれません。
しかしながら、今回のシステム改新は数十年に一度と言われるようなビッグビジネスで、参加することになれば、株価は位置どころを変えるでしょう。
時価総額375億円で現金等のキャッシュフローは113億円も保有しています。ソフト開発の重責も十分担えるでしょう。
業績も順調に伸びていますので、タイミングを見ながら仕込んでおくと、意外に伸びるのではないでしょうか?