11月22日(火)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1467/値下がり銘柄325
騰落レシオ(25日)124.52%
空売り比率 40.3%
売買代金
東証プライム 2兆9231億円
東証スタンダード 871億円
東証グロース 2248億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数:投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
為替が142円台に円安になったことを背景にトヨタ(7203)や三菱自動車(7211)、SUBARU(7270)など自動車関連が全面高になっています。
パナソニックHD(6752)
1303.0円 +41.5円(+3.29%)
ダイキン工業(6367)
22675円 +95円(+0.42%)
パナソニックHD(6752)は一時5%を超える上昇になり、5日続伸になっています。
日経新聞が「パナソニックが省エネ性能の高い『ヒートポンプ暖房』の生産拠点を欧州に新設する検討に入った」と報じており、材料視されたようです。
『ヒートポンプ暖房』は電力を使って空気中の熱を活用する技術で同社やダイキン工業(6367)など日系企業が高いシェアを持っています。
環境意識の高まりやロシア産化石燃料からの脱却を目指す動きから急拡大していることがうかがえ、今後も注目されると思います。
東京電力HD(9501)が大幅高になっています。
同社は、「国の認可が必要な一般家庭向け電気料金の値上げ申請を月内にも行う」と報道されており、北陸電力(9511)や中国電力(9504)など電力株が全面高になっています。
SANKYO(6417)が大幅高で5日続伸になっています。
11/21からメダルを使わないメダルレス遊技を可能にしたスマートパチスロ(スマスロ)が導入されたことを材料に物色されています。
メダル投入や計数にかけていた時間が大きく短縮され、出玉性能も上昇していると言われ、人気化が期待されているようです。
同様の思惑で、平和(6412)や円谷フィールズホールディングス(2767)、オーイズミ(6428)、ダイコク電機(6430)、セガサミーHD(6460)等も人気化しています。
アミタホールディングス(2195)
1096円 +150円(+15.86%)
芙蓉総合リース(8424)
8680円 +130円(+1.52%)
アミタホールディングス(2195)がストップ高まで買われています。
同社は芙蓉総合リース(8424)とサーキュラーエコノミーを推進する事業創出に関する基本合意書を締結したと発表しています。
廃棄物の処理を目的とするリサイクル業から、循環的で低炭素なサーキュラー資源を供給するサーキュラー業への移行を可能とするサービスの事業化を目指すとしています。
同社株は、先週もグループ会社のCode Advisoryが三菱UFJ銀行と東京海上日動と、「脱炭素移行戦略策定支援サービス」の提供を開始すると発表して大きく上昇する局面がありました。
若干調整したところからの切り返しとなり、祝日明けも物色が続くのか注目されます。
マイクロ波化学(9227)
2362円 -500円(-17.47%)
反面、昨日まで強い動きをしていたマイクロ波化学(9227)がストップ安まで売られています。
昨日は食品・医薬などを対象としたマイクロ波多段式凍結乾燥装置「SiriusWave」の販売を発表し、ストップ高まで買われる局面がありましたが、大引けにかけて大きく上昇幅を縮小して終わっていました。
本日はその流れを引き継いで弱含みでスタートし、ストップ安まで織り込まれています。
わずか1週間で倍増するまで急騰していましたので、いったんは利益確定を急ぐ売りに押されているようです。
ティムス(4891)
769円 S安
本日、東証グロース市場に新規上場したティムス(4891)は公募価格の670円を37.2%上回る919円で初値をつけましたが、その後は換金売りに押され769円のストップ安に張り付いて終わっています。
同社は東京農工大学発の創薬型ベンチャーですが、創薬ベンチャーにありがちな赤字体質の会社です。
前期は営業利益は出ていますが、バイオジェン社がTMS-007の導出権を行使したことにより発生した収益で、今期は再び赤字に転落する予想になっています。
今後TMS-007の開発状況と製品化に伴うマイルストーンは最大3億3500万ドルを受領することになる可能性はあるようですが、次なるTMS-008は、これから開発を進める方針のようです。
ロックアップは180日かかっているものの、VC所有割合は76.6%です。
社長の若林氏も「支えてくれたVCには、たっぷり儲けてもらいたい。VCが潤えば、次のスタートアップのプラスになる。」とインタビューに答えています。
かけこみ上場を狙った上場ゴール臭が漂う案件と思われ、年末にかけてIPOラッシュが始まることを考えれば、当面厳しい展開になると思います。
(主幹事は、やっぱりSMBC日興か・・・)
【テクニカル分析】
日経平均は続伸!
ギャップアップからスタートし、上向きに転じた5日線(27983円)、心理的な節目の28000円を上抜けてきています。
ナイトセッションの日経先物は28380円 +260円まで上昇してきています。
休日明けには、25日線(27569円)と75日線(27645円)がゴールデンクロスする可能性も高く、9月高値(28659円)を目指す展開を期待したいところですが、日経VIも17.15まで低下してきていて、騰落レシオも120を越えてきています。
ここから先は、調整に転じることも考え、利益確定もこなしながら臨んでいきたいところです。
【本日のトピック】
さて、米半導体メーカーのアナログ・デバイセズが11-1月期(第一四半期)について強気の見通しを示してきています。
同社は世界有数の産業機器と自動車向けの半導体メーカーであり、自動車と産業機器に利用される半導体は見通しが明るいことを示しています。
先日エヌビディアの決算からデーターセンター向けは好調であることがうかがえましたが、今回の同社の強気見通しはマーケットに、大きな安心感を与えると思います。
11/18の日経新聞では、「在庫調整の進展に基づく底値サインが点灯し始めた」「23年前半に在庫調整が終われば日本株買いが増える」との可能性を指摘しています。
ここもとの半導体関連では、レーザーテック(6920)や東京エレクトロン(8035)など前工程の分野が物色が進んでいるように思います。
それに対して、後工程の分野では割安に放置されている銘柄も数多くあります。
本日の日経新聞では、バリュー株選好が強まる傾向があることが掲載されています。
半導体が復活するのであれば、徐々に割安に放置されている後工程分野にも資金がまわってくると思います。
TOWA(6315)
TOWA(6315)は半導体を樹脂に封入するモールディング装置で世界トップの会社です。
同社が開発した「マルチプランジャシステム」は今や業界標準になっています。
先日の決算をみても、今期見通しは過去最高益を更新する予定です。
決算短信からは、やはりパワー半導体が伸びていることがわかります。
そして、同社の売上の80%以上は海外顧客です。
同社株は、後工程という性格上、どうしても景気に大きく左右されます。
しかしながら、最近はようやく立ち直る動きがみられます。
まだPERは6倍 PBRは1.15倍です。
海外比率が高いので、アナログ・デバイセズが強き見通しを出してくるのであれば、同社株が買われてもいいと思います。