12月13日(火)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1076/値下がり銘柄658
騰落レシオ(25日)106.72%
空売り比率 41.2%
売買代金
東証プライム 2兆4260億円
東証スタンダード 756億円
東証グロース 1548億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数:投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
武田薬品工業(4502)
4160円 +109円(+2.69%)
武田薬品(4502)が全市場売買代金7位になる大商いをこなして、年初来高値を更新しています。
同社はみずほ証券が目標株価を5000円→5200円に引き上げています。
また、12/9には同社のデング熱ワクチン「QDENGA(4価弱毒性デング熱ワクチン)」が欧州委員会(EC)から4歳以上を接種対象者として承認されたことなども材料視されているようです。
デング熱の発生率は過去20年で8倍に増えており、同社のワクチンは今後も注目されていくようです。
ニデックオーケーケー(6205)
1044円 +73円(+7.52%)
日本電産(6594)
8148円 -98円(-1.19%)
ニデックオーケーケー(6205)が急伸しています。
66.6%の株を保有する日本電産(6594)が株式交換で完全子会社化することを発表しています
株式交換比率は1:0.128で日本電産の前日終値を基準にすると1055円に換算されます。
本日は理論価格にサヤ寄せする形で上昇しています。
なお、同社は23年2月27日に上場廃止になる予定です。
アクシージア(4936)
1571円 +182円(+13.10%)
アクシージア(4936)が急騰し年初来高値を更新しています。
同社は2023年7月期1Q決算を発表し、売上26.2億円(前年同期比+46.4%増)、営業利益3.9億円(前年同期比+21.8%増)の過去最高益になることを発表しています。
売上が中国で9割を占める会社で、中国ロックダウンで材料費も上昇する中、TikTok等を効率的に駆使し売上につなげています。
(よろしければ、10/26のブログもご参照ください ↓↓)
日本の大手化粧品会社が軒並み苦戦する中、中国ビジネスを確立している会社として異彩を放っていると思います。
ただ、同社は11/9にプライム市場への市場区分変更を申請していますが、流通株式比率35%まで、あと3%ほど足りていないようです。
恐らく、近いうちに大株主による放出(売出し?ブロックオファー?市場売却?)があるかもしれませんが、その時が最後の買い場になるかもしれません。
ラクスル(4384)
3755円 +700円(+22.91%)S高
ラクスル(4384)が大幅反発しストップ高になっています。
同社は2023年7月期1Q決算を発表し、連結経常損益が2.5億円の黒字に浮上しています。
また、来年1/31を基準日として1:2の株式分割を発表し、さらに11万株または3億円を上限とする自社株買いを発表しています。
好決算と積極的な株主還元が評価されたようです。
トミタ(8147)
964円 +150円(+18.43%) S高
機械・工具専門商社のトミタ(8147)が場中値つかずのストップ高比例配分になっています。
同社は株主優待を拡充すると発表していて、現行では1単元(100株)以上保有する株主にQUOカード1000円分を贈呈していましたが、2023年3月末時点の株主から3000円に引き上げるとのことです。
時価総額が59.4億円の小型株で、差し引き55万株の買いを残して終わっていますので、一段高も期待できるかもしれません。
MonotaRO(3064)
2051円 -162円(-7.32%)
反面、MonotaRO(3064)が大幅反落になっています。
同社は、11月の月次動向を発表していますが、単体売上が190億円で前年同期比15.8%増になっています。
しかしながら、2ケタ増は続くものの、伸長率が今年で最低になっていること、また、新規顧客獲得件数も99.3千アカウントで今年初めて10万アカウントを割り込んだことがネガティブ視されたようです。
直近安値を割り込んできていて、一段安もあり得る動きです。
くら寿司(2695)
3250円 -90円(-2.69%)
同社は22年10月期決算を発表し、経常利益が24.5億円で前年同期比22.6%減益となり、市場予想の32億円を下回っています。
今期予想も31億円で26.2%増の計画ではあるものの、市場予想より10億円程度下振れしています。
中国における出店計画も再始動すると発表しており、見直し買いもはいったようですが、明日以降下値を固める動きになるか注目です。
ANYCOLOR(5032)
7620円 -200円(-2.56%)
ANYCOLOR(5032)が反落し安値もみ合いを継続させています。
昨日の大量保有報告書によると、中国動画配信Bilibili傘下の香港幻電がロックアップ解除になった12/5に7900円で130万株市場外で売却したことが判明しています。
残りは108万8000株になりますが、他のVCも売りを出してくる可能性もあり需給悪化が意識されたようです。
また同社は12/14に2Q決算発表を予定していて、流れが決算をきっかけに好転すると期待する向きもあるようです。
【テクニカル分析】
日経平均は反発!
大幅ギャップアップからスタートするも、28100円どころが重く、じょじょに売られる流れになり陰線でおわっています。
25日線(27946円)をかろうじて上回る形になっていて、今後も25日線が意識される動きが続くと思われます。
年末特有のボラティリティが高い相場になりそうですが、基本は押し目買いに徹するべきと思います。
【本日のトピック】
さて、昨日はVIX指数が9%を超える急騰になっています。
もっとも、米株市況はしっかりしていたため、ヘッジのポジションが一気に積み上がったというよりは、CPI、FOMCを前に、売りすぎた分の買戻しが入ったものの、年末で売買高が少ない中ボラティリティが上昇したと見るべきと思います。
一方で、クリーブランド連銀のCPI予想が7.49とでています。
先月より低く、予想より高い数字になっているようですが、マーケットはこの程度なら織り込んできていると思われます。
今晩のCPI発表で、この水準以上の数字が出てくるようならマーケットも荒れることになるでしょう。
そして、あまり話題になっていませんが、週末の16日には連邦予算の期限を迎えます。
米上院民主党トップのシューマー院内総務は、16日から1週間の政府資金を手当てするつなぎ予算の採決を目指す方針を示していますが、上院共和党トップのマコネル院内総務は国内の非国防費の拡大に反対していて、合意できなければ、来年初めまでの新たなつなぎ予算が必要としています。
現状では、12本の歳出法案のうち、上院、下院で合意が得られた法案は一つもありません。
毎回、すったもんだの上合意する風物詩のようにはなっていますが、もし議会が動かなければ、16日深夜の現行予算失効によって、航空管制から国立公園の運営まで幅広い分野に影響がでる可能性があります。
もちろん、マーケットも一定のダメージを受けるでしょう。
年末は市場参加者も少なくなりますので、ボラティリティが上昇します。
CPI、FOMCを無難に通過したとしても、ポジションは少し控えめにしておいたほうがいいかもしれません。