12月14日(水)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1258/値下がり銘柄493
騰落レシオ(25日)105.13%
空売り比率 40.8%
売買代金
東証プライム 2兆4917億円
東証スタンダード 852億円
東証グロース 1714億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数:投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
大阪チタニウム(5726)
4385円 +195円(+4.65%)
東邦チタニウム(5727)
3170円 +249円(+8.52%)
ジャムコ(7408)
1700円 +171円(+11.18%)
東レ(3402)
773.9円 +50.3円(+6.95%)
米航空大手ユナイテッド航空がボーイングの中型機「787」を最大200機発注したと報じられたことを材料に、航空機向けにスポンジチタンを供給する大阪チタニウム(5726)、東邦チタニウム(5727)が大幅高になり、ギャレー(厨房設備)やラバトリー(化粧室)を提供するジャムコ(7408)、航空機向け炭素繊維を手掛ける東レ(3402)などが大幅高になっています。
ヤーマン(6630)
1527円 +157円(+11.46%)
ヤーマン(6630)が急伸しています。
同社は上半期の決算を発表していて、上期営業利益は53.7億円(前年同期比36.7%増)となり、11/16に上方修正を発表した同じ水準で着地しています。
中国におけるEC販売が非常に好調に推移していて、海外部門の収益拡大につながったようです。
今後は中国の「ゼロコロナ」政策緩和も追い風と見られ、株価の上振れを期待する向きもあるようです。
スリー・ディー・マトリックス(7777)
342円 +32円(+10.32%)
同社は2Q決算を発表し、売上が大幅増収、8-10月期は経常利益と純利益が為替差益で黒字転換になっています。
また、同社の決算短信では、TDM-621(止血剤)のPrimary Bleeding(自然出血)への適用拡大を目的とした市販前届510(k)申請について、FDAの審査は予定通り進捗していて、当期中に承認を見込んでいると記されています。
日米欧の市場規模は100億円規模とも書かれていて、承認期待の買いも集まっていると思われます。
岩谷産業(8088)
5920円 +330円(+5.90%)
岩谷産業(8088)が4日続伸になっています。
経産省は13日、水素とアンモニアの商用サプライチェーン支援について中間整理案をまとめ、事業者が供給する水素に対し、基準価格と参照価格の差を15年間にわたり支援すると発表しています。
また、サプライチェーン構築のためのインフラ拠点を今後10年間で8か所程度整備するとしており、水素関連の中核である同社に買いが集まったものと思われます。
三菱自動車(7211)
581円 -23円(-3.81%)
SUBARU(7270)
2245円 -19円(-0.84%)
マツダ(7261)
1069円 -7円(-0.65%)
反面、為替が円高に振れたことから、三菱自動車(7211)やSUBARU(7270)など自動車株の一角が軟調になっています。
また、一部報道で、「日銀が来年中にも金融政策の点検・検証を行う可能性」が取り沙汰されていて、為替の円高が一層進む可能性が出てきているようです。
アールプランナー(2983)
905円 -127円(-12.31%)
愛知県中心に分譲販売や注文住宅の請負を行うアールプランナー(2983)が急落しています。
同社は2023年1月期3Q累計(2月~10月)の決算を発表していますが、営業利益が前年同期比85.6%減の1億5600万円になったことが嫌気されたようです。
資財価格の高騰、首都圏中心に集中的にTVCMを流し販管費が増加したことが重荷になったようです。
tripla(5136)
1630円 -111円(-6.38%)
上場間もないtripla(5136)が上場来高値を付けたあと大幅安になっています。
同社は2023年10月期の営業利益予想を前期比3.1倍の2.55億円と発表し、朝方に上場来高値を更新しました。
しかしながら、上場前に今期業績見通しも開示済みであり、材料出尽くしとみなされ、戻り売りに押されたようです。
それでも、大幅増収増益であることには変わり有りませんので、明日以降下げ止まりの動きが見えるか注目です。
【テクニカル分析】
日経平均は続伸!
25日線(27958円)を明確に上抜けてきており、陽線を形成しています。
25日線を下値支持線として直近高値(28502円)を目指す動きになりそうですが、年末でボラティリティも高くなりますので、思わぬ急落があってもおかしくありません。
為替の円高が進行してきているのも不気味に感じますので、基本は押し目待ちの吹き値売りのスタンスと思われます。
【本日のトピック】
GENOVA(9341)
さて、本日は12/23に東証グロースに新規上場するGENOVA(9341)を紹介します。
同社は「ヒトと医療をつないで健康な社会を創る」という社会的使命を掲げ、医療系メディアや医療機関の業務効率化のサービスを提供する会社です。
《事業内容》
[メディカルプラットフォーム事業]
メディカルプラットフォーム事業では、近年の高齢化に伴う持続的な健康意識の高まりを受け、正しい予防知識や健康知識を求める人々への医療情報の提供を目的としています。
「Medical DOG」という自社医療メディアを主力商品とし、利用者の不安の解消を目指しています。
「MedicalDOG」では、医師が監修する医療情報記事の掲載や、身近な健康問題への関心を高めるコンテンツとして、著名人の闘病体験記事、未病への取り組み等を配信しています。
メディカルプラットフォーム事業の収益源は、こうした有料記事の請け負いになります。
また、さまざまな健康情報を調べた利用者が、地域の医療機関を容易に検索できるサービスも付帯しています。
医療メディアは月間約730万PVと言われ、有用なサービスになっているようです。
[スマートクリニック事業]
①NOMOCa(ノモカ)
スマートクリニック事業の主力サービスであるNOMOCa-Stand(ノモカスタンド)は医療機関向けスマート簡易自動精算機・再来受付機です。
電子カルテの連携など医療機関に特化した設計が特徴で、医療機関の受付業務の省力化、効率化を実現するサービスとして展開しています。
②CLINIC BOT(LINEを使ったCRMサービス)
同社が医療機関に提供しているCLINIC BOTを導入すれば、医療機関は患者に対してターゲティングした情報発信が行え、患者はLINEを通じた医療機関への問い合わせが可能になります。
さらにLINEから診療予約が取れたり、診察券の機能が付加できたりするため、患者は手軽に医療機関とのコミュニケーションがとりやすくなります。
同社の事業系統図は上記のようになります。
《決算情報》
売上高は順調に伸びています。
特に、当期のスマートクリニック事業は2Q終了時点で347件(前期は通期で472件)と大幅な増加が期待できそうです。
同社がサービスを提供している顧客がおよそ0.5万件であるのに対し、潜在顧客は17.1万医院としていて、まだまだ伸びしろもありそうです。
売上だけでなく、純利益も順調です。
主に、原価率の改善(前期比0.8ポイント減)による営業利益率の改善も見込まれているようです。
成長株であるため、投資指標は必ずしも割安ではなく、IPOラッシュの中、12/23はアソインターナショナル(9340)と同日上場になります。
公募価格は1800円で決まり、初値は1800円~2500円くらいとするサイトが多いようですが、地合いを見ながら、なるべく引き付けてセカンダリーを狙うには面白い銘柄と思います。