12月29日(木)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄938/値下がり銘柄822
騰落レシオ(25日) 78.90%
空売り比率 51.4%
売買代金
東証プライム 2兆3178億円
東証スタンダード 731億円
東証グロース 1470億円
【恐怖指数】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種】
【個別】
中国のオンラインゲーム当局が、輸入オンラインゲーム45タイトルの国内提供を認可したと報じられ、認可対象となっていると言われるコーエーテクモ(3635)やネクソン(3659)が大幅高になっています。
また、バンクオブイノベーション(4393)も一時ストップ高になるまで買われています。
同社は新作RPG「メメントモリ」のゲーム内で、ニューイヤーキャンペーンを実施すると発表しています。
26日からTVCMも全国放映されており、年末年始はゲーム課金が増えるのではないかとの期待があるようです。
また、信用買い残が減少する中、下落途中で外資系証券会社経由の貸株調達による空売りも高水準であったため、年内最終売買日を目前にショートカバーが入っていると見る向きもあるようです。
ゴルフシャフト大手のグラファイトデザイン(7847)がストップ高まで急騰しています。
同社は年間配当金を従来計画の20円から、30円の特別配当を加えた50円に引き上げています。
配当利回りは、本日のストップ高水準でも6.87%になります。
また、25年2月期にかけての方針として、普通配当20円をベースに特別配当を業績に応じて加算することを定め、特別配当の額は3Q決算後に発表するとしています。
本日の株価でPERも8.3倍 PBRも0.97倍とバリュエーションも低いため、今後も高配当株として注目されそうです。
マルマエ(6264)が8%を超える急騰になっています。
同社は2023年8月期1Q決算の発表をしています。
売上高は前年同期比28.3%増の24億8700万円、最終利益は同10.7%増の4億6700万円になっています。
これまでの受注残が奏功し、増益を確保していますが、半導体分野の受注残は13億700万円と30.2%減になっています。
同社は8月決算で、半導体関連で一番最初に決算発表を行なうため、今後の半導体事業の将来性をはかるうえでチェックすべき会社です。
同社の決算をふまえた事業環境としては、マイクロンの決算でも想像はできましたが、半導体分野はしばらく減速することを想定しています。
液晶も停滞が続きそうです。
それに対して、太陽電池向け装置は活発であることがわかります。
足元で株価が調整して年初来安値近辺であったため、見直し買いがはいっていますが、今後の特に川下の半導体関連には注意が必要かもしれません。
直近上場のELEMENTS(5246)がストップ高まで買われて、連日で上場来高値を更新しています。
生体認証・画像解析・機械学習を活用したオンライン本人確認サービスを展開する会社ですが、事業に対する期待と時価総額の小さな小型IPOで物色されやすいようです。
本日は地方人材を活用するDX支援を手掛けるBTM(5247)もストップ高まで買われ、GENOVA(9341)やpropetec(5527)、Rebase(5138)などにも波及しています。
手垢のついていないIPOは、相場調整時にも物色対象にされることが、ままありますので、上記銘柄あたりはチェックしておいたほうがいいかもしれません。
反面、米国ではJPモルガンやシティ、バンカメなどは金利上昇を背景にしっかりの動きであったものの、日本では三菱UFJ(8306)や三井住友(8316)など銀行株、第一生命HD(8750)や東京海上(8766)など保険株が軟調になっています。
日本の金融株にとっても米金利上昇はプラスに作用しますが、日銀の金融緩和修正以来大きく株価が上昇してきましたので、利益確定の売りが優勢になったようです。
クスリのアオキHD(3549)が急落し、プライム市場で値下がり率トップになっています。
同社は大幅増収増益の2Q決算を発表しましたが、通期業績は据え置かれています。
1Qの決算時から上期の上振れは想定されていましたが、通期の上方修正がでなかったことが失望を呼んでいるようです。
また、9-11月期の営業増益率が1桁になっていて、期待外れの感もあった模様です。
詳細は年明け11日の決算説明会まで非開示になっていますが、本日は同業のスギHD(7649)やウエルシアHD(3141)、マツキヨココカラ(3088)あたりも軟調になっています。
ドラッグストアの決算は注意が必要と思われます。
本日は三井不動産(8801)や住友不動産(8830)など不動産株に見直し買いが入る中、平和不動産(8803)は5%を超える大幅安になっています。
同社は大和証券が投資判断を「2」(やや強気)→「3」(中立)、目標株価を4230円→3890円に引き下げています。
「同業他社にくらべて割安感が低い」との理由のようですが、「1」(強気)を維持する三井不動産(8801)や東急不動産(3289)、野村不動産(3231)との明確な違いが、いまひとつピンとこないのが正直なところです。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅続落!
一時、心理的な節目の26000円を割り込むも大引けでは、なんとか維持しています。
昨日に引き続き下ヒゲの長い「トンボ」の陽線を形成し、空売り比率も51.4%になっていますので、明日は多少のショートカバーは入る可能性はあると思いますが、大きな流れを変えるのは難しいと思われます。
残念ながら、年明けは思わぬ下落も覚悟する必要があると思われ、その流れを想定した戦略も必要になると思います。
先物等でヘッジをかけるのも一考ですが、相場の流れをじっくり考察しながらチャンスをうかがうという姿勢も必要かもしれません。
【本日のトピック】
さて、ここもと懸念していた中国リスクが炸裂しそうな状況です。
上記ブルームバーグによると、イタリア・ミラノ保険当局は中国発の航空便2機の乗客のほぼ半数がコロナ検査陽性であったと発表し、イタリア政府は中国から到着する航空便について、全顧客の検査を義務づけると発表したようです。
米国も1/5から中国からの渡航者に陰性証明もしくは回復証明を義務付けるようです。
中国では12月に入ってから20日までに、2億5000万人がコロナ感染したと言われ、「ゼロコロナ」体制→「フルコロナ」体制に突入しているようです。
ツイッターでは、今回の中国コロナは、弱毒化しているオミクロン変異株ではなく、強毒性の新株であるとの見方も出ており、中国における「バイオテロ」であると唱えるジャーナリストもいます。
北朝鮮では射殺命令が出ているという投稿も・・・
日本も30日から、水際対策を強化するようですが、これまで、シノバック製のワクチンの接種証明でも入国を認めていたため、すでに入ってきていると見るべきでしょう。
すでに観光地は中国語が飛び交っています。
岸田首相も呑気に鐘を鳴らしている場合ではないと思いますが・・・
(大納会で岸田ショックがおこるんやないやろな!)
いずれにしても、マーケットは「わからない」という状態を最も嫌います。
仮に強毒性であったとしても、ハッキリすればマーケットは織り込みます。
場合によっては米国金融緩和転換が早くなるかも・・・
昨日のアップルの株価を見ても、米株は、まだ決算悪を織り込めてはいないと思います。
年明けは、中国コロナと米国決算で、相当厳しい動きになるかもしれません。
しかしながら、それは同時にネクストGAFAMを仕込むチャンスにもなると思います
正月の間、バフェットの本でも読んで、じっくり戦略を練るのも一考でしょう!
今年一年大変お疲れ様でした!!
ブログは1/4(水)から再開します!