11月29日(火)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄509/値下がり銘柄1248
騰落レシオ(25日)124.39%
空売り比率 40.9%
売買代金
東証プライム 2兆7238億円
東証スタンダード 928億円
東証グロース 1661億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数:投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
昼過ぎに中国の国家衛生健康委員会と国家疾病予防管理局、中国疾病予防管理センターの代表者が新型コロナ対策について会見を開くと報じられ、「ゼロコロナ」緩和観測から中国株が急反発になりました。
日本でも、高島屋(8233)やトレジャーファクトリー(3093)、HANATOUR JAPAN(6561)、旅工房(6548)などインバウンド関連が全面高になっています。
今のところ、17:00現在で「高齢者のワクチン接種迅速化を目指す」という記事しか見当たらず、「ゼロコロナ」緩和の内容でなければ、明日は失望売りになるかもしれません。
ベクトル(6058)
1342円 +114円(+9.28%)
SBI証券が投資判断を新規に「買い」、目標株価を1890円でカバレッジすると発表したベクトル(6058)が急騰しています。
同社によると、成長性の高いデジタルマーケティング領域の売上が増加し新たな成長ステージを迎えると評価しています。
新東(5380)
2880円 +500円(+21.01%)S高
三州瓦大手の新東(5380)がストップ高まで買われています。
同社は12/31を基準日として1:2の株式分割をすると発表しています。
時価総額がわずか12億円の小型株で、株価は安値圏で推移していたため、大きく上昇しています。
目先は75日線(3192円)あたりが壁になるかもしれません。
DyDo(2590)
4840円 +185円(+3.97%)
DyDo(2590)が大幅高になっています。
同社は3Qの決算を発表し、営業利益が23.26億円と前年同期比55.7%の減益となったものの、通期計画の7億円を大きく上回ったことから見直し買いがはいったようです。
一部商品の価格改定やトルコ事業の伸長が奏功したようです。
エーザイ(4523)
8988円 -596円(-6.22%)
反面、エーザイ(4523)が急落しています。
米サイエンス誌のニュースセクションが同社がバイオジェンと共同開発するアルツハイマー治療薬「レカネマブ」の治験で2例目となる死亡が報告されたと報じています。
同社は「レカネマブ」が直接的な原因とは考えていないとの見解を示しましたが、先行きが不透明なことが嫌気されたようです。
多木化学(4025)
5370円 -440円(-7.57%)
同社は昨日バカマツタケ商業生産設備の着工について、23年以降に延期することを発表しています。
11月より飲食店などで品質および調理品の評価をおこなっていて今年にも着工開始が期待されていたようです。
株価も足元で強い動きをみせていただけに、失望売りを呼び込んだようです。
ブルームバーグは「アップルのiPhoneを組み立てる工場で混乱が生じており、今年のiPhoneの上位機種の生産台数が600万台減る可能性が高い」と報じています。
中国政府の「ゼロコロナ」政策に対する抗議活動が伝えられていて、アップルのサプライヤーである村田製作所(6981)やアルプスアルパイン(6770)、太陽誘電(6976)などが軒並み売り込まれています。
中国の武漢工場が停止したことが報じられたホンダ技研(7267)が4日続落になっています。
トヨタ(7203)や日産(7201)など自動車株全般が連れ安になっています。
【テクニカル分析】
日経平均は3日続落!
大幅ギャップダウンからスタートし、5日線(28194円)、心理的節目の28000円を割り込む動きになりました。
売り一巡後は、切り返し下ヒゲをつける陽線で28000円をクリアして終わっています。
しかしながら、本日は、中国の政策転換期待で中国株が切り返していたのも影響していたと思われ、あらためて政策変更がないということになれば失望を呼ぶかもしれません。
当面は上昇してくる25日線(27751円)を維持できるかがポイントになりそうです。
【本日のトピック】
さて、本日は、日本が抱える「超高齢化社会が抱える課題」に挑む企業を紹介したいと思います。
サンウェルズ(9229)
サンウェルズ(9229)は金沢を拠点にパーキンソン病専門の有料老人ホーム「PDハウス」を運営している会社です。
パーキンソン病とは、中脳にあるドパミン神経細胞が減少し、作られるドパミンが減ることで体の動きをスムーズに制御できなくなる難病です。
しかしながら、近年は専門の神経内科医師の診療とパーキンソン病に特化した適切なリハビリが受けられれば、寿命をまっとうすることことも可能と言われているようです。
ところが、通常の施設ですと、認知症など他の病気の人も一緒になるので、通常は内科医が診療しますし、パーキンソン病専門のリハビリも受けられません。
通常の施設に入って、かえって命を縮める人もいるようです。
パーキンソン病患者数は約14.2万人と言われ、施設を必要とする人は4万人と言われています。
同社の運営するPDハウスは、2023年で20施設 定員1047名ですから、まだまだ大きな成長余地があると思われます。
同社は2030年までに100施設を運営予定で、全国に順次建設していく方針です。
決算は拡大期でもあるので、倍々で伸びていってます。
最近は専門医と組んで、3Dの遠隔診療の実験等もやっているようです。
同社は今年の6/29に上場したばかりで、公募価格は1940円初値は2300円でした。
上場時の線香花火ではなく、上昇トレンドを継続しています。
初値で買っても、5カ月で余裕の3バガー達成です。
成長企業は無配が多いのですが、同社は配当を通じた株主還元もしっかりやっていく方針です。
日本が抱える「超高齢化」に対応するビジネスは、米株市況や中国リスク、為替リスクなどは関係ありません。
命にかかわることなので、ダンピングされることもありません。
値がさ株で成長株ですので、買うタイミングははかる必要はあると思いますが、こうした、環境に左右されないセクターを保有するのも、ポートフォリオを組むうえで有効と思います。